ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち
SHARPのクリーンコンピュータ「MZ」シリーズ 後期モデルと、1980年代前半のソフトハウス編
~永久保存版 80年代マイコン大百科~
2018年3月5日 00:05
連載「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち」の番外編として、この記事では総合科学出版から発売されている「永久保存版 80年代マイコン大百科」(著:佐々木 潤)の一部記事を抜粋し、紹介しよう。
今回取り上げるページは、懐かしのマイコンたち!!編からSHARP「MZシリーズ Part2」編と、ボクたちを虜にしたソフトハウス編から1980年代前半の「その他のソフトハウス」。
なお、書籍版では画像はモノクロ(電子書籍 Kindle版はカラー)だが、本記事ではカラーの写真を掲載している。
- 懐かしのマイコンたち!! -SHARP「MZシリーズ Part2」- -
MZ-700シリーズの後継機種として発売されたMZ-1500は、当時のファミコンディスクシステムでも使われていたQD(クイックディスク)を採用。通常のフロッピーディスクのようにランダムアクセスはできなかったが、それでもテープからのロードと比べると非常に早く、テープユーザから羨望のまなざしで見られたとか。
MZ-2500シリーズは、そのパワフルな仕様を活かして有名タイトルが移植されているが、特に『ゼビウス』は、カラーパレットボード(標準価格14,500円)を搭載すれば4096色モードで起動することができ、アーケード版と遜色ない画面でプレイできた。
一時代を築いたMZシリーズだが、この頃になると御三家パソコンであるPC-8800シリーズ、X1シリーズ、FM-7シリーズが市場を席巻していたこともあり、静かに姿を消していった。しかし近年、MZ-700シリーズのハードの限界を超えたプログラムが作られるなど、21世紀に入ってもコミュニティは活発である。
- - ボクたちを虜にしたソフトハウス編 -その他のソフトハウス-
ボンドソフト
「タイム」シリーズを生み出し、一躍有名になったソフトハウス。第一弾『タイムシークレット』、第二弾『タイムシークレット2 タイムトンネル』が発売され、特に『タイムトンネル』では、“信号が青に変わらない”に悩まされた人も多かったようだ(笑)。シリーズ第三弾も予定されていたが、残念ながら登場せず……。
MZ-80Kシリーズ用に『不思議の森のアドベンチャー』を発売していたほか、ロリータ3部作と称した美少女ゲームもラインアップにあった。
デービーソフト
アクションパズル『FLAPPY』や、合体変形するロボットアクションシューティング『VOLGUARD』、ほのぼのとした雰囲気が漂うアクションアドベンチャー『うっでいぽこ』などが代表作。『dB-BASIC』『dBコンパイラ』などのソフトも販売していた。
マジカルズゥ
“Appleっぽい” 画面作りをしたアドベンチャーゲームで有名に。『黄金の墓』『続・黄金の墓』『ピラミッドの謎』『ムー大陸の謎』などの謎ものを得意としたほか、『パソコンアニメーター』というグラフィックツールも開発していた。
コンプティーク
もとはアメリカ製ソフトの輸入会社で、角川書店と提携して雑誌『コンプティーク』を創刊した。そのため、初期の『コンプティーク』には、こちらのロゴも表紙に載っている。発売されていたゲームは『A.E.』や『MINER 2049er』などのほか、各機種に移植されヒットした『バルダーダッシュ』がある。
キャリーラボ
アーケードゲームの移植再現性が高く、評判が良かったソフトハウス。「フロントライン」「ちゃっくんぽっぷ」や、モニタを縦にしてプレイするPC-9801版「ギャプラス」などがあった。オリジナルソフトは、「大脱走」「JELDA」「飛車」「F2 グランプリ」など。
アスキー
“セクシーな人工知能とのリアルな対話が楽しめる” という触れ込みで登場した『EMMY』が有名。PC-8001という表示能力が限られた機種でも、非常に艶めかしいグラフィックを描き出していた。『ボコスカウォーズ』などのコミカルなタイトル以外にも、表示された美少女の絵柄の間違いを探すゲーム『ブリーズ』、『EMMY』の続編『EMMYII』などもある。
テクノポリスソフト
アニメを題材にしたゲームを発売していた徳間書店のゲームソフト事業部。アクションゲームの『ナウシカ危機一髪』、マニアレベルの知識がないとクリアできない『ななこSOS』、15パズル『MISS MACROSS』などを80年代前半に発売。とはいえ、なかには『ロットロット』のように、アーケードゲーム化されたアクションゲームもあった。
80年代後半は『まじゃべんちゃー ねぎ麻雀』『お嬢様くらぶ』などの美少女ゲームが大多数を占めている。
ラポート
“本格派ロールベンチャー”と題して発売していた、ナレーション付きアドベンチャーゲーム「機動戦士ガンダム」シリーズが、あまりにも有名。知名度は高くないが、当時としては珍しいカラーフロッピーディスクなども取り扱っていた。
ボーステック
『レリクス』で、あらゆる意味で有名になったソフトハウスだが、ソフトは古くから発売しており、最初期のものには『トロップウェイ』『EGGY』『妖怪探偵ちまちま』などがある。特に『妖怪探偵ちまちま』は、ボーステックが開催した第1回プログラムコンテストで最優秀を受賞した作品だ。
クリスタルソフト
「夢幻の心臓」シリーズで、一躍有名に。1982年に発売された『COSMOCROSS』が大ヒットした後、テキストアドベンチャー『聖なる剣』、グラフィックアドベンチャー『名探偵登場』をリリースし、84年に『夢幻の心臓』を発売。以後はRPG路線へと舵をきる。