ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち
富士通のパソコン「FM」シリーズ後期モデルと、1980年代後半のソフトハウス「システムソフト」編
~永久保存版 80年代マイコン大百科~
2018年9月11日 06:05
連載「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち」の番外編として、この記事では総合科学出版から発売されている「永久保存版 80年代マイコン大百科」(著:佐々木 潤)の一部記事を抜粋し、紹介しよう。
今回取り上げるページは、懐かしのマイコンたち!!編から富士通「FM」シリーズ編Part2と、ボクたちを虜にしたソフトハウス編から1980年代後半の「システムソフト」。
なお、書籍版では画像はモノクロ(電子書籍 Kindle版はカラー)だが、本記事ではカラーの写真を掲載している。
- 懐かしのマイコンたち!! -富士通「FM」シリーズPart2- -
1985年、従来機種からAV機能を強化したFM77AVが登場する。当時としては画期的な、320×200の解像度で4096色同時発色が可能な機種だったため、広告ではキャッチコピーとして“総、天、然ショック。”が使われた。キーボードも赤外線ワイヤレスとなり、レイアウトフリーに。
翌86年には、次期モデルとして2DDと2D兼用のFDDを搭載したFM77AV20/40が誕生。87年には、マイナーチェンジモデルとして128,000円のFM77AV20EXと、さらに同時発色数が多くなったFM77AV40EXが168,000円で登場している。
そして88年、シリーズ最終機種としてFM77AV40SXが178,000円で市場に投入されるが、勢いを取り戻すのは難しい状況だった。そこで富士通は更にAV機能を充実させた後継機、FM TOWNSを送り出す。
世界初のCD-ROMドライブ搭載機種であり、グラフィック面では1677万色中256色発色できるほか、サウンド面ではPCM音源も搭載するハイスペックマシンだった。同シリーズはこの後、1997年まで走り続けることになる。
- ボクたちを虜にしたソフトハウス・80年代後半編 -システムソフト- -
「大戦略」シリーズを発売し、軸足をSLGへシフト
1985年、システムソフトは『現代大戦略』を発売する。本作は、それまで小難しいゲームという印象があったウォーシミュレーションゲームの敷居を一気に下げ、大ヒットとなった。当時は、16ビットのCPUでなければ思考ルーチンが遅いなどという問題点もあったが、それを差し引いてなお魅力があったのは間違いない。
また、このシリーズでは戦闘を行い、生き残ったユニットが経験値を得るというシステムも採用していたが、これがのちに誕生するシミュレーションRPGの原点となった、とも言えるのでは無いだろうか。
このヒットにより同社は『大戦略』をシリーズ化し、『大戦略II』や『スーパー大戦略』『大戦略III』、さらにはそのファンタジー版ともいえる『ファンタジーナイト』『マスターオブモンスターズ』なども登場させている。
途中、『SeeNa』『冒険浪漫』といったアクションゲームや『銀河』『上海』といったテーブルゲームもリリースしているが、以降はシミュレーションまたはシミュレーションRPGでヒットを飛ばしていく。