パワレポ連動企画

Secure Eraseで出荷時の性能を取り戻す ~SSD設定&メンテナンス 2~

【パワレポ連動:買いの最新SSD総チェック(9)】

DOS/V POWER REPORT 2016年10月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年10月号」の第1特集「超高速・大容量・低価格 重要キーワードと製品を一気読み 買いの最新SSD総チェック」を掲載する。

 第9回ではSSDの性能を回復させるSecure Eraseを解説。データはすべて消去されるためシステムドライブに実行するのは手間がかかるが、マザーボードの交換などシステムを入れ替えるタイミングにやっておきたい。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年10月号は全国書店、ネット通販にて8月29日(月)に発売。第2特集は、ワット数だけではない電源の見えない箇所を徹底比較「2016年登場のニューフェースを徹底検証! 新顔ATX電源大品評会」。特別企画は、可視化されるとなぜか外へ出たくなる「ガジェット活用で楽しく生活改善 IT派の活動量計入門」、もっとも手に触れるものだけに、自分に合ったものを使いたい「スイッチ、レイアウト、デザイン……アナタの決め手は? キーボード選び放題」、キーボードにこだわるならこちらも妥協したくない「ゲーミングモデルを中心に続々登場! 新世代高機能マウス30製品」を掲載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録は、小冊子「市場に並ぶ140超の製品をまるっと収録 電源名鑑 2016」。第2特集と合わせ、電源選びの参考にどうぞ。


-買いの最新SSD総チェック-
Secure Eraseで出荷時の性能を取り戻す ~SSD設定&メンテナンス 2~


Windows 10時代の
SSD設定&メンテナンス

 Windows 10時代になっても、SSDの設定やメンテナンスの基本的な部分はWindows 8.1時代と大きくは変わらないが、NVMe SSDへの対応など、新しい要素もいくつか現われている。

Secure Eraseで出荷時の性能を取り戻す

 SSDは使い込むと性能が劣化する性質があるが、Serial ATA接続のSSDまたはAHCIベースのPCI Express接続のSSDはSecure Eraseを実行することで、データは消去されるが出荷時の性能を取り戻すことができる。Secure Eraseは、SSDメーカーが提供しているユーティリティで行なえるほかTxBENCHなどのフリーソフトでも行なうことができる。なお、メーカー製ツールを含め、多くのユーティリティはWindows 8以降でのOSからのSecure Eraseの実行に対応していないが、TxBENCHはUSB接続したSSDであればWindows 8以降でもSecure Eraseを行なうことができる。ここでは、その方法を紹介しよう。

 ちなみに、NVMe SSDの場合は、Secure EraseではなくFormat NVM(ユーティリティによってはSecure Eraseと表記されている場合がある)を行なうのだが、現状、Format NVMを行なうにはメーカーの専用ユーティリティを使う必要がある。

USB接続が必須だがWindows上からSecure Eraseが可能
テクシムのベンチマークソフト「TxBENCH」(フリーソフト)は、Secure Erase機能やTrimによるメンテナンス機能も備える
入手先:http://www.texim.jp/txbench.html
Serial ATA-USB 3.0変換ケーブルを利用
今回の検証は、サンワサプライの「SATA-USB 3.0変換ケーブル(USB-CVIDE3)」(実売価格:2,500円前後)でSSDをUSB接続して行なった

■Secure Eraseの実行手順

1. データ消去メニューを選択
メニューから「データ消去」を選択。Secure Eraseを選択する
2. Secure Eraseの実行
ドライブ名を確認して開始ボタンを押す。注意を促すアラート画面が2度出るので「はい」を選択する。これでSecure Eraseが開始される

■Secure Eraseで性能が復活

上のテスト結果はSecure Erase実行前と実行後の性能を比較したものだ。各項目とも性能が回復しているが、シーケンシャルリードは16%、ランダムリードでは27%も値が上昇している

【ASUSTeKのマザーボードにはSecure Erase機能を持つものがある】

 ASUSTeKのマザーボードにはUEFIの機能でSecure Eraseを実行できるものがある。SSDをUSB接続に変えることなくSecure Eraseを使えるのでなかなか便利だ。

 従来は、プレミアムブランドのR.O.G.シリーズのマザーボードがこの機能を装備していたが、Skylake世代ではスタンダードラインのモデルでも装備しているものがある。対応モデルのユーザーはこの機能を活用するとよいだろう。

UEFIセットアップからSecure Eraseが実行できる
SecureEraseはUEFIセットアップのToolメニューに用意されている

【検証環境】

CPU:Intel Core i7-6700K(4GHz)
マザーボード:ASUSTeK Z170 WS(Intel Z170)
メモリ:Micron Crucial CT4K4G4DFS8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×4 ※2枚のみ使用)
グラフィックス機能:Intel Core i7-6700K内蔵(Intel HD Graphics 530)
SSD:Samsung 850 EVO MZ7LN500(Serial ATA 3.0、MLC、500GB)
HDD:Western Digital WD Red WD20EFRX(Serial ATA 3.0、5,400rpm、2TB)
OS:Windows 10 Pro 64bit版


【問い合わせ先】

サンワサプライ:03-5763-0011/086-223-3311 /http://www.sanwa.co.jp/


[Text by 滝 伸次]


DOS/V POWER REPORT 2016年10月号は8月29日(月)発売】

★第1特集「超高速・大容量・低価格 重要キーワードと製品を一気読み 『買いの最新SSD総チェック』」
★第2特集「2016年登場のニューフェースを徹底検証! 『新顔ATX電源大品評会』」
★特別企画「ガジェット活用で楽しく生活改善 『IT派の活動量計入門』」「スイッチ、レイアウト、デザイン……アナタの決め手は? 『キーボード選び放題』」「ゲーミングモデルを中心に続々登場! 『新世代高機能マウス30製品』」
★連載「最新自作計画 ~メニイコアでもお買い得 VRレディのパワフルPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録小冊子「市場に並ぶ140超の製品をまるっと収録 電源名鑑 2016」(雑誌のみ別途付録、電子版は巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-08-22-0943.php

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