パワレポ連動企画

自作PCをよくするワザ、教えます(3) ~マザーボード 初級編~

DOS/V POWER REPORT 12月号

 このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌12月号の特集記事「自作PCをよくするワザ、教えます」をほぼまるごと掲載する。

 第三回目の今回は、マザーボードに関する便利なワザ(初級編)を紹介する。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 12月号は、絶賛発売中。12月号では今回の特集のほか、最新UEFIの完全ガイド、ファイル送信サービス 10選、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事が載っている。また、特別付録として「保存版 インターフェース図鑑 2014」と題した小冊子が付いてくるなど、盛りだくさんの内容だ。


- DOS/V POWER REPORT 2014年12月号 Special Edition -


自作PCをよくするワザ ~マザーボード 初級編~

 最近のマザーボードは多くの機能を搭載している上に、設定項目も豊富でチューニングの自由度が高い。ここでは、基本的な設定方法や便利な機能の紹介だけでなく、一歩踏み込んだ使いこなしのワザも紹介する。

【初級ワザ】WindowsをUEFIネイティブモードでインストールする

UEFIと書かれた光学ドライブを選択
「UEFI:」と書かれた光学ドライブの起動順位を1番にする。古い光学ドライブの中には、UEFIネイティブモードでのインストールに非対応のものもあるので注意

 Windows 8.xでFast Bootやセキュアブートを利用するには、UEFIネイティブモードでインストールを行なう必要がある。インストールディスクをセットした光学ドライブをUEFIで確認すると、同じドライブが二つあるはずだ。ドライブ名の頭に「UEFI:」と表示されたものを選択すると、UEFIネイティブモードでインストールできる。

【初級ワザ】ASRockマザーボードならUltra Fast Bootを使いたい

ASRockユーザーなら忘れずに設定しておきたい
Ultra Fastを選ぶだけ
Fast Boot設定欄の「Ultra Fast」を選択するだけで、最速設定が適用される。一部のデバイスに関連する処理をスキップすることによって起動時間が大幅に短縮される

 ASRockのマザーボードを使っているのなら、超高速起動が可能なUltra Fast Boot設定を試してみよう。気になる起動時間を計測してみたところ、Fast設定ではWindows 8の起動時間が19.1秒だったのに対し、Ultra Fast設定では11.2秒と、約8秒も速くなった。ただし、USB機器などに関連する処理をスキップするため、UEFIセットアップに入るためには専用ユーティリティを使うことになる。

Windows 8の起動時間

【検証環境】

CPU:Intel Core i7-4790K(4GHz)、マザーボード:ASRock Z97 OC Formula(Intel Z97)、メモリ:Novax Technologies UMAX Cetus DCDDR3-8GB-1600(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2)、ビデオカード:GALAXY Microsystems GF PGT630/2GD3(NVIDIA GeForceGT 630)、SSD:ADATA Technology Premier Pro SP900 ASP900S3-64GM-C(Serial ATA 3.0、MLC、64GB)、電源:Antec HCP-1000 Platinum(1,000W、80PLUS Platinum)、CPUクーラー:Corsair Components H90(簡易水冷、14cm角×1)、OS:Windows 8 64bit版、電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO、アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:CINEBENCH R15実行中の最大値

【初級ワザ】Windows 8.xのPC設定からUEFIセットアップへ入る

 起動が早過ぎてUEFIセットアップへ入れない場合、「PC設定」から入ることができる。「保守と管理」の「回復」で、「PCの起動をカスタマイズする」にある「今すぐ再起動する」ボタンを選択するとマシンが再起動するので、「トラブルシューティング」、「詳細オプション」の順に移動。すると「UEFIファームウェアの設定」という選択肢が現われるので、これを選択すればセットアップへ入ることができる。

PCの起動をカスタマイズするでUEFIセットアップへ入れる
システムの修復もできる
「詳細オプション」の選択画面に入るには、「今すぐ再起動する」を押せばよい。システムの復元や自動修復などの機能もここから実行することができる

【初級ワザ】ファンの動作を簡単に最適化(ASUSTeKマザーボード)

ASUSの独自ユーティリティ「Fan Xpert 3」
プロファイルの保存も可能
上部のアイコンやグラフをクリックすると、ファンの位置や回転数の設定が可能。プロファイルを使った設定の切り換えもできる

 ASUSTeKの独自ユーティリティの中でもとくに注目したいのは、ファンコントロール機能である「FAN Xpert 3」だ。ウリの一つでもある自動チューニング機能は、接続されているファンの最小/最大回転数を自動で検出してくれるだけでなく、マシンの状態に合わせて回転数を0~100%までの10段階に自動で設定してくれる。手動設定では自動設定よりもさらに綿密な調整が可能で、ファンの位置指定や温度に対する回転数の設定が細かく行なえる。

 VRMやチップセット、CPUなどの温度と特定のファンの回転数を連動できるのも特徴の一つ。基板上に設けられたピンヘッダに市販のセンサーを追加すれば、特定の部分とファンの回転数を連動させることもできる。ビデオカードやHDDなどと連動させるといったことも可能だ。

超静音モードを搭載
CPUクーラーは「Extreme Quiet Mode」という超静音モードが選択可能
自動で回転数を検知
自動チューニング機能を実行すると、ファンの最小/最大回転数の測定が始まる。搭載しているファンの数にもよるが数分間はかかる

【初級ワザ】ツール・ドライバをらくらく最新に保つ(MSIマザーボード)

 MSIの「Live Update 6」は、Windows用のドライバや各種ユーティリティ、さらにはBIOSの更新にも対応したユーティリティだ。「Live Update」タブを開いて「オートアップデート」を実行すれば、更新ファイルの有無を自動で検索してくれる。「手動アップデート」で確認したい項目だけを選んで検索することもできる。検索後は、下部の「統合インストール」ボタンか、各項目の矢印のアイコンをクリックすれば、ダウンロードとインストールが実行される。もちろん、定期的に更新を確認させることも可能で、「設定」タブでは自動検索の周期を設定できる。

MSIの「Live Update 6」は面倒さ操作がないので楽チン。スケジュール設定なども可能

 BIOS更新機能も備えており、Windows上での更新のほかに、USBメモリを使用したDOS上での更新にも対応。OSインストール直後のまったくドライバが当たっていない状態も、本機能を使用すればあっという間に最新のドライバやユーティリティをインストールできるので便利だ。

BIOSの更新に対応

[Text by 清水貴裕]



DOS/V POWER REPORT 12月号は10月29日(水)発売】

★第1特集「自作PCをよくするワザ、教えます」はもちろん、最新UEFIの完全ガイド、ファイル送信サービス 10選、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事を掲載

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 紙版は小冊子「保存版 インターフェース図鑑2014」付き

★ 電子版は割安な税別926円、一部ショップでは税別700円の期間限定セールが10月29日(月)より実施
★ 電子版では小冊子の電子版も完全収録
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランがスタート
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2014-10-16-1643.php

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(AKIBA PC Hotline!編集部)