パワレポ連動企画
タイプごとに考えるCPUクーラー選び ~CPUクーラー再入門 その1~
【自作PC再入門(30)】
(2016/4/13 17:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年5月号」の総力特集「10年前、5年前とはもはや別物! もう一度、PCをイチから作る。」を掲載する。
第30回目からはCPUクーラーについて解説する。昨年登場したIntelのSkylakeではソケットは変更されたものの、CPUクーラーについてはTDPさえクリアすれば以前のソケットと互換性があったことから特に目立った動きは無かった。しかし、PCケースや使用目的に合わせて多種多様な製品が登場している。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年5月号は全国書店、ネット通販にて3月29日(火)に発売。総力特集のほか、コストパフォーマンスに優れたCPUクーラー定番のブランドを比較「超ハイコスパブランド品のデスマッチ! サイズ製CPUクーラー最強位決定戦」、ここの予算を抑えて別のパーツに回したいのが人情「このご時世、ここでコストを抑えたい アンダー1万円で探すお買い得電源」、サービス内容を確認して用途に合ったものを選ぼう「“どれでも一緒”は損します フォトストレージ、どれ使ってる?」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は2大小冊子。そのままでも、アレンジしても大満足!最新パーツはこう組み合わせろ!!「即戦力・自作PC作例集」と便利な資料、豆知識、自作カレンダーなどをいつも手元に「自作手帳2016 Googleカレンダー対応版」だ。
-もう一度、PCをイチから作る。-
タイプごとに考えるCPUクーラー選び~CPUクーラー再入門 その1~
目的に合わせて選びたい
4タイプから考えるCPUクーラーの形と大きさ
CPUクーラー再入門 1. 靜音性と冷却性能を追求 デザインも大きく変化
CPUクーラーは、その時代のCPUソケットに対応する固定方法、CPUのTDPに合わせた冷却性能、トレンドのVRMヒートシンクやメモリとの干渉を抑えた形状、そしてPentium 4の頃からニーズが高まった静音性など、年々変化している。対応ソケットやTDPに関しては仕様を見れば判断できる。静音性については本誌などのベンチマーク結果で客観的に判断できる。
ただ、形状や大きさが与える影響についてはイメージしづらい。大きく分けてトップフローやサイドフローという形状があり、それぞれに大きさの大小があり、それらによって対応可能なケースやPCそのものの性格まで変わってくる。
最新パーツは旧パーツとココが違う!
現在のCPUクーラーのトレンドは、サイドフロー形状とバックプレート式の固定方法だ。サイドフロー形状は、ケース背面ファンと組み合わせた際のエアフロー効率がよく、14/12cmクラスのファンと組み合わせればよく冷える。ケースと組み合わせてムダのない風量で静かに冷やそうというのが現在の考え方だ。
また、重量のあるCPUクーラーをより確実に固定できるといったメリットから、バックプレート式の固定が増えてきた。
【今でも流用できるのはどんなCPUクーラー?】
CPUのTDPの最大値はここ10年間さほど変わらない。古い製品でも冷却性能は大丈夫だろう。
ただしCPUソケットは時代に合わせて変わる。LGA775時代の設計では、現在のソケットを想定しておらず、取り付けられない。一方で、LGA1150/1151/1155/1156など、固定穴の位置が変わらないものは流用できる可能性が高い。
流用時にはここを確認
・サポートされているソケット規格
・製品ごとの対応TDP(とくに小型の製品)
・ヒートパイプの溶接部分に緩みがないか
・ファンの軸に異音などの異常がないか
・CPU接触面に傷やサビがないか
・グリスを塗り直す
風向きと大きさがCPUクーラーを選ぶポイント
ここではCPUクーラーをエアフローの方向と大きさで四つに分類してみた。現在のトレンドは標準サイドフロー。ほかのパーツとの物理的な相性もよく、メインストリーム向けCPUと組み合わせた際の冷却性能・静音性は十分だ。これをベースに、より優れた冷却性能や静音性を実現できるようにしたのがツインタワーがトレードマークの大型サイドフロー、冷却性能や静音性では不利だが小型PCケース向きと言えるのが薄型トップフローだ。
なお、コストパフォーマンスに優れる標準サイドフローだが、一部の低価格のミドルタワーケースにおいて、主流の高さ16cmのモデルがギリギリ入らないものも存在する。ケースの世代が古くなると入らないものがどんどん増える。クーラーとケース、相関するトレンドがあるのだ。
【現在主流なのはこの4タイプ】
■大型サイドフロー
大型のサイドフロー型の代表的な構造がツインタワーだ。
シングルタワーの倍の放熱面積が得られ、大口径ファンを2基以上搭載できるためにより高い冷却性能と静音性が得られる。
■標準サイドフロー
ヒートシンクはシングルタワー。
高さは組み合わせるファンによってさまざまだが、9cm角ファンを採用するものなら13cmから、14cm径ファンを採用するもので16cmが目安。
■大型トップフロー
ケースと組み合わせた際のエアフローの効率化という点ではサイドフロータイプに劣るが、CPUソケット周辺のメモリやVRMにも風を当てられる。
自作初心者でも扱いやすい。
■薄型トップフロー
搭載可能なCPUクーラーに高さの制限があるPCケースで、高性能なCPUを安全に使いたい、あるいはCPU付属のクーラーよりも静音性を高めたい場合に、薄型トップフローが活躍する。
[Text by 石川ひさよし]
【DOS/V POWER REPORT 2016年5月号は3月29日(火)発売】
★総力特集「10年前、5年前とはもはや別物! もう一度、PCをイチから作る。」
★特別企画「超ハイコスパブランド品のデスマッチ! サイズ製CPUクーラー最強位決定戦」「このご時世、ここでコストを抑えたい アンダー1万円で探すお買い得電源」「“どれでも一緒”は損します フォトストレージ、どれ使ってる?」
★連載「最新自作計画 ~ガラスとLEDで“内部を見せる”マシン~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「そのままでも、アレンジしても大満足!最新パーツはこう組み合わせろ!! 即戦力・自作PC作例集」「自作手帳2016 Googleカレンダー対応版」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)
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