買ってみたらこうだった!
SSD×6台でRAID 0を構築、Z170チップセットの最高速を探ってみた
新旧SATA SSD混載RAIDでお手軽に3GB/sは狙える?
2016年5月9日 00:30
ちょっと時間が出来たので、SATA SSD×6台を使って、Z170チップセットでどれくらいの速度が出るのか試してみました。
SATA SSD×4台でのRAID 0は、石川氏によるレポートをお届けしていますが、そのときの速度は約2GB/s。SSD×6台でRAID 0なら3GB/sに到達できるのか、どこかで頭打ちになってしまうのか、テストの模様をお届けします。
新旧合わせて6台のSSDでテスト、RAIDはZ170チップセットの機能を利用
まずは簡単に機材紹介から。
SSDは個人で手持ちのものや編集部にあったものを合計6台かき集めました。使用しているSSDとベンチマークの速度は以下の通りで、リードの速いものから順に並べています。
どのモデルもリード550MB/s前後と6Gbps SATAのモデルとしては高速な製品。ライトの速度は容量と比例する部分があるのでモデル毎にばらつきがありますが、リードを計測する分には問題ないはず……。あとは相性などがでないことを祈るのみ。
ちなみに、RAID 0は最も低い値がベースとなり動作するので、今回の環境でうまく動作してくれた場合のリードの最高速の理論値は3.274GB/s。オーバーヘッドなどがあるので、実測で3GB/sを超えたら上出来です。
SSD以外の環境は以下の通りです。マザーボードはGIGABYTEのGA-Z170X-UD5を使用し、Z170チップセットのRAID機能を利用して今回はテストを行っています。
テスト環境機材
CPU IntelCore i7-6700K
マザーボード GIGABYTEGA-Z170X-UD5
メモリ DDR4-2133 4GB×2
OS機動ディスク IntelSSD 510 120GB
OS 日本マイクロソフトWindows 10 Pro (64bit)
SSD×2台RAID 0から順に計測、2GB/sが限界?
それでは速度が速かったSSDから順に、SSD×2台RAID 0、SSD×4台RAID 0、SSD×6台RAID 0と速度を計測してみようと思います。
RAID 0のストライプサイズは128KBで、シーケンシャルの速度重視の設定で計測してみました。ちなみに、GA-Z170X-UD5はWindows 8/10を使用するのであればUEFI上から手軽にRAID環境が構築できます。
まずはSSD×2台RAID 0の結果から。リードの最高速は1.132GB/sで、理論値近くまで速度が伸びています。
続いてSSD×4台RAID 0。リードの最高速は1.972GB/sと2GB/s近くまで伸びました。複数メーカーのモデルが混載となっている環境ですが、結構素直に速度は伸びてくれます。
そしてSSD×6台RAID 0。リードの最高速は1.988GB/s……。4台の時とほぼ変わらない結果に。
故障かと思いストライプサイズなども変えてみましたが、速度は大して変わりませんでした。おそらくですが、Z170チップセットのSATAに割り当てられている帯域の上限値が2GB/sあたりで、4台RAID 0の時点で最高速に達してしまっているのではないかと思われます。4台までは素直に速度が伸びていただけに残念。
一応、ATTO Disk BenchmarkでもSSD×6台RAID 0の速度を計測してみましたが、リードの最高速は2GB/sを若干超えたあたりが最高値になっていました。
Z170でSATA SSDの最高速を狙うなら4台RAID 0がおすすめ、実用品としては高コスパ
Z170チップセットでSATA SSDをRAID 0で使用する場合、速度的には2GB/s前後が最高速となるようです。夢の3GB/sは遠かった……。
適当なSSD×4台 RAID 0でもサクッと2GB/s前後出てしまうのでお手軽かつ優秀ではありますが、自作ユーザー的にはもう一声ほしいところです。
なお、実用品としてみた場合、SSD×4台 RAID 0はかなりコストパフォーマンスが高いと言えます。大容量かつ高速なストレージ領域が必要な場合や、動画編集などをバリバリ行う人などには作業スペースとして魅力ある環境になるはず。
500GBクラスのSSDもだいぶ安価になってきているので、SSDで大容量の環境がほしいという方はRAID 0での運用も検討してみてはいかがでしょうか。
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