借りてみたらこうだった!
マザーが2枚入る超弩級ケース「Obsidian Series 1000D」をチェック
4面スモークガラスのCORSAIR最上位モデル text by 坂本はじめ
2018年6月11日 14:55
今回、発売間近のCORSAIR製スーパータワーケース「Obsidian Series 1000D」をお借りした。4面にスモークガラスパネルを採用し、E-ATX + Mini-ITXの2枚のマザーボードが搭載可能な超弩級ケースだ。
究極のスーパータワーケースとしてCORSAIRブランドの頂点に立つObsidian Series 1000Dはどのようなケースに仕上がっているのか、外観と機能をチェックしてみよう。
2つのシステムを搭載可能なスーパータワーケースメーカーロゴ部分と端子部分にRGB LEDを搭載
Obsidian Series 1000Dは、幅307×高さ693×奥行き697mmという巨大なタワー型ケースだ。先日発売された「Obsidian Series 500D」と同じく、アルミニウムとブラックスモークガラスを組み合わせたデザインを採用している。
内部構造は2つのシステムを搭載できるデュアルシステムレイアウトを採用しており、E-ATXに対応するプライマリーエリアと、Mini-ITX対応のMini-ITXエリアに、それぞれ異なるシステムを構築できる。
Obsidian Series 1000Dは、フロントと両側面のほぼ全面にガラスパネルを採用している。両サイドのパネルは、ケース背面側のヒンジを軸に大きく開閉する仕様で、組み立て時には取り外すこともできる。
近年流行のRGBイルミネーションを意識して設計されており、オープンベイを廃してガラスパネルを採用したフロントパネルからは、RGB LEDを搭載したCORSAIR ロゴやフロント側ファンステイに取り付けたファンのイルミネーションを楽しめる。
また、フロントパネル上部のインターフェイス群のうち、電源スイッチとUSBポートにはRGB LEDイルミネーションが組み込まれている。
これらフロントパネル側のRGBイルミネーションは、後述する「Commander PRO」に接続することで、PC上のユーティリティ「Corsair Link」から色やパターンをコントロールできる。
ストレージベイはマザー背面側に集約ビデオカードの向きを変えて搭載するための機構も
外観に続いて内部の構造も見ていこう。ストレージベイはトレイ式で、2.5インチ専用トレイ×6基と、2.5&3.5インチ両対応トレイ×5基を備えている。
各ストレージトレイにはケース右側面からアクセス可能で、2.5インチトレイは観音開き式のドア上、2.5&3.5両対応トレイはケース底部に配置されている。
2つのシステムを搭載可能なObsidian Series 1000Dでは、当然ながら2基の電源ユニットが搭載可能だ。プライマリーシステム用として奥行225mmまでのATX電源、Mini-ITX用にはSFX電源をそれぞれ搭載できる。
電源ユニット設置個所には、Mini-ITX搭載スペースを兼ねたカバーを搭載しており、ケース左側面から電源ユニットや配線を覆い隠す仕様となっている。
拡張スロットは、プライマリーシステム向けに8スロット、Mini-ITXシステム向けに2スロットを備えている。
プライマリーシステム向けのスロットは、6段分のスペースを縦スロット4本に変換するギミックが用意されている。これを利用することで、プライマリーシステム側の拡張カードを縦置き設置できる。
本格水冷にもオールインワン水冷にも好適な冷却システム
Obsidian Series 1000Dは、水冷ユニットを用いた冷却システムの構築を前提として、ラジエーター搭載スペースを多く確保している。CORSAIRから発売されているオールインワンタイプの水冷クーラーの利用はもちろん、本格的なDIY水冷の組み込みまで広く対応している。
ラジエーターの取り付けが可能なファンステイは、フロントに120mm×4基×2列、トップに140mm×3基、リアに120mm×2基。フロントとトップのファンステイは交換可能であり、別売りのオプションとして「120mm×4基」と「200mm×2基」も提供される。
フロントとリアには着脱式のダストフィルターを搭載しており、ケースの内部にアクセスすることなくフィルターの清掃が行える。
Obsidian Series 1000Dは、ファンコントローラとRGB LEDコントローラを兼ねた「Commander PRO」を標準搭載している。
Commander PROは、6系統のファンコントロールと2系統のRGB LEDコントロールの他、ファンコントロールに利用できるサーマルセンサー(4系統)と、USB 2.0ピンヘッダーのハブ機能を備えている。
多数のファンやラジエーターを搭載可能で、高性能なファン&LEDコントローラを標準搭載するObsidian Series 1000Dだが、冷却ファンは一基も付属していない。
これはユーザーが任意に冷却ファンを選択することを前提としているためだ。Obsidian Series 1000Dは、こだわりの冷却システムを構築したいユーザーのためのケースであると言えるだろう。
究極のシステムを構築したいエンスージアストのためのスーパータワー
イルミネーションが映えるデザインを採用した巨大なタワー型筐体に、デュアルシステムレイアウトや多数のファンとラジエーターを搭載できるObsidian Series 1000Dは、細部までこだわった超ハイエンドシステムを構築したいエンスージアストのためのスーパータワーケースだ。
特徴的なデュアルシステムレイアウトをどう生かすのかはユーザーの工夫次第。省電力システムとハイエンドシステムを使い分けたり、Mini-ITXベースのハイエンドゲーミングPCとハイエンドCPUを搭載した録画&配信マシンを組み合わせたりと、色々な使い方が考えられる。
巨大な筐体サイズと冷却システム構築にかかる費用の大きさからユーザーを選ぶ製品ではあるが、モンスタースペックのPCを構築したいユーザーにとっては、唯一無二のスーパータワーケースであると言えよう。
[制作協力:CORSAIR]
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