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Polarisベースの新世代GPU「Radeon RX 480」が発売、メモリ8GBで実売32,400円から
2枚でGeForce GTX 1080以上のパフォーマンスを実現
2016年6月29日 22:00
VRの普及促進を目指すAMDの新世代GPU「Radeon RX」がデビュー、デスクトップ用GPU最上位のRadeon RX 480を搭載したビデオカードが各社から発売された。発売解禁日である29日(水)22時には、複数のショップで夜間販売が実施された。
販売が始まったのはGIGABYTE、HIS、MSI、PowerColor、SAPPHIRE、玄人志向の各モデルで、店頭価格は税込32,400~36,500円前後。夜間販売を実施したショップはドスパラパーツ館、BUY MORE秋葉原本店、ツクモeX.パソコン館、ツクモパソコン本店、ツクモDOS/Vパソコン館。このほか、パソコンショップ アーク、ソフマップ 秋葉原 リユース総合館、ソフマップ 秋葉原 本館、オリオスペックが30日(木)から販売予定。
従来のGPUと比べて消費電力が半分以下に、ワットあたりのパフォーマンスは最大2.8倍に
Radeon RXシリーズは、同社が第4世代のGCN(Graphics Core Next)と位置付ける「Polaris」アーキテクチャを採用したGPU。製造プロセスは14nm FinFETで、従来の28nmプロセスGPUと比べて消費電力が半分以下に、またアーキテクチャの改善と合わせて、ワットあたりのパフォーマンスが最大2.8倍になったとしている。
同社は、Radeon RXシリーズによって、「数年以内に1億人へVR体験を届ける」と豪語。GPUの価格を199米ドル(メモリ4GB版の場合)と低く設定することで、VRの普及を妨げているコストの問題が解消され、さらにヘッドセットの低価格も進み、VR市場が活性化すると予測している。
デスクトップPC向けGPUのラインナップは、上位からRadeon RX 480、Radeon RX 470、Radeon RX 460の3種類。このほか、モバイル向けのRadeon RX 480Mも用意される。
DirectX 12やAMD VulkanなどのAPIをサポートするほか、ディスプレイ同期技術のAMD FreeSync、ノートPCでビデオカードの外付けを実現するAMD XConnect、マルチGPU技術のAMD CrossFireなどに対応する。
Radeon RX 480の主なスペックは、演算ユニット数36、メモリバンド幅256GB/s、メモリ容量がGDDR5 8GBまたは4GB、メモリビットレート256bit、消費電力150W。
演算性能は5TFLOPS以上を公称。DirectX 12環境でのパフォーマンスについては、Radeon RX 480カードを2枚用いた場合で、GeForce GTX 1080以上のパフォーマンスと効率を実現するといい、また「Battlefield 1」「DOOM」といった最新ゲームタイトルがRadeon向けに最適化されるとアピールしている。
今回発売されたのは、いずれもリファレンス仕様の製品で、メモリ容量は8GBのみ。映像端子はDisplayPort×3、HDMI×1。外部電源端子は6ピン×1で、容量500W以上の電源が必要とされている。
なお、ツクモパソコン本店によると、ドライバは「製品同梱のCDにはWindows 10/7 64bit用しか入っていない」「29日(水)23時以降に公開される最新ドライバにはWindows 8.1/8が収録されている」とのこと。
一部ショップは29日22時から夜間販売を実施、60名以上のファンが行列
29日(金)22時の販売解禁にあわせて、ドスパラパーツ館、BUY MORE秋葉原本店、ツクモeX.パソコン館、ツクモパソコン本店、ツクモDOS/Vパソコン館の5店舗は夜間販売を実施した。
夕方過ぎから雨が降り始め、天候には恵まれなかったが、期待のRadeon新モデルということもあり、各店合計で60名以上のファンが店頭に列を作った。
[撮影協力:ツクモパソコン本店とツクモeX.パソコン館とBUY MORE秋葉原本店とパソコンショップ アークとソフマップ 秋葉原 本館とオリオスペック]