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“ビデオ出力が無い”専用Radeonが近日登場、仮想通貨のマイニング解説イベントが開催

会場は入場制限をかけるほどの超満員、ビデオカードは上から吊して運用

 18日にツクモパソコン本店の4Fにて仮想通貨マイニングの解説イベント「マイニングやるならAMD RADEONだ!」が開催された。

 現在、マイニングに有利なビデオカードが店頭から姿を消すほどの売れ行きとなっているなど、注目を集めているジャンルのイベントということもあり、会場は入場制限をかけるほどの超満員。また、この日はマイニングをこれから始める人のための初級の解説ということもあってか、PC系の店頭イベントでは珍しくメモを取る人も見られた。

 イベントは仮想通貨の現状、機材やソフトな何が必要なのか、PCパーツ選びのポイントなどを解説。このほか、マイニング用にカスタムされたRadeonの発売の予告や、最大で13枚ビデオカードが搭載できるASRock H110 PRO BTC+の発売も予告された。

今からRadeonを手に入れたいならマイニング向けモデルが狙い目?ゲーム用は当分手に入らない?

 これからマイニングをはじめたいユーザーが気になるのが、Radeon RX 580/570がいつ手に入るのかという話だが、AMDからは「世界的に需要が高いため、いつ供給が追いつくかわからない」、代理店のアスクからは「取り扱いメーカーから再入荷の案内が一切無い状態」と、当面入荷の見込みが無いことが告知された。

 通常のRadeonの出荷の見込みは立たないものの、この日、代理店アスクがマイニング向けにカスタムされたRadeon RX 470搭載カードの発売を告知し、7月中に出荷する旨が案内された。SAPPHIREとTUL(PowerColor)の2ブランドのモデルの発売を予定しており、ビデオ出力端子などが省略されマイニングに特化したモデルになるという。

ビデオカードが13枚搭載可能、マイニング向け“変態マザー”も7月中に登場予定

 この日はマイニング用ビデオカードのほかに、マイニング用に特化したマザーボードの新モデルも公開。ASRock H110 PRO BTC+の国内発売も告知された。販売時期は7月中旬~下旬を予定しているという。

 ライザーなどを使用する前提で最大13枚のビデオカードが搭載可能なモデルで、PCI Exprexx x16形状×1本、PCI Express x1形状×12本の計13本の拡張スロットを備えたモデルで、マイニング向けに特化したデザインになっている。

「2017年はマイニング元年」、仮想通貨の現状とポイントを解説マイニングする仮想通貨次第で利益も出る?

マイナー太郎氏(左)とAMD佐藤氏(右)

 イベントでは、仮想通貨の大まかな現状などの解説をAMDの佐藤氏が行い、使用する機材やソフトのポイントなどをマイニングのジャンルでは有名なマイナー太郎氏が行うかたちでイベントは進められた。

 AMD佐藤氏からは仮想通貨法が今年4月から施行され、国内でも大手企業などが参入することで一気にビデオカードの需要が高まったことや、ビットコイン等、仮想通貨で直接決済可能なサービスなどが増えてきている点、マイニングを行う際にRadeonが効率が良い点などが解説された。

 マイナー太郎氏は、仮想通貨を扱う際には必要なウォレットソフトやマイニングソフトの紹介や、PCが24時間稼働となるため、3%電源効率が違うだけでも一月あたりのコストが大きく変わるため、こだわる必要がある点、冷却の工夫、安定性が重要となるため、ドライバのバージョンなどにも気をつける必要がある点などを解説。

 ビットコインに関しては専用のASICの方が大幅に効率が良いこともあり、ビデオカードでマイニングして利益を出すことはほぼできないが、「イーサリアム(Ethereum)など他の仮想通貨であれば、今(イベント開催時)マイニングする分には電気代で赤字になることは無い」(マイナー太郎氏)といったことも紹介された。

マイナー太郎氏の「リグ」。ビデオカードを使ったマイニングはこのようなラックなどを使った「リグ」と呼ばれる形状で行われることが多い。
ビデオカードはライザーを使って接続されており、ライザーの品質は安定性に直結するため、選び方なども重要になるという。
ツクモが制作したリグ。
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