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Raspberry Pi Zeroを使った音楽プレイヤー自作キットが登場、“色付けの少ない音”を再生

Non Over Sampling技術を採用

NosPiDAC Zeroの完成品サンプル

 5ドルコンピュータとして知られる「Raspberry Pi Zero」を利用して小型のオーディオプレイヤーを自作できるというキットが登場、「NosPiDAC Zero」が家電のケンちゃんで販売中だ。

 店頭価格は税抜き4,149円(税込4,480円)。

「NOS(Non Over Sampling)」仕様のオーディオプレイヤーを構築できる組み立てキット

 NosPiDAC Zeroは、小型のシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi Zero」と組み合わせることで、「NOS(Non Over Sampling)」仕様のオーディオプレイヤーを構築できるという組み立てキット。Twitterやブログで活動をしているじんそん氏による同人ハードウェアで、半田付け作業などが必要な組み立てキットとなる。

 なお、一般的なオーディオ機器に搭載されているDACは、エイリアシングノイズ対策などのため、多くの製品がオーバーサンプリング処理を行うタイプとなっている。これに対し、NOS(Non Over Sampling) DACは、D/A変換時にオーバーサンプリング処理をあえて行わないという方式。オーバーサンプリング処理を行うことでノイズ対策などはしやすくなるが、処理の過程で音を加工することになり、なるべく原音のまま音楽を再生したいユーザーからはNOSタイプのDACが注目されている。

 また、DACの出力段にはオペアンプが使われることが多いが、音にオペアンプの色がついてしまうため、「色付けの少ない再生音を狙い、オペアンプは使用せず、シンプルなパッシブI/Vとしている」(制作者)という。ただし、アンプを使用していないこともあり、出力レベルは低めとされている。

製品は組み立てが必要なキット版。またRaspberry Pi Zeroは別売り
Raspberry Pi Zero用のNOS DAC作成キット
パッケージ

 DACチップはTDA1387を採用し、最大16bit/192kHzまでの再生に対応。また、ポータブルアンプとの組み合わせを前提とした設計のため、出力端子はライン出力のみを備える。

 キットはRaspberry Pi Zeroを挟み込むようにして組み立て、ケースを別途用意する必要はない。本体正面には小型のLCDや操作ボタンが用意され、楽曲の操作や表示などが行える(専用スクリプトの導入が必要とのこと)。

 電源はUSBバスパワー(Micro USB端子搭載)で取る仕組み。

組み立て済み店頭展示機の様子
本体側面
ライン出力を搭載
電源はMicro USBで取る仕組み
本体背面

[撮影協力:家電のケンちゃん]