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AthlonとSempronがAPUとして復活、新プラットフォーム「AM1」が登場
APUは4モデル発売
(2014/4/9 13:01)
AMD製CPUのかつての主力ブランドが復活、Kabiniコアのソケット版APUが「Athlon」「Sempron」として新たに発売された。
プラットフォームは新型のSocket AM1で、対応マザーボードも各社から発売。APUにチップセットも内蔵されているため、マザーボードがチップセット非搭載なのも特徴だ。
販売されているAPUは、クアッドコアのAthlon 5350(クロック2.05GHz/2次キャッシュ2MB)、Athlon 5150(1.6GHz/2MB)、Sempron 3850(1.3GHz/2MB)、デュアルコアのSempron 2650(1.45GHz/1MB)の計4モデルで、店頭価格(税抜き)は3,400~6,180円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
なお、製品パッケージは、従来のAMD製CPU/APUのものよりもかなり小さいが、各モデルともCPUクーラーは付属している。
GPUはRadeon R3 Graphicsを搭載
AMDのローエンドAPUとして昨年登場したKabiniは、これまでMini-ITXマザーなどに実装されるBGAタイプ(Socket FT3)として提供されていたが、今回発売されたのは、ユーザーが交換などを行なえるソケットタイプ。同社製CPUのブランドであるAthlonとSempronの名が久々に冠されたのもトピックだ。
ちなみに、AthlonとSempronは、メインプラットフォームがSocket Aだった頃から、長らくデスクトップPC向けCPUの主力を務めたブランド。ハイエンド~メインストリーム向けのAthlon、バリュー向けのSempronという位置付けだった。
さらに蛇足だが、Athlonは1999年8月にSlot Aタイプでデビュー、SempronはDuronの後継として2004年8月にデビューした。
AthlonとSempronについて、これまで公式な「ブランド終了」のアナウンスはなかったものの、実質的には休業状態。CPU単品としては、Athlonは2011年9月発売のAthlon II X4 631以降、Sempronは2012年6月発売のSempron X2 190以降、店頭で新製品は確認されていなかった。
さて、新たに登場したKabiniコアのAthlonとSempronは、形状はBGAからSocket AM1へと変わったものの、I/O機能などを担うFCH(チップセット)がAPUに内蔵されている点は変わらない。このため、Socket AM1マザーボードは、ソケットが新型というだけでなく、チップセットが搭載されていないという特徴も持つ。
TDPはAthlon 5350/5150、Sempron 3850/2650の4モデルとも25W。ちなみに、BGAタイプにはさらに省電力のE1-2100(TDP 9W)なども用意されており、省電力を追求するならBGAタイプを搭載した従来のMini-ITXマザーなどが狙い目と言える。
GPUはRadeon R3 Graphicsが搭載。動作クロックは、Athlon 5350/5150が600MHz、Sempron 3850が450MHz、Sempron 2650が400MHzとなっている。
メモリインターフェイスはシングルチャネルDDR3。対応メモリはAthlon 5350/5150とSempron 3850がDDR3-1600、Sempron 2650がDDR3-1333。
※初掲載時にメモリインターフェイスを「デュアルチャンネル」と記載しておりましたが、正しくは「シングルチャネル」になります。お詫びして訂正いたします。
[撮影協力:東映ランド(ブロックD1-[e5])とパソコンショップ アークとツクモeX.パソコン館とソフマップ 秋葉原 リユース総合館とBUY MORE秋葉原本店]