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JR高架下の電子パーツ街「ラジオストアー」が11月末に閉店

高架下パーツ店街のほぼ1/3

 JR総武線高架下の電子パーツ街の一部「秋葉原ラジオストアー」が11月30日(土)をもって閉館することが明らかになった。

 Webサイトには閉館に際しての挨拶が掲載されており、そこでは「現在も大きな変貌を遂げつつあるこの秋葉原に、今後新たな発展への願いと感謝を込め、ここに一つの時代の役割を終える」などとされている。

JR総武線下の電子パーツ店街の1/3ほど

JR駅側の入り口から
JR駅側の入り口から。左側が「ラジオストアー」
ラジオストアーの内部
ラジオストアーの位置

 秋葉原ラジオストアーは、JR秋葉原駅の総武線の高架下にある電子機器・パーツ店群の一部。高架下の電子機器・パーツ店群は、「ラジオストアー」「ラジオセンター」「秋葉原電波会館」の3つの施設が複合したもので、一見すると判別しにくいが、今回の「ラジオストアー」は、総武線線路より神田側にある10店で、全体からみるとおおむね1/3ほどのショップが含まれる。

 中央通りからは、ラジオセンターと九州電気との間にある通路から入ることができるが、この九州電気は同館には含まれないなど、やや複雑だ。狭い通路の右手には同館の店舗が、左手にはラジオセンターの店舗が露天のように並んでおり、再開発が進む近年の秋葉原で、昭和の雰囲気が感じられるスポットの1つでもある。

 同館の創業は、終戦の4年後の1949年。「GHQの露店撤廃令を受け、創業同士10名で現在の土地に移転、営業を開始した」(同館)という歴史ある施設で、1950年に株式会社として設立してから60周年にあたる2010年には、記念パーティーも開催されている。

 ちなみに、Webサイトには、設立60周年の際に発行された記念誌を元に構成されたクロニクルコーナー「秋葉原ラジオストアーこれまでの歩み」が設けられているので、同館のファンは目を通してみてはどうだろう。

 なお、閉館後、各店舗は、自社の本店や新店舗、Web通販などで営業を継続するとのこと。なお、隣接するラジオセンターや秋葉原電波会館については、特に閉店などのアナウンスはなく、継続して営業するようだ。