プロダクトレビュー・ショーケース

組み立てやすいモデルが大充実!AMD B850/840マザーボードカタログ

上位チップセット搭載機よりも価格重視の製品が揃う text by 芹澤 正芳

ホワイトカラーと低価格モデルに注目GIGABYTE

 GIGABYTEは、スロットやコネクタ類まで白という細部にわたってこだわりを見せるホワイトカラーの「ICE」モデルが目を引く。また、Mini-ITXやWi-Fiを備えないシンプルで低価格のB850M DS3HやB850M D3HPを展開するなど、色や価格の選択肢が豊富になっているのが最大の特徴だ。

すべてのモデルでビデオカードのロックを解除しやすくする仕組みが導入されているほか、ほとんどでM.2ヒートシンクをワンタッチで取れるようになっている。組み立てやすさも重視している世代なのがよく分かる部分だ。

B850 AORUS ELITE WIFI7 ICE
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×2●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×2、SATA 3.0×4、USB 20Gbps×1、USB 10Gbps×3、USB 5Gbps×7、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1、HDMI 1.4×1(フロント用)●LAN:2.5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 PCI Expressやメモリなど各種スロットやUSB、SATAなどポート類まで徹底してホワイトに統一したこだわりが最大の特徴。14+2+2フェーズの電源回路、3基のM.2スロットはすべてヒートシンク搭載し、それをワンタッチで着脱可能だ。

B850 AORUS ELITE WIFI7
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×2●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×2、SATA 3.0×4、USB 20Gbps×1、USB 10Gbps×3、USB 5Gbps×7、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1、HDMI 1.4×1(フロント用)●LAN:2.5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 B850 AORUS ELITE WIFI7 ICEのブラックカラー版で、渋い仕上がりになっている。14+2+2フェーズの電源回路などスペックや装備はまったく同じだが、価格は6,000円前後も安くなるため、コスパはこちらのほうが上だ。

B850M AORUS ELITE WIFI6E ICE
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 3.0 x4(x16形状)×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、SATA 3.0×4、USB 20Gbps×1、USB 10Gbps×3、USB 5Gbps×7、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1、HDMI 1.4×1(フロント用)●LAN:2.5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 6W、Bluetooth 5.3

 microATXで見事なホワイトカラーという貴重な存在だ。スロット類、バックパネル、Wi-Fiアンテナまで白い。12+2+2フェーズと電源回路も十分に堅牢で、2基のM.2スロットはワンタッチで外せるヒートシンクを搭載、と使い勝手のよさも魅力。

B850I AORUS PRO
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、SATA 3.0×2、USB 10Gbps×4、USB 5Gbps×4、USB 2.0×4、HDMI 2.1×1●LAN:2.5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 Mini-ITXサイズのゲーミングマザー。2基のM.2スロットはワンタッチで着脱できるヒートシンクを搭載、8+2+1フェーズの電源回路と10層基板という堅牢な設計とカラーリングを含め、高い性能の小型ゲーミングPC自作に向く。

B850 EAGLE WIFI6E
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×3●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x2接続)×1、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×2、USB 5Gbps×6、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×1●LAN:1GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3

 手頃な価格で装備充実のマザーとして存在感を増しているEAGLEシリーズの最新モデル。3万円前後の実売価格で8+2+2フェーズの電源回路、3基のM.2スロット、4本の拡張スロットを持ち、ビデオカードはワンタッチで固定解除が可能と必要十分なスペックがそろう。

B850 GAMING WIFI6
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×3●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x2接続)×1、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×2、USB 5Gbps×6、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×1●LAN:1GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3

 6+2+2フェーズの電源回路を採用するシンプルな構成で2.9万円前後を実現。M.2にヒートシンクなしとコスト重視だが、M.2スロットは3基、拡張スロットは4本、ビデオカードはワンタッチで固定解除できると使いやすさや拡張性は確保されている。

B850M DS3H
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 3.0 x4(x16形状)×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×3、USB 5Gbps×4、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×2、HDMI 2.1×1●LAN:2.5GBASE-T×1

 見た目はシンプルだが、電源回路は8+2+2フェーズかつPremium ChokeやPremium Capacitorを採用する堅牢な作り。2基あるM.2スロットの1基にはヒートシンクを搭載する。Wi-Fi不要で低価格のmicroATXマザーを求めているなら注目だ。

B850M D3HP(パソコン工房専売モデル)
拡張スロット:PCI-E 4.0 x16×1、PCI-E 3.0 x4(x16形状)×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、SATA 3.0×4、USB 5Gbps×7、USB 2.0×6、DisplayPort 1.4×2、HDMI 2.1×1●LAN:1GBASE-T×1

 パソコン工房専売モデルでB850マザーとしては最安値クラス。5+2+2フェーズの電源回路を備え、2基のM.2スロット、2本の拡張スロットと最低限の拡張性は備わっている。Wi-Fiは非搭載だが、価格の安さを重視した自作をするならチェックしておきたい。

アッパーミドルからエントリーまで幅広く用意MSI

 ミドルレンジ製品がB850/B840搭載マザーの中心だが、MSIは、アッパーミドルの“EDGE”、ミドルレンジの“TOMAHAWK”、コスパ重視のゲーム向け“GAMING PLUS”、エントリーの“PRO”と幅広い価格帯のモデルを用意している。

 バックパネルカバーはすべて一体型、Wi-Fiも搭載、M.2ヒートシンクはワンタッチで着脱可能とエントリーまで含めて使いやすさ重視の設計が目立つ。

MPG B850 EDGE TI WIFI
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 4.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×2、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x2接続)×1、SATA 3.0×4、USB 20Gbps×1、USB 10Gbps×5、USB 5Gbps×5、USB 2.0×8、HDMI 2.1×1●LAN:5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 白銀カラーが特徴的なアッパーミドルマザー。14(80A)+2+1フェーズの堅牢な電源回路に大型のヒートシンクを搭載。4基あるM.2スロットはすべてにヒートシンクを用意、パーツの着脱を簡単にするEZ DIYも多数備わっている。

MAG B850 TOMAHAWK MAX WIFI
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 4.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×2、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x2接続)×1、SATA 3.0×4、USB 20Gbps×1、USB 10Gbps×5、USB 5Gbps×5、USB 2.0×8、HDMI 2.1×1●LAN:5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 電源回路は14+2+1フェーズの80A SPSと強力で基板も8層のサーバーグレードと堅牢性を重視するTOMAHAWKらしい設計だ。SSDやビデオカードの着脱を容易にするEZ DIYも積極的に取り入れている。装飾のない硬派なデザインも特徴的。

B850 GAMING PLUS WIFI
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 4.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×2●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x2接続)×1、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×3、USB 5Gbps×6、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1●LAN:5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 必要十分な機能を手頃な価格で備えるGAMING PLUSらしく、約4万円前後で12+2+1フェーズの電源回路、3基のM.2スロット、4本の拡張スロット、Wi-Fi 7に5Gの有線LANと充実の内容。EZ DIYも積極的に取り入れており、組み立てやすさも良好だ。

PRO B850-P WIFI
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 4.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×2●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1、M.2(PCI-E 4.0 x2接続)×1、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×3、USB 5Gbps×6、USB 2.0×8、DisplayPort 1.4×1●LAN:5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 12+2+1フェーズの電源回路、3基のM.2スロット、4本の拡張スロットを備えて、3万円台の手頃な価格を実現。それで、バックパネルカバーは一体型、M.2ヒートシンクはワンタッチで着脱可能と扱いやすいのもポイントだ。

B840 GAMING PLUS WIFI
拡張スロット:PCI-E 4.0 x16×1、PCI-E 3.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×3●主なインターフェース:M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×2、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×2、USB 5Gbps×5、USB 2.0×8、HDMI 2.1×1●LAN:2.5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 B840チップセットなのでPCI Expressは4.0までだが、約3.3万円の手頃な価格で2.5Gの有線LAN、Wi-Fi 7に対応とネットワーク機能は充実、EZ DIYの採用で組み立てやすい作り、と良コスパの仕上がり。電源回路はミドルレンジ~エントリーCPUには必要十分な7+2+1フェーズだ。

PRO B840-P WIFI
拡張スロット:PCI-E 4.0 x16×1、PCI-E 3.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1(x16形状)×3●主なインターフェース:M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×2、SATA 3.0×4、USB 10Gbps×2、USB 5Gbps×5、USB 2.0×8、HDMI 2.1×1●LAN:2.5GBASE-T×1●無線:Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4

 約3万円とB840最安値クラスだが、バックパネルカバーは一体型、M.2ヒートシンクはワンタッチで着脱でき、Wi-Fi 7や2.5Gの有線LANを備えるなど装備は充実している。7+2+1フェーズの電源回路には大型のヒートシンクを装着と安心感も高い。