特集、その他
サイバーパンク2077はGeForce RTX 3060 Tiで十分に遊べる?FRONTIERのゲーミングPCでテスト
8コアCPU採用のミニタワーゲーミングPC「FRGXB460/WS36」 text by 坂本はじめ
2020年12月28日 19:00
BTOブランドの「FRONTIER(フロンティア)」から、ミニタワー筐体に新世代のミドルレンジGPU「GeForce RTX 3060 Ti」と8コアCPUの「Core i7-10700F」を搭載したBTO PC「FRGXB460/WS36」が編集部にやってきた。
新世代ミドルレンジGPUの採用で確かなゲーミング性能を備えたFRGXB460/WS36は、2020年末に相次いでリリースされた新作ゲームを存分に楽しめるBTO PC。価格は税抜きで145,800円。
今回は、この最新ゲーミングBTO PCで、今冬発売のビッグタイトルの中でも特に注目度の高い「サイバーパンク2077」をプレイしてみた。美麗なグラフィックが魅力のオープンワールド大作をしっかり楽しむことができるのか確認してみよう。
ミニタワーケースにGeForce RTX 3060 Tiを搭載した高コスパゲーミングPC
FRONTIERのFRGXB460/WS36は、NVIDIAのミドルレンジGPU「GeForce RTX 3060 Ti」と、Intelの8コア16スレッドCPU「Core i7-10700F」搭載したBTO PC。
microATX規格向けに設計されたミニタワーケースを採用しており、190×356×421mm(幅×高さ×奥行)というタワー型PCとしてはコンパクトな筐体サイズとなっている。
高い性能をリーズナブルな価格で実現するCPUとGPUを採用するFRGXB460/WS36は、LEDイルミネーションを満載したPCのような派手さこそないものの、16GBのメインメモリや512GBのシステム用SSDなど、ミドルクラスのゲーミングPCとして過不足の無いパーツで構成された質実剛健のBTO PCである。
高画質設定のサイバーパンク2077はCore i7-10700F + GeForce RTX 3060 Tiで遊べる?
2020年末最大級の大作ゲーム「サイバーパンク2077」
CD Projekt REDの「サイバーパンク2077」は、近未来都市「ナイトシティ」が舞台のオープンワールドRPG。
ビッグタイトルが相次いで登場した今冬でも最大級の注目を集めたゲームで、ゲーミング性能に優れたPCを所有していれば、先進的なグラフィックで描かれるナイトシティのユニークな景観を堪能できる。
グラフィックは非常に美しく、特にレイトレーシングの反射表現を有効にした際の画質は一見の価値があるものだ。PC版で遊ぶなら、なるべくレイトレーシングの反射処理を有効にして楽しみたい。
GeForce RTX 3060 Tiで実はかなりしっかり遊べる「サイバーパンク2077」
今回、FRGXB460/WS36では、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)でグラフィックプリセットを「ウルトラ」、「レイトレーシング:中」、「レイトレーシング:ウルトラ」に設定した際のフレームレートをそれぞれ測定した。結果は以下の通りだ。
なお、テクスチャ品質は全てのプリセットで「高」に設定。「ウルトラ」はレイトレーシング無効時の最高画質設定で、それをベースに反射表現以外のレイトレーシングオプションを中品質で有効化したものが「レイトレーシング:中」、全てのレイトレーシングオプションを有効かつ最高品質にしたものが「レイトレーシング:ウルトラ」である。また、レイトレーシング有効時のみ、NVIDIA DLSSが「自動」設定で有効化されている。
測定された平均フレームレートは、「ウルトラ」が69.0fps、「レイトレーシング:中」は69.2fps、「レイトレーシング:ウルトラ」では56.8fpsだった。
60fps前後出ていれば快適に楽しめるゲーム性なので、しっかり遊べる性能は持っていると言えるだろう。サイバーパンク2077を遊ぶ際、コストを抑えつつ快適な動作のラインをクリアするなら、Core i7-10700FとGeForce RTX 3060 Tiの組み合わせは有力な選択肢になる。
画質設定の違いを3シーンで比較、レイトレーシングで遊びたい「サイバーパンク2077」
せっかくなので、テストに使用した3つの画質設定でどの程度「サイバーパンク2077」の画質が変わるのか見てみよう。
「ウルトラ」や「レイトレーシング:中」の結果は、多くのシーンで60fpsの維持が期待できるものであり、これらのグラフィックプリセットならFRGXB460/WS36は高画質と滑らかな映像を十分に両立できるので、フレームレートにこだわるならこれらの設定が現実的なラインになる。
一方、「レイトレーシング:ウルトラ」では60fpsを割り込むシーンが増えるものの、プレイアブルなフレームレートの基準となる30fpsはクリアできるので、G-SYNC対応ディスプレイなどを使えば快適なプレイが可能だろう。レイトレーシングの反射処理の有無で印象が大きく変わるので、理想としてはこちらの設定で遊びたいといったところだ。
描画設定比較シーン1/賑やかな街中の描写はGPUパワーが足りていれば十分楽しい
街中の看板などが多い賑やかな場所での画質を比較してみた。オブジェクトが多く、緻密に作り込まれたレイトレーシングが無くても十分な情報量と美しさがあり、見ているだけでも楽しい。レイトレーシングを有効にすると光の表現が柔らかくなり、より本物の光のようになる分リアリティが上がる。
描画設定比較シーン2/濡れた路面が美しいレイトレーシング、よりリアルに
続いて路面が濡れているシーンの画質を比較してみた。反射されるものによってリアリティが変わるこういったシーンでは、レイトレーシングの反射が非常に有効だ。ラスタイズによる疑似的な反射の表現でも綺麗ではあるが、レイトレーシングによる反射は非常にリアルで、ゲームの世界に浸ることが楽しいタイプのゲームタイトルでは是非有効にして楽しみたいところだ。
確かなゲーミング性能を備えた新世代ミドルレンジBTOサイバーパンク2077をしっかり楽しめるGeForce RTX 3060 Ti搭載モデル
今冬発売のビッグタイトルの中でもPCに求められる性能が高い「サイバーパンク2077」を使ったテストにおいて、FRGXB460/WS36は高画質設定でも十分に遊べるパフォーマンスを発揮した。この実力があれば、新作AAAタイトルを最新作ならではの美しいグラフィックで楽しむことができる。
ビッグタイトルをPC版ならではの高品質なグラフィックで楽しむためにPCの新調を考えているゲーマーにとって、GeForce RTX 3060 Tiはそれを実現できる基準となるGPUだ。ミニタワー筐体に同GPUを搭載して確かなゲーミング性能を実現したFRGXB460/WS36は、コストや省スペース性を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。
[制作協力:FRONTIER]