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ゲーム性能40%アップ、GeForce RTX 3070搭載PCは前世代モデルから大きく進化
さらに高コスパになったFRONTIERのゲーミングPC「FRGAH470/37A」 text by 坂本はじめ
2020年10月29日 22:00
BTOブランドの「FRONTIER(フロンティア)」より、NVIDIAの新世代GPU「GeForce RTX 3070」を搭載したBTO PC「FRGAH470/37A」が編集部に届いた。本格派ゲーマーの注目を集める新たな70系GeForceの登場によって、ゲーミングBTO PCのパフォーマンスがどれだけ向上したのかチェックしてみよう。
BTO PCではGeForce RTX 2070/GeForce RTX 2070 SUPERを搭載したモデルが人気を集めていたが、これからアッパーミドルからハイエンドクラスのPCの購入を検討しているユーザーはGeForce RTX 3070搭載モデルを選ぶべきなのか、是非参考にしてもらいたい。
コスパ重視のGeForce RTX 3070搭載ゲーミングPC
FRONTIERのFRGAH470/37Aは、NVIDIAのアッパーミドル向け新世代GPU「GeForce RTX 3070」を新採用したBTO PCだ。価格は税抜き169,800円。発売を記念して同じくGeForce RTX 3070を搭載する特別価格モデルの「FRGAH470/Q7/NTK」も30台限定で税抜き159,800円で販売するとされている。
FRONTIERの中でもコストパフォーマンスの良さが光る質実剛健のエントリーモデル「GAシリーズ」の新モデルで、CPUにはゲームで高いパフォーマンスを発揮するIntelの8コアCPU「Core i7-10700F」を搭載している。ミドルタワー型の筐体のサイズは200×423×485mm(幅×高さ×奥行)。
MSI製のGeForce RTX 3070搭載ビデオカード「GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC」を採用
ここで、今回のBTO PCにおける最重要パーツであるGeForce RTX 3070搭載ビデオカードを紹介しておこう。
FRGAH470/37Aでは、MSI製のGeForce RTX 3070搭載ビデオカード「GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC」を採用している。232×124×52mm(長さ×高さ×厚み)というコンパクトなサイズのビデオカードだが、5,888基のCUDAコアを備えるGeForce RTX 3070のブーストクロックを1,755MHzにオーバークロックして搭載している。
LEDイルミネーションには非対応だが、トルクスファン 3.0を2基搭載したGPUクーラーや、MSI独自のカスタム基板を採用することで、冷却性や耐久性を高めた質実剛健な設計のビデオカードだ。BTO PCはパーツメーカーの指定などが行えない場合もあるが、定評のあるMSI製のビデオカードが採用されているのはポイントになるだろう。
GeForce RTX 3070 vs GeForce RTX 2070で新旧モデルの性能をチェック
ここからは、GeForce RTX 3070を搭載したゲーミングBTO PCが、実際のゲームでどれだけのパフォーマンスを発揮するのかをチェックしていく。
今回は比較用に旧世代の70系GeForceであるGeForce RTX 2070搭載ビデオカード「MSI GeForce RTX 2070 GAMING Z 8G」を用意。FRGAH470/37Aのビデオカードを換装し、旧世代の70系GeForce搭載PCを再現するかたちで新旧モデル比較的に性能をテストしてみた。
フォートナイトでハイフレームレートを狙うならGeForce RTX 3070
バトルロイヤルTPS「フォートナイト」では、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)で描画設定を「最高」に設定してフレームレートを測定してみた。テスト時のグラフィックスAPIは「DirectX 12」。
GeForce RTX 2070を搭載したFRGAH470/37Aのフレームレートが134.7fpsであったのに対し、本来の仕様であるGeForce RTX 3070搭載時のフレームレートは188.5fpsを記録。旧世代70系GeForceから約40%ものフレームレート向上を実現している。
レイトレーシング有効でも十分に遊べるGeForce RTX 3070、DLSSとの組み合わせで平均70fpsに
フォートナイトでは、DirectX Raytracing(DXR)を用いたリアルタイムレイトレーシングと、GeForce RTX シリーズが備えるTensorコアを活用するDeep Learning Super Sampling(DLSS)に対応しており、これらを利用することでリアルタイムレイトレーシングによる表現をプレイアブルなフレームレートで楽しむことができる。
では実際に、先に検証したフルHD解像度かつ最高画質設定をベースに、レイトレーシング関連の設定を全て最高設定で有効化し、DLSSは「バランス」設定で有効化したさいのフレームレートを測定してみた。
結果、GeForce RTX 3070では60fpsを上回る70.5fpsを記録したのに対し、GeForce RTX 2070は48.7fpsだった。両GPUのフレームレート差は約45%に拡大しており、レイトレーシングやDLSSの性能も前世代より向上していることが確認できる。
モンスターハンターワールド : アイスボーンでGeForce RTX 2080の倍の性能を発揮するGeForce RTX 3070
モンスターハンターワールド : アイスボーンでは、グラフィックスAPIをDirectX 12、画面解像度はフルHDに設定。描画設定は「最高」をベースにテクスチャを高解像度化する「High Resolution Texture Pack」を適用し、フレームレートの測定を行った。
測定の結果、GeForce RTX 2070搭載時のフレームレートが83.3fpsであったのに対し、GeForce RTX 3070搭載時のフレームレートは125.8fps。GPUの違いによるフレームレート差は約51%にも達している。
Horizon Zero DawnはGeForce RTX 3070なら最高画質で100fps超え
Horizon Zero Dawnでは、フルHD解像度で描画品質を「最高画質」に設定。ゲームに付属するベンチマークモードを実行してみた。
ベンチマーク結果は、GeForce RTX 3070搭載時は平均114fpsで、GeForce RTX 2070搭載時は平均87fps。どちらも60fpsの維持が狙えるパフォーマンスを発揮しているが、GeForce RTX 2070に約31%の差をつけられるGeForce RTX 3070であれば、より高解像度でのプレイも狙えるだろう。
Apex Legendsは最高画質/200fpsオーバーが狙えるGeForce RTX 3070
Apex Legendsでは、フルHD解像度で描画設定を全て最高に設定。射撃練習場で同一ルートを移動したさいのフレームレートを測定してみた。なお、測定時はフレームレート上限を解放する「+fps_max unlimited」を起動オプションに設定している。
GeForce RTX 3070が記録したフレームレートは平均233.9fpsで、GeForce RTX 2070が記録した平均165.7fpsを約41%上回った。
GeForce RTX 2070搭載機から大幅に性能が向上したGeForce RTX 3070搭載PC本格派ゲーマーにとっての新スタンダード
GeForce RTX 3070のゲーミング性能は、旧世代の70系GeForceであるGeForce RTX 2070を大きく上回っており、より高品質、あるいはより高いフレームレートでゲームを楽しむことができる。GeForce RTX 3070の性能は大変優れたものだが、画質や対人戦での勝利を追求する本格派ゲーマーにとって、これが今後のスタンダードとなるだろう。
新世代GPUの時代についていけるゲーミングPCを求めているユーザーにとって、今回試したFRGAH470/37Aは、手軽に新世代GPUのゲーミング性能を手に出来る費用対効果に優れた選択肢だ。ゲーミングPCの新調や買い替えを検討しているのであれば検討してみることをおすすめする。
[制作協力:FRONTIER]