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真っ白なRyzen搭載PCが欲しい!CORSAIR最新ケースと水冷クーラーで今時のPCを組んでみた

白いGeForce RTX 3060も用意、エアフロー重視の「CORSAIR 5000D AIRFLOW」で構築 text by 久保勇

CORSAIR 5000D AIRFLOWで最新パーツを使いRyzen×GeForce搭載PCを組んでみました。

 CORSAIRの最新ケース「5000D/5000X」シリーズ。今回はその中からエアフロー重視のモデル「5000D AIRFLOW」を使い、最新パーツで今時かつ真っ白なPCを組んでみました。

 5000D AIRFLOWは、同社の「4000D/4000X」シリーズと同系統のデザインのモデルで、若干大型化させることでカスタマイズ性も高めたモデルになっています。

 5000D AIRFLOWがどのような特徴を持ったモデルなのかと、実際にPCを組み込んだ際のインプレッションを今回のレビューではお届けします。

エアフロー重視でカスタマイズ性にも優れるE-ATX対応ケース

 5000D AIRFLOWはその名の通りエアフロー重視のミドルタワー型ケース。デザイン/機能違いのバリエーションモデルも用意されており、フロントパネルと天板が1枚の板になった5000D、フロントパネルと天板が強化ガラスになりRGB LEDファンを搭載するiCUE 5000X RGBも販売中。カラーは全てブラックとホワイトが用意されています。

本体正面側。
本体裏面側。

フロントパネル、天面、右側面底面に吸排気口を備え、ユーザーの好みに合わせてエアフローデザインが可能になっており、全ての吸排気口にはダストフィルターを搭載。ホワイトモデルのガラスパネルは白枠になっており、本体カラーに合わせた色になっているのもポイント。白いケースにはやはり白いガラスパネルが合います。

前面パネルは簡単に外せるようになっており、フィルターの掃除も容易。
底面の電源向けの吸気口にも取り外し可能なフィルターを搭載。
天板。
天板とフィルターは簡単に外すことができ、メンテンナンス性にも優れます。
ガラスパネルのふちは本体カラーに合わせた色になっています。こうした部分への気配りはポイントが高いです。
右側面側にも吸排気口が設けられています。
フロントインターフェイス。Type-AはUSB 3.2 Gen1、Type-CはUSB 3.2 Gen2対応。
付属品。ケーブルストラップはマジックテープタイプ。白いものはシャドウベイ部分の交換用カバー。

360mmラジエータの複数搭載も可、ゆとりあるクリアランスの内部

 内部はかなりゆとりのある構成となっており、360mmラジエータを複数搭載することも可能。一回り小さい同社の4000D/4000Xは水冷ラジエータを天板側に搭載すると背の高いRGB LEDメモリなどと干渉することがありましたが、5000D/5000Xシリーズはゆとりをもった設計になっており、ほぼ問題になることはありません。

ケース内部。天板とマザーボードのクリアランスもゆとりがあり、水冷ラジエータを搭載した際にメモリをの干渉が起きにくくなっています。
別途オプションのライザーカードを用意すれば、ビデオカードを正面をサイドパネル側に向けて固定することも可能。

 内部の右側面側のパネルを外すとファンマウンタにアクセス可能で、こちら側に水冷ラジエータを固定することも可能。ファンを6基にしてエアフローをさらに強化するも良しと、好みに合わせてカスタム可能な構造になっています。

 電源やストレージを収納する底面パネル側のパーツも交換可能になっており、風が流れるように穴がある標準のものか、見た目をすっきりさせられる穴のない物を好みに合わせて選ぶことができます。

フロントパネルには標準で1基のファンを搭載。
本体右側面側のパネルを外すとファンマウントにアクセス可能。こちら側に水冷ラジエータを固定することも可能です。
底面側は標準状態では風がストレージにあたるタイプになっています。
交換パネルは見た目をすっきりさせたり、CPUやGPU側により空気を送りたい時に活躍しそうです。

 背面側はパネルが2重になっており、外装のパネルを外して中の扉を開けると電源やストレージ、ケーブルを収納するスペースにアクセスできます。シャドウベイは2.5インチ×3 + 3.5インチ×2。3.5インチベイは取り外し可能で、スライドさせて好みの位置で固定することも可能です。

 ファン分岐の基板も備えており、最大6基のファンをまとめて管理することができます。。

本体右側面のパネルを外したところ。
扉を開けるとシャドウベイやケーブル収納スペースにアクセス可能。
2.5インチシャドウベイは3基。
ファン分岐基板が標準で搭載されており、6基までは一括コントロール可能。
3.5インチシャドウベイは移動可能。
奥行きの長い電源を使う際や、ケーブルの長さに合わせた位置にしたい時にこうした機構は便利です。

Ryzen 9 5900XにGeForce RTX 3060で今時な白いPCを組んでみたCORSAIRの白いPCパーツをふんだんに使用して統一感のあるデザインに

 今回はこの5000D AIRFLOWに、なるべく白いPCパーツを集めて今時なスペックの真っ白なPCを組んでみました。

 CPUはRyzen 9 5900Xをチョイス。ビデオカードやマザーボードはもちろん、メモリに電源や水冷クーラー、追加ファンなど、なるべく白いパーツでかためています。

今回使用したPCパーツ一式

 CPUは12コア/24スレッドのRyzen 9 5900Xを選びました。ブースト時の最高クロックは4.8GHzと、ゲーム用途でもクリエイター用途でも活躍するモデル。PCI Express 4.0も利用できるので、足回りの性能の良さも魅力のCPUです。

 マザーボードはAMD B550チップセットを搭載したmicroATXモデルColorful CVN B550M GAMING FROZEN V14。最新世代のマザーボードとしては珍しく白い基板のモデルです。Ryzen 5000シリーズ対応で白い基板のマザーボードは、このモデルと、同社のAMD X570搭載microATXマザーCVN X570M GAMING FROZEN V14くらいしかなく、貴重な一枚です。

 メモリは大型のLEDバーを備えるCORSAIR VENGEANCE RGB PROを用意。DDR4-3200にXMPで対応したモデルで、容量は16GB×2枚。4スロット埋めるため、ダミーモジュールのVENGEANCE RGB PRO Light Enhancement Kitのホワイトモデルも今回使用しています。メモリの速度が性能に出る部分もあるので、今から購入するなら見た目重視でもDDR4-3200以上のモデルを使いたいところです。

 ビデオカードは、登場したばかりのGeForce RTX 3060を搭載したZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 AMP White Editionを借りてきました。白いビデオカードがどうしても手に入らず……、メーカーの方に特別に貸し出してもらいました。裏表両方とも白いカバーで覆われ、美しいモデル。基板部分などもほぼ見えないので、白好きな人にはお勧めの一枚。発売日は近日の予定とのことです。

 CORSAIRのSSDの中では最速となるMP600 PRO。今回は1TBモデルを用意、リードは7,000MB/s・ライト6,550MB/sと現行のSSDでは最速クラスのモデル。このモデルは大型のヒートシンクを搭載しており、M.2用ヒートシンクが無いマザーボードと相性がよいです。今回はビデオカードの直下に搭載しましたが、干渉しなかったのでヒートシンクは外さず使用しています。

 クーラーにはiCUE H150i ELITE CAPELLIXのホワイトモデルを選びました。魅せるPCは、水冷クーラーが主役になることが多いので、なるべくデザイン性に優れたモデルを使用したいところ。ヘッド部分のデザインは前モデルよりも洗練された感があり、個人的にポイントが高いです。今回は3連ファンの360mmモデルを使用していますが、同デザインで240mmのモデルもラインナップされています。

 今回使用しているケースがエアフロー重視のモデルなので、ファンを全て交換+増設してみました。使用しているのは同社のLL120 RGBのホワイトモデルで、3個パックとファン単体のものの計4基を使用しています。軸側とフレーム側にLEDを搭載しているため明るく、設定次第では複雑な発色も可能な高機能モデル。CORSAIRで魅せるPCを作るなら使用したいファンです。

 電源は750WのCORSAIR RMx White Series RM750x。真っ白なケーブルが付属しているモデルで、今回のような白いPCを組む際に活用したい電源です。ちなみに電源の交換用ケーブルを後から購入しようとすると1万~2万円前後はかかるので、見た目を重視する人向けに本体カラーに合わせたケーブルが初めから付属している点はポイントが高いモデルです。

光らせなくても組んだだけで特注品っぽい特別感アリ!白PCを組むなら5000D/5000Xシリーズはオススメ

 ということで、さっそく選んだパーツでPCを組んでみました。以前にも市販パーツだけで白いPCを組んだことがありましたが、その時よりも白感や特別感は高まった印象です。

 5000D AIRFLOWは内部スペースにゆとりがあることもあってケーブルなどが整理しやすく、綺麗に仕上げやすいケースです。BTO PCなどではこうしたPCななかなかないので、見た目にこだわれるのは自作PCらしいと言えます。

 今回の水冷クーラーiCUE H150i ELITE CAPELLIXは、黒い部分で目立つのがヘッドの側面と接続ケーブルくらいで、CORSAIR製水冷クーラーの前モデルよりも白っぽさが上がっています。このため、取り付けてケーブルなどを目立たせなくするだけで白の美しさが出しやすい印象。ヘッド部分のデザイン洗練され、なおかつ真っ白なので、ここも良改良といった印象で良いです。

 ビデオカードも装着時になるべく白い部分以外が見えないよう配慮されたデザインになっており、水冷クーラーと合わさると相乗効果でより良く見えます。今回の場合は光らせない状態で使っても十分かっこよさがあるので、イルミネーションあえてオフで使用するのもアリなPCです。

色が広がるイルミネーションは白いPCならでは、極彩色を楽しむ

 今回のPCでイルミネーション機能を利用した様子が以下の写真になります。

 黒いPCの場合は光っているところと本体の黒がコントラストになり、イルミネーションがシャープに見える良さがあります。細いラインが走るタイプのデザインなどは黒だからこそ出せるかっこよさがあります。白の場合は周りの色に染まる感じなので、淡く染めたり、ちょっと幻想的な色合いに浸ったりといった楽しみ方ができます。

 白いPCは、ある程度明るい部屋であれば、色合いがほんのりした感じになり程よい彩度。暗い部屋であれば、光が当たった部分がその色に染まるので、幻想的な色合いを楽しむことができます。今回写真にとっていませんが、白いPCを白だけで光らせると清潔感が強調された色合いになったりもするので、こうした白いPCはイルミネーションに凝るのも面白いです。

こだわりのPCを組むのにもお勧めな5000D AIRFLOW清潔感のある白さで搭載パーツが映える!

 今回は5000D AIRFLOWを使って2021年版の白いPCを組んでみました。白いPCはもう4台くらい組んでいますが、清潔感のある白といった感は今回のPCが一番強い印象です。特別な改造など不要でかなり真っ白なPCを組むことができます。

 メーカーも白いPCを組むことを想定してか、デザインのアクセントを入れる際も黒ではなくグレーにして馴染むようにしたり、以前よりもユーザーの利用シーンを配慮してデザインをしている印象があります。そうしたこともあって、以前より美しいPCが組みやすくなっています。ケースも水冷クーラーも前モデルから洗練されたデザインになっているので、自宅用のPCも今回の構成に近いもので組みなおしたくなりました。

 5000D AIRFLOWは名の通りエアフロー重視でよく冷えるケースなのですが、魅せるPCにも適したデザインのモデルです。性能にも見た目にもこだわりたい人は、使用するケースの候補にしてみてはいかがでしょうか。

[制作協力:CORSAIR]