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PCパーツ各社に聞く「今年の意気込み」と「去年の売れ筋」【2022年版/後編】

Seagate、TSUKUMO、Western Digital、ZOTAC

 新年明けましておめでとうございます。

 新年といえば去年の振り返りと今年の展望。「メーカーから見た去年の売れ筋パーツ」や「今年の意気込み」が気になる人も多いはず。

 そこで今回、PCパーツやBTOメーカー各社に「2021年にヒットした製品」や「2022年の意気込み」をお伺いし、お寄せいただいたコメントをそのまま掲載しました。

 掲載メーカーは計22社。各社が力を入れている、そして今後入れていくポイントや今年の意気込みなど、なかなか興味深いコメントもあったりします。掲載順はブランド名アルファベット順ですので、気になるメーカーがある方はそこを、全部読みたい方は頭からどうぞ。


日本シーゲイト マーケティング部 シェリル・オング氏

●2021年にヒットした製品を教えてください

 2021年は、いくつかの新しいヒット製品が生まれました。内蔵HDDでは、人気の高いBarraCuda HDDがベストセラーを続けており、内蔵SSDでは、新しいFireCuda 530シリーズが強い伸びを獲得しています。

 最大4TBの容量を提供する唯一のブランドであるFireCuda 530は、速度だけでなく、特に耐久性に優れています。また、PS5の要求仕様に対応することから、PS5ユーザーからの強い需要もあります。

 また、外付けHDD「Expansion」シリーズのデザインを一新し、スマートでモダンなデザインになりました。3年間の無償データ復旧サービスを提供し、11月の発売以来、多くのお客様にご好評をいただいています。

●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?

 このたび、IronWolf ProとExosシリーズで、初の20TB内蔵HDDの販売を開始しました。両製品とも高負荷に対応し、増え続けるデータ量に対応するために必要不可欠な製品です。

●2022年の意気込みを教えて下さい

 昨年同様、お客様の大事な資産であるデータをストレージする製品を扱うベンダーとして、通年通り、地道に、真摯に、高品質・高信頼性・高互換性に対して取り組んでまいります。

 また、主要製品に付帯しております「Rescue」を通じて、大切なデータが万が一の予期せぬ事態で消えてしまったという場合の安心も提供してまいります。

●読者に一言どうぞ

 2022年も皆様に愛されるメーカーになれるよう頑張っていきたいと思います。2022年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

株式会社ヤマダホールディングス 事業統括本部 SPA商品事業部 SPA第三商品部 商品企画課 課長 岡嶋大地氏

●2021年にヒットした製品を教えてください

 2021年発売の製品で特に反響が大きかったのは4月に発売したNVIDIA GeForce RTX 3090を2枚搭載したマルチGPUモデルです。

 以前よりパーツ単品での組立サービスや既存モデルへの増設は一部対応しておりましたが、システムとしてしっかりと動作を保証出来るオリジナル製品として検証を重ね、より安心してご購入・ご利用いただけるようモデル化に踏み切りました。

 構成の都合上GPGPU、HPC、AIディープラーニングといった学習・解析処理向けに振り切ったモデルながら、発表・発売後は予想以上に多くの反響をいただき、弊社としても新しいジャンルを開拓したモデルとなりました。

●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?

 オリジナルのワークステーションケースを採用したクリエイターPCシリーズです。

 このシリーズ自体は2019年から販売を開始しておりますが、時流に合わせたフロントType-C端子のオプション追加や、コンポーネントの高発熱化に対応すべく天板スリットの見直しなどマイナーチェンジを重ね、発売当初よりも更に洗練されたケースになっていると自負しておりますので、高性能なPCをお求めの方で性能や耐久性はもちろんの事、デザイン性やユーザビリティを兼ね備えたモデルをお探しの方に最適なシリーズです。

 また、同ケースを採用した用途別特化モデルも発売しておりますので、特定用途でPCを探しているがどれを選んでいいかわからない、と言った方はこちらもチェックしていただければ幸いです。

●2022年の意気込みを教えて下さい

 2021年を振り返ると前述のマルチGPUモデルをはじめ、新ブランド『TSUKUMO PC』誕生、『G-GEAR電源』の発売、「デス・ストランディング」仕様のカスタムPCケースを発表するなど、様々なオリジナル製品の開発に挑戦してきたものが形になった1年となりました。

 2022年もお客様のご意見を基にした新たな製品の発表を予定しております。詳細をまだお伝え出来ないのが残念ですが、続報を楽しみにお待ち下さい!

●読者に一言どうぞ

 AKIBA PC Hotline! をご覧の読者様には、日頃よりツクモ各店ならびに弊社プライベートブランドPCシリーズを応援いただき、誠にありがとうございます。

 来る2022年もまた、一人でも多くの方に手に取っていただける・ご利用いただけるような製品・サービスの開発に努めて参りますので、より一層のご注目をよろしくお願いいたします!

ウエスタンデジタル合同会社 マーケティングマネージャー 濱田健造氏

●2021年にヒットした製品を教えてください

 ウエスタンデジタルでは初のPCIe4.0対応のSSDとしてリリースしたWD_BLACK SN850 M.2 SSDは、読み出し7,000MB/秒という超高速を実現したことでユーザーの方々にも非常に好評を頂きました。

 また、Heatsink版はゲーミングPCなどの内蔵用だけでなくPS5の追加ストレージとして対応することにより、より多くの皆さまにお使い頂くことができました。

●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?

 WD Blueシリーズの内蔵ハードディスクのラインアップに 8TBが追加され、自作PCを楽しまれるお客様により多くの選択肢をご提供することができました。

 また、外付けSSDとしてリリースしたWD Elements SE SSDはコンパクトなサイズとリーズナブルな価格を実現し、お求めやすく使いやすいモデルとなっております。

●2022年の意気込みを教えて下さい

 ウエスタンデジタルではOptiNANDというNANDフラッシュとHDDの技術融合による20TBのストレージのリリースを発表しましたが、新たなテクノロジーを採り入れたWestern Digitalの内蔵ストレージ、WD、WD_BLACKの外付けストレージのラインアップを拡充し、PCからゲーミングまで幅広いニーズにお応えしていきます。

●読者に一言どうぞ

 総合ストレージベンダーとしてお客様の様々にニーズに応えられる商品・製品をお届けできるように全社で取り組んでまいります。

株式会社ゾタック日本 マーケティング部シニアマネージャー 圓井佑介氏

●2021年にヒットした製品を教えてください

 2021年に始動した新たなラインナップ「MAGNUS ONE」は非常に多くの個人の方、企業の方からお求めいただけた商品です。

 コンパクトさは優先しつつも、デスクトップの性能が欲しいというニーズを満たす製品で、登場から1年経過した今も同サイズクラスのライバルは登場していない、まさに「小は大を兼ねる」をモットーにしたZOTACらしい製品となっています。

●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?

 MAGNUS ONEがデスクトップクラスの性能を限りなく小さくしたモデルであるなら、もう一方でノートPCクラスの部材を用いてデスクトップクラスの冷却を備えた非常に高性能かつ静音性に優れたラインナップEシリーズが存在します。

 まだRTX 30シリーズでは投入されていませんが、登場の暁にはMAGNUS ONEの比ではないサイズとなるはずなのでぜひご期待ください。

●2022年の意気込みを教えて下さい

 2021年はZOTACが誕生して15周年となる節目の年でした。

 今まで見たことがないようなグラフィックスカードやミニPCなど自作PC、ゲーム、ビジネスユーザーといった様々な方に向けた製品を2022年も展開してまいりますのでよろしくお願いします。

●読者に一言どうぞ

 自作PCの楽しみとは見た目/サイズ/性能様々な角度から自分だけのPCを組み上げられることにつきると考えています。その選択肢に入れるようにZOTACは製品展開を続けて参りますのでぜひ自作PCを2022年もお楽しみください!

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