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5万円割れの27インチで湾曲/WQHD/170Hz/1msの今時ゲーミングモニター「MSI G271CQP E2」を試す

初めての湾曲ゲーミングモニターやフルHD環境からの乗り換えにも適した1台 text by 浅倉吉行

 MSIのゲーミングモニター「G271CQP E2」は、27インチで1000Rの湾曲パネルを採用し、WQHD解像度/最高170Hz/応答速度1msという今時のトレンドを抑えたゲーミングモニターだ。

 安値店の実売価格は44,800円前後で、ミドルクラス帯の価格に投入されている。初めてのゲーミングモニターや、フルHD対応のゲーミングモニターからのアップグレードにも適した本機の特長を見てみよう。

27インチ/WQHD/170Hz/応答速度1msの今時仕様かつ1000Rの湾曲ゲーミングモニター

 MSI G271CQP E2は、湾曲率1,000Rの27インチ湾曲パネルを採用したゲーミングモニター。解像度はWQHD((2,560×1,440ドット)で、本体サイズは606.4×289.4×438.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.56kg。

 液晶パネルの湾曲率は1000R。メーカーによると、人の視野とほぼ同じ湾曲率のパネルを採用することで高い没入感が期待できるほか、湾曲により視線移動がフラットなパネルより負担を少なく行えるとのことで、長時間の使用でも目への疲労を軽減できるという。

27インチの湾曲パネルを採用。
湾曲率は1000Rで、没入感を高めつつ画面全体を把握しやすいものとなっている。
リフレッシュレートは通常時最大165Hzで、オーバークロック設定時は最大170Hzで利用可能。
解像度はWQHD((2,560×1,440ドット)。

 パネルの種類はVA方式で、リフレッシュレートは通常時最高165Hz/オーバークロック時170Hzをサポート、応答速度は1ms。コントラスト比は3,000:1とかなり高いスペックを備え、HDR表示にも対応している。明暗差のある動画や写真などを表示した際は、メリハリのある画面を楽しめてなかなか好印象だ。

採用パネルはコントラスト比に優れるVA方式で、コントラスト比は3,000:1とメリハリのある映像を楽しめる。
HDRにも対応している。

 入出力インターフェイスはHDMI 2.0b×2、DisplayPort 1.4×1、3.5mmジャック(ヘッドホン/スピーカー出力用)×1を備える。AMD FreeSync Premiumにも対応しており、対応ビデオカードを使用することでカクつきやティアリングを抑えたなめらかな画面表示も可能だ。

入出力インターフェイスはHDMI×2、DisplayPort×1、有線ヘッドフォン/スピーカー出力×1。
FreeSync Premium対応。

 ハードウェアブルーライトカット機能の「LESS BLUE LIGHT PRO」を本機は備え、色表現を維持しつつ目に影響する波長をカットするとされている。暗いシーンの視認性を高めるナイトビジョン機能や、表示フレーム間に赤色を挿入することでモーションブラーを抑制する「MPRT」機能なども備えており、ユーザーの好みに合わせて調整が可能だ。

 各種調整は本体左下部にあるボタンから行うことが可能。本体はACアダプタ駆動で、消費電力は49Wとされている。

ハードウェアブルーライトカット機能を備え、ソフトウェアのブルーライトカットよりも色表現への影響を抑えた表示が可能。
暗いシーンの視認性を高めるナイトビジョン機能などゲーム向けの機能も備える。
本体左下に操作用のボタンを備えている。
本体はACアダプタ駆動。

調整範囲広めの台座を採用、VESA75対応でアームなどへの取り付けも可能

 G271CQP E2に採用されている台座は比較的調整範囲が広いタイプで、高さは0~90mmの範囲、上下角度調節(チルト)は-5°~20°の範囲、左右角度調整(スイベル)は-30°~30°の範囲で調整可能。

 台座にはケーブルを整理して通すための穴も用意されている。

高さは0~90mmの範囲で調整可能。
上下角度調節(チルト)は-5°~20°の範囲で調整可能。
左右角度調整(スイベル)は-30°~30°の範囲で調整可能。

 VESA75にも対応しており、アームに搭載したり壁掛けにするためのスペーサーが付属している。

VESA75対応で、取り付けるためのスペーサーネジが付属している。

湾曲も程よく高フレームレートでゲームは快適、バランスの良い湾曲ゲーミングモニター

 実際にG271CQP E2をゲームで使い使用感を確認してみたが、バランスの良いゲーミングモニターといった印象だ。ミドルクラスのモデルなので飛びぬけて高性能なポイントはないものの、どの分野も程よく性能が高く、欠点に感じるような部分がなく扱いやすい。

モンスターハンターライズ:サンブレイク

 モンスターハンターライズ:サンブレイクで使用してみたが、27インチ/1000Rのパネルは没入感や迫力を感じるには良い感じで、カーブがきつすぎたり違和感もない。

 高フレームレート表示が可能なので視認性も高く、強烈な彩度の高さなどは無いものの、高コントラスト表示が可能なためゲーム画面自体には華やかさがあり、アクションゲームを楽しむには好印象な表示だ。

高コントラスト+高フレームレート表示でアクションゲームを楽しむには好印象。
1000Rの湾曲はほどよく没入感を高めてくれるもので、画面の端の方も見やすい。カーブがきつすぎて違和感を感じたりすることがないので、初めての湾曲ゲームモニターにもおすすめだ。
エーペックスレジェンズ

 エーペックスレジェンズでも使用感を確認してみたが、高フレームレート表示対応なので見やすいと感じた。FPSのジャンルに湾曲はあまり適さないとされているが、27インチ/1000Rの湾曲率であれば、多くのユーザーは慣れれば違和感なく使えるだろう。

 WQHD/170Hz環境は今時のゲーミングディスプレイらしい良さを感じ、明暗差のあるシーンでは高コントラスト比が活きてメリハリのある画面を楽しめた。

FPSのジャンルでも湾曲による違和感はなく楽しめる印象だ。高フレームレート表示にも対応しているので視認性も高い。
コントラスト比が高いパネルを採用しているので、明暗差が激しいシーンでより特性を発揮する印象だ。

これから湾曲ゲーミングモニターを試したい人に好適なスペックのゲーミングモニターフルHDからの買い替えにもオススメ

 G271CQP E2はこれから湾曲ゲーミングモニターを購入したいユーザーに適したモデルだ。5万円未満でWQHD/170Hz/応答速度1msと、今時の性能を一通り揃えており、ゲームジャンルを問わず使えるトータルバランスの良さは本製品の魅力と言えるだろう。

 湾曲の好みは個人差が大きい面があるが、カーブがきつすぎるモデルではないので、初めての1台にも選びやすい。フルHDのゲーミングモニターからのステップアップにも向いているモデルなので、これからゲーミングモニターを購入する予定があるユーザーには是非チェックしてもらいたい1台だ。

[制作協力:MSI]