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実測300W超えのCore i9-14900Kも冷やせる!MSIの白い360mm水冷クーラー「MAG CORELIQUID E360 WHITE」
デザインもシンプルで美しいものに text by 坂本はじめ
- 提供:
- MSI
2023年11月1日 00:01
MSIの新作オールインワン水冷クーラー「MAG CORELIQUID Eシリーズ」にオールホワイトのモデルが登場。ラジエーターサイズは240mmと360mmの2製品がラインナップされている。
今回紹介するのは、360mmのラジエーターを採用した上位製品「MAG CORELIQUID E360 WHITE」。白いカラーが印象的なビジュアルと、製品の基本機能をチェックする。最新のハイエンドCPU「Core i9-14900K」と組み合わせ、最新環境で使用した際の冷却性能も確かめてみた。
MSIの白い360mmオールインワン水冷クーラーケーブルやコネクタも白いこだわりのデザイン
MAG CORELIQUID E360 WHITEは、360mmサイズのラジエーターに120mmファン3基を搭載したオールインワン水冷クーラー。先に発売されているブラックモデルと機能や性能などは同じものとなっている。
対応CPUソケットはIntelのLGA1700/1200/115xと、AMDのSocket AM5/AM4/TR4/sTRX40で、実売価格は税込23,980円前後。
MAG CORELIQUID E360 WHITEには、アドレッサブルRGB LED(ARGB)を内蔵した120mmファンが3基同梱されている。この付属ファンについてもフレームやブレードはもちろんのこと、ケーブルやコネクタに至るまで白くカラーリングされている。
付属のファンはPWM制御に対応しており、回転数を600(±250)~1,800(±200)rpmの範囲で調整できる。また、MAG CORELIQUID E360 WHITEにはファンノイズを低減する3つ又のLow Noise Adapter(LNA)ケーブルが同梱されており、これを用いるとファンの最大回転数を1,800rpm前後から1,500rpm前後まで引き下げることが可能だ。
皆既日食をイメージしたMAG CORELIQUID E360のARGB水冷ヘッドシンプルで美しいビジュアルとイルミネーション
MAG CORELIQUID E360 WHITEは、ファンの他に水冷ヘッドにもARGB LEDが埋め込まれている。MSIが「皆既日食をイメージしてデザインした」とするこの水冷ヘッドでは、中心の円形カバー外周に配置されたARGB LEDが、皆既日食のダイヤモンドリングのように発光する。
水冷ヘッドと冷却ファンのLED制御は、マザーボードが備えるARGBコネクタを介して行う。MSI製マザーボードであれば、ユーティリティの「MSI Center」でイルミネーションの制御が行える。また、MAG CORELIQUID E360はUSB接続タイプの製品ではないので、ポンプの制御やファンの制御もマザーボード側から行う仕組みになっている。
最新の24コアCPU「Core i9-14900K」をしっかり冷やすことはできる?MAG CORELIQUID E360 WHITEの冷却性能をテスト
ここからは、MAG CORELIQUID E360 WHITEの冷却性能をテストする。
今回は、最新の24コア/32スレッドCPU「Core i9-14900K」をMAG CORELIQUID E360 WHITEで冷却。MTP=253Wと高い冷却性能も要求される最新鋭CPUの性能をどれだけ引き出せるのか確認してみた。マザーボードは、Core i9-14900Kを電力リミット無制限で運用可能な能力を備えた「MSI MPG Z790 EDGE TI MAX WIFI」を使用している。
今回の冷却性能テストでは、CPUの全コアに負荷を掛けるCINEBENCH R23のMulti Coreを最低実行時間10分で実行し、その間のCPUステータスをHWiNFO64 Proで記録する。テスト時の室温は約25℃。
テスト実行時のCPU設定については、CPUの電力リミットを標準の「無制限」とMTP相当の「253W」に設定した場合の2パターンを用意。これを、MAG CORELIQUID E360 WHITEの「ファンスピード最大(約1,800rpm)」と「Low Noise Adapter(LNA)ケーブル使用時(約1,500rpm)」で冷却してみた。その他の使用機材は以下の通り。
電力リミット無制限でも高い性能を発揮、MTP=253W設定なら100℃以下/5.2GHz以上で運用可能
テストの結果、電力リミット無制限でのCPU温度は、ファンスピード最大時が「平均99.5℃(最大104℃)」、Low Noise Adapter(LNA)ケーブル使用時が「平均99.3℃(最大104℃)」だった。
温度リミットの100℃に達してサーマルスロットリングが作動してはいるが、ベンチマークスコアはそれぞれ「39,951」と「39,716」と非常に高い値となっている。
動作クロックはファンスピード最大時が「5.486GHz/4.389GHz」、Low Noise Adapter(LNA)ケーブル使用時が「5.422GHz/4.385GHz」と、どちらも最大に近いブースト動作を維持。この時の平均CPU消費電力はそれぞれ「313.2W」と「305.9W」であり、MAG CORELIQUID E360 WHITEが300Wを超えるCore i9-14900Kの発熱に対応可能な冷却性能を有していることが分かる。
一方、MTPを253Wに設定した条件でのCPU温度は、ファンスピード最大が「平均84.1℃(最大92℃)」、Low Noise Adapter(LNA)ケーブル使用時は「平均85.3℃(最大89℃)」となっており、いずれも温度リミットの100℃を下回るCPU温度を実現。
平均消費電力もリミット設定どおり253W前後となっており、MAG CORELIQUID E360 WHITEの冷却性能が定格のMTP準拠で動作するCore i9-14900Kを冷やし切れるものであることが確認できた。
電力リミット無制限とMTP253W設定時が比較しやすいようにまとめたグラフを用意したが、比べるとベンチマークのスコアや動作クロックには一定の差があるといった印象だ。一方、動作温度や消費電力にはそれぞれの設定で大きな違いがある。
電力リミット無制限、MTP253W設定どちらの環境にも対応できる性能を持っているので、利用シーンに合わせて使い分けてもらいたい。
確かな冷却性能が得られる「白いオールインワン水冷」第14世代の上位CPUとの組み合わせにも好適な360mmモデル
MSIの白いオールインワン水冷クーラーであるMAG CORELIQUID E360 WHITEは、Core i9-14900Kをしっかり冷やせる優れた冷却性能と、細部まで白くカラーリングされたビジュアルを併せ持っている。
白さと性能の両立を狙って自作PCに挑戦するユーザーにとって、Core i9-14900Kの300Wを超える発熱に対応できるMAG CORELIQUID E360 WHITEは、確かな冷却性能と純度の高い白さが得られる有力な選択肢となるだろう。