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新型PS5に4TB SSDを増設!速度面でも期待に応える「Samsung 990 PRO with Heatsink」
PS4対応ゲームのロード時間も問題なし、所有ゲームを全部入れたい大容量モデル text by 坂本はじめ
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- Samsung
2023年11月29日 00:00
11月10日、新型PlayStation 5(PS5)「CFI-2000シリーズ」が発売された。従来モデルと同等の機能を備えながら筐体をスリム化した新型PS5だが、M.2 SSD増設用のスロットも同様に用意されている。
今回は、従来型PS5の増設用SSDとして手堅い選択肢のひとつであった「Samsung 990 PRO with Heatsink」の4TBモデルを用意。新型PS5の増設用SSDとして問題なく使えるのか試してみた。
PS5でそのまま使えるヒートシンクを搭載PCIe 4.0 SSD「Samsung 990 PRO with Heatsink」
今回、新型PS5の増設用SSDとして用意したSamsung 990 PRO with Heatsinkは、インターフェイスにPCIe 4.0 x4を採用するM.2型NVMe SSDで、同じくSamsungの「990 PRO」に専用のヒートシンクを搭載した製品。容量ラインナップは1TB、2TB、4TBの3モデル。
半導体メーカーであるSamsung自社製のコントローラとNANDフラッシュメモリ、そしてDRAMキャッシュを採用した990 PRO with Heatsinkは、リード最大7,450MB/s、ライト最大6,900MB/sという高速性と、最大2,400TBW(4TBモデル)の耐久性を実現。
また、ヒートシンクを搭載した本体サイズは80.15×25×8.88mm(長さ×幅×高さ)で、従来型PS5で求められていた高さ11.25mm以下(基板表面側8mm、裏面側2.45mm)を満たしている。
新型PS5へのSSD増設手順を確認、基本的には従来モデルと変わらない方法で増設可能
冒頭でも紹介した通り、新型PS5こと「CFI-2000シリーズ」には従来モデルと同様にストレージ増設用のM.2スロットが搭載されている。
筐体をスリム化するにあたってM.2スロットの配置が変更されてはいるものの、搭載可能なM.2 SSDの要件は従来モデルから変更されていない。従来通り「PCIe 4.0 x4接続のNVMe SSD」、「容量=250GB~8TB」「M.2 2230/2242/2260/2280/22110(Key M)」、「幅=最大25mm、高さ=最大11.25(基板表面から8mm、裏面から2.45mm)」という要件を満たすSSDを搭載可能で、性能については「シーケンシャルリード=5,500MB/s以上」を推奨としている。また、PS5はHMB(ホストメモリーバッファ)に対応していないため、DRAM非搭載のSSDを使用した場合、HMBが利用できないことで処理速度が落ちる場合がある点には注意したい。
ここからは、新型PS5に990 PRO with Heatsinkを組み込みながら、その作業手順を確認していく。
まずは、PS5の電源を切ってから、電源ケーブルを含むケーブル類を本体から取り外し、本体右側面が上に来る方向で横起きにする。
本体右側面上部のカバーを取り外す。ちなみに、新型PS5の4枚のカバーには「○×△□」の名称が割り当てられており、このカバーの名称は「△カバー」である。
カバーの取り外し方は公式サイトに掲載されているので、作業前に必ず確認してから行ってもらいたい。
カバーは本体前面側のクリップで固定されており、カバーの中心付近を片手で抑えながら、もう一方の手で前面側からカバーを持ち上げると外しやすい。
M.2スロットは金属カバーで覆われているので、まずはこれを取り外す。
新型PS5のM.2スロットは30~110mm長までのM.2 SSDを搭載可能で、初期状態では110mmサイズの位置にネジとスペーサーが取り付けられている。これを一旦取り外してスペーサーをSSDサイズに一致する位置に設置する。M.2 SSDをスロットに挿しこんだら、ねじ止めして固定する。
あとは、M.2スロットの金属カバーを再度取り付けた後、本体外装である△カバーを戻せばSSDの取り付け作業は完了だ。
SSDの取り付けが完了したら、PS5にケーブルを再接続して電源を投入。PS5起動後は画面の指示に従ってM.2 SSDのフォーマットを実行する。
フォーマットが完了すると自動でSSDのリード速度の計測結果が表示される。990 PRO with Heatsinkの4TBモデルを組み込んだ今回の速度は「6,732MB/s」で、これはPS5増設用SSDの推奨速度である5,500MB/sを大きく上回るものだ。
フォーマットをはじめとする初期設定が完了したあとは、「設定」にある「ストレージ」で、M.2 SSDの状態確認や、ゲームの移動やインストール先の変更などが行える。
今回増設した990 PRO with Heatsinkの4TBモデルは、そのスペック通り空き容量4TBのM.2 SSDとして問題なく認識されており、ゲームの移動やインストール、起動なども問題なく行うことが可能だった。
新型PS5でも「990 PRO with Heatsink」はしっかり性能を発揮PS5対応ゲームのロード時間を計測
ここからは、パフォーマンスが新型PS5の本体ストレージ(内蔵SSD)に対してどの程度のものなのか、PS5ゲームのロード時間を比較することで確かめてみよう。
テストするゲームは、「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」、「フォートナイト」、「ファイナルファンタジーXVI」、「ストリートファイター6」の4本。
各ゲームでロード時間を計測した結果が以下のグラフだが、どのゲームでも本体ストレージとM.2 SSD(990 PRO with Heatsink)のロード時間に体感できるほどの差はつかなかった。
従来型PS5では本体ストレージと同等以上の性能を備えたSSDを増設した場合、ゲームのロード時間は本体ストレージとそん色ない結果が得られるというのが基本だったが、この点は新型PS5でも変わりないようだ。
サーモグラフィでSSDの温度をチェック、温度上昇は長時間遊んでも問題なし
最後に、新型PS5に搭載したSamsung 990 PROの温度をサーモグラフィで確認してみよう。撮影時の室温は約25℃で、撮影の瞬間以外はM.2スロットに金属カバーを取り付けている。
PS5のホーム画面で何もせずに放置した際の「アイドル時温度」は44.4~46.2℃程度で、約30分間ゲームをプレイし続けたときの「ゲーム中」温度は50.9~53.3℃程度だった。特に動作に問題が生じるような温度ではなく、長時間ゲームをプレイし続けても過温度による問題が起こることは無いだろう。
PS4対応ゲームも内蔵SSDで速度は問題なし大容量SSDならゲームは全て本体側のSSDにインストールするのが快適
かつて、従来型PS5が発売された直後に行われた検証ではPS4ゲームを本体ストレージにインストールした場合、何故かUSB拡張ストレージよりゲームのロード時間が遅くなるという現象が確認されていたのだが、これが新型PS5/最新システムソフトウェア環境ではどうなっているのか改めてテストしてみよう。
今回、USB拡張ストレージとしてUSB 3.2 Gen 2 (10Gbps)対応ポータブルSSD「Samsung Portable SSD T7」を用意。PS4ゲームである「Ghost of Tsushima」と「Red Dead Redemption 2」のロード時間を本体ストレージおよびM.2 SSD(990 PRO with Heatsink)と比較してみた。
検証結果は以下のグラフが示す通りで、本体ストレージ、M.2 SSD、USB拡張ストレージのいずれもロード時間は同等と言えるものだった。
本体ストレージにインストールしたPS4ゲームのロード時間が遅いというのは最新環境では見られない。新型と旧型で搭載チップなどに変更は見られないので、おそらくシステムソフトウェアが更新されるにつれ改善されていた可能性が高い。
いずれにせよ、PS4対応ゲームを多く所持しているユーザーは外付けSSDを併用するのが定番だったが、今後は運用方法や予算に合わせて最適な組み合わせを選ぶことになる。PS5/PS4対応ゲーム問わず、大容量M.2 SSDを増設して全てのゲームを内蔵SSDに集約するというのも、スリム化した新型PS5に相応しいスマートな運用と言えるだろう。
新型PS5でも安心して使えるSamsung 990 PRO with Heatsink多くのタイトルを遊ぶなら4TB SSD
今回、発売されたばかりの新型PS5「CFI-2000シリーズ」にM.2 SSDを増設してみた訳だが、Samsung 990 PRO with Heatsinkの4TBモデルは速度的には本体ストレージとそん色なく、動作の面でも問題もなく使用することができた。
新型PS5は本体ストレージの容量が1TBに増強されたことが売りの一つだが、実際に利用できる容量は約848GB。ヘビーユーザーにとって十分な容量とは言えないが、4TBまでの容量がラインナップされている990 PRO with Heatsinkは、大容量SSDを増設したいユーザーにとって有力な選択肢になるだろう。