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価格帯別“松竹梅”PC自作プラン~Intelの最新CPUとASUSのパーツでパーフェクトな一台を
ROG/TUF/Primeのパーツで美しく、精悍なPCに仕立てる text by モリケン
- 提供:
- ASUS
2023年12月19日 00:00
マザーボード、ビデオカードの充実したラインナップで知られるASUS。PCパーツとPC周辺機器だけ見てもこのほかにも、ケース、CPUクーラー、電源ユニット、ゲーミングデバイスに液晶モニターと非常に広く製品を取り揃える。また近年は、“ROG”、“TUF”、“Prime”といったグレード別のブランド展開も浸透。バラエティ豊かなラインナップで目移りするほどだ。
“初めてPCを自作するなら扱いやすくて信頼性の高いASUS製品を”という方にも、“あれこれパーツを使ってみけど、やっぱり次はASUS製品”というに方も対応できるラインナップなのだが、“ASUS製品の中でどれを買ったら良いか分からない”という声が聞かれるのも確かだ。メジャーメーカーの悲哀である。そこで今回は、シリーズ名称に着目しつつ、エントリー/ミドルレンジ/ハイエンドの“松竹梅”の3段階の作例をご用意した。もっとも、エントリー~ハイエンドと表したものの、その実力はミドル~ウルトラハイエンドと表現したほうが正確だろう。
サイズも予算も賢く抑えた「Prime」で組んだ“梅”コース
まずはIntel Coreプロセッサー(第14世代)のミドルレンジモデルにあたるi5-14600Kと、ASUSのコンパクトなケース「Prime AP201 TG」を使ったエントリー向け構成だ。ちょっといいビデオカードを搭載しつつルックスにもこだわった、イマドキのエントリーゲーミングPCと言える。
このケースはコンパクトながら36cmラジエターと33.8cmのカードを使うことができる。小型ケースにありがちな内部の熱が溜まってしまう状態をメッシュサイドパネルの通気性で低減している。また、強化ガラス製のサイドパネルを採用しているので、PC内部やRGB LEDのイルミネーションを“見せる”演出が楽しめる。
梅コースとは言っても、せっかくの自作PCなのだから“見た目のカッコよさ”は大切。そこで、今回は今流行中の白を基調としたPCに仕立てるべく、ホワイトモデルをセレクトした。CPUクーラーには、ケースと色を合わせて「ROG STRIX LC II 240 WHITE」を選んでいる。
マザーボードには黒い基板に白系ヒートシンクがあしらわれた「PRIME B760M-A D4」とした。CPUがいわゆる“K付き”なのでZ790チップセット搭載のマザーを使うのが王道だが、コスト優先のこの作例では、B760チップセットかつDDR4 SDRAMが使えるモデルとしている。
MicroATXながらもPCI Expressスロットは合計で3スロットあり、フロントUSBはTYPE-Cにも対応しており、拡張性は十分。今回はビデオカードを組み込むが、予算をさらに抑えたビデオカードなし構成でもHDMIで2画面出力できるなど、実は結構すごいマザーボードだ。
ビデオカードにはGeForce RTX 4060 Ti搭載した「ASUS Dual GeForce RTX 4060 Ti OC Edition 8GB GDDR」。CPU性能も考慮すると、多くのゲームがフルHD解像度でストレスなく遊べ、GeForce 40シリーズならではのフレームレート向上技術も活用できる。
CPU | Core i5-14600K(6P+8Eコア/20スレッド) |
マザーボード | PRIME B760M-A D4(Intel B760) |
CPUクーラー | ROG STRIX LC II 240 ARGB WE J (簡易水冷、24cmクラス) |
ビデオカード | ASUS Dual GeForce RTX 4060 Ti OC Edition 8GB GDDR (NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB) |
PCケース | ASUS Prime AP201 Tempered Glass MicroATX Case White(microATX) |
電源ユニット | ASUS Prime 750W Gold(80PLUS Gold) |
メモリ | DDR5-5600 16GB(PC5-44800 DDR5 SDRAM 8GB×2) |
SSD | M.2 SSD 1TB(PCI Express 4.0 x4、1TB) |
このケースの場合、マザーボード→電源→水冷、の順番にで組み込むのがオススメ。マザーボード左上にある補助電源ケーブルの配線を水冷ラジエータより先に済ませておくのがポイントだが、フルモジュラーの電源ユニットなので、マザーボードに8ピンケーブルだけ先に取り付けてから組み込むととさらに楽。
ケースファンの数が特別に多いわけでもないため、裏面配線のスペースは十分余裕があった。もっと見た目にこだわるなら、電源のケーブル類も白くしたいぐらいだが、隠れる部分も多いので今回はこのままで。
実際のパフォーマンスだが各ベンチマークでも十分なパフォーマンス。企画上は「エントリー」としたものの、感触としてはミドルレンジ~アッパーミドルの域と言ってもよさそう。PCは机の上に置いておきたいけどパフォーマンスもそれなりに欲しい、という人には満足が行く構成だろう。ケースの白色も綺麗でメッシュから漏れるファンと水冷ヘッドのRGBの光が眩しすぎずPCデスク周りの環境に色を添えてくれている。
クリエイティブな用途にバリバリ使うならメモリやSSDをさらに大容量なものにする、あるいは増設するのがいいだろう。電源ユニットが12VHPWR(16ピン)補助電源にも対応しているので、RTX 4070クラス以上のビデオカードへのアップグレードも視野に入れやすい。
万能型のちょうどいい構成「TUF GAMING」メインの“竹”コース
次に紹介するのはTUF GAMINGでまとめたモデルだ。TUF GAMINGはデザイン性もさることながらコストパフォーマンスにも優れているのが特徴だ。
核となるマザーボードは「TUF GAMING B760-PLUS WIFI」。B760とはいえ電源回路は強力で、12+1基のDrMOSパワーフェーズを採用。この作例で使用したCPU、Core i7-14700Kにもしっかり対応する。メモリはDDR5で、7200MHzまでのOCメモリもカバーする。CPUのOCにもチャレンジしたいならZ790マザーが必要だが、汎用性とコストを天秤にかけるとこの選択がちょうどいいバランスだ。
CPU | Core i7-14700K(8P+12Eコア/28スレッド) |
マザーボード | TUF GAMING B760-PLUS WIFI(Intel B760) |
CPUクーラー | TUF GAMING LC II 360 ARGB (簡易水冷、36cmクラス) |
ビデオカード | ASUS TUF Gaming GeForce RTX 4070 12GB GDDR6X (NVIDIA GeForce RTX 4070) |
PCケース | TUF GAMING GT502 Black(ATX) |
電源ユニット | TUF Gaming 850W Gold(80PLUS Gold) |
メモリ | DDR5-5600 16GB(PC5-44800 DDR5 SDRAM 8GB×2) |
SSD | M.2 SSD 1TB(PCI Express 4.0 x4、1TB) |
ビデオカードとCPUクーラーは梅コースよりランクアップして「TUF-RTX4070-12G-GAMING」とした。補助電源は広く普及している8ピン×1というのもポイント。CPUが準ハイエンド級のCore i7なので、CPUクーラーもパワーアップして簡易水冷クーラー「TUF GAMING LC II 360 ARGB」を選択している。
大型のビデオカード、CPUクーラーを収納するため、ケースはサイズにゆとりのある「TUF GAMING GT502」とした。フロントとサイドがガラスパネル、マザーボードやビデオカードを収納するブロックと、電源やケーブル類を収納するブロックが分離されている“デュアルチャンバー”タイプの製品だ。
ケースファンが多数搭載できるので、ハイエンドパーツを多用した場合に、ガラスパネルを多用したケースにありがちな“PC内部の熱が抜けにくい”状態を防げそう。今回は水冷クーラーのラジエータを、ケースの天板部分ではなく、ケース側面側に縦置き配置としたが、より放熱性を上げるなら、天板や背面にケースファンを追加、さらに吸気用として底面に1~3個付けるのがオススメ。同じ“TUF GAMING”のケースファンも販売されているので、デザインの統一感も出しやすい。
TUF GAMING GT502の天板部分に付いているキャリーバンドは思った以上に便利なギミック。組み立て作業時には、キャリーバンドを使ってケースの向きを動かしてやれば、デュアルチャンバーのマザーボード側と電源側とを行き来しながら作業をするときに便利。また、このくらいのサイズのケースは机の上に置くか下に置くか悩むところだが、キャリーバンドのおかげで、ケースの上げ下げがだいぶ楽だ。
パフォーマンス面では、新世代のCore i7ではEコアが増えたことによりさらに進化している。GeForce RTX 4070を搭載したことで、一般的なゲームであればWQHDプレイが快適、GeForce RTX 40シリーズ専用のDLSS3が利用できるタイトルなら4K環境も視野に入るだろう。
内部のパーツやイルミネーションを“見せる”のも楽しいデザインなので、机にスペースがあればぜひ上に置いて使ってほしい1台。2面がガラスパネルなので、RGB LED搭載のファンを効果的に使ったライティングがキモになるだろう。
最強を目指せ!見た目もマッシブな「ROG」大集合の“松”コース
最後にハイエンド構成の“松”コースマシンを紹介する。
Intelプラットフォームでの2023年の最強を目指すとなれば、CPUはもちろんCore i9-14900K。ASUSでハイエンドというと、イメージするのは“ROG”という人は多いはず。今回は、“ROG”を冠するパーツを最新のデザイントレンドであるホワイトモデルでまとめてみた。ROG好きにはたまらない構成となっている。
マザーボードにはDDR5対応のホワイト基調のモデル「ROG STRIX Z790-A GAMING WIFI II」、ビデオカードには同じくホワイトモデルの「ROG Strix GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X White OC Edition」を使った。本当にカッコいいカードだが、サイズがかなり大きくカード長は約35.8cmに達する大型重量級製品だ。
CPU | Core i9-14900K(8P+16Eコア/32スレッド) |
マザーボード | ROG STRIX Z790-A GAMING WIFI II(Intel Z790) |
CPUクーラー | ROG RYUJIN III 360 ARGB White Edition (簡易水冷、36cmクラス) |
ビデオカード | ROG Strix GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X White OC Edition(NVIDIA GeForce RTX 4080) |
PCケース | ROG Hyperion GR701 WHITE(Extended ATX) |
電源ユニット | ROG THOR 1200W Platinum II (80PLUS Platinum) |
メモリ | DDR5-5600 32GB(PC5-44800 DDR5 SDRAM 16GB×2) |
SSD | M.2 SSD 2TB(PCI Express 4.0 x4、2TB) |
CPUクーラーには、大型の簡易水冷クーラー「ROG RYUJIN III 360 ARGB White Edition」をチョイスした。水冷ヘッドには各種情報も表示できる液晶パネルが取り付けられているほか、小型のファンも内蔵されており、マザーボードのCPU周辺の熱源、VRMを冷やすことができるようになっている。電源はROG最強モデルの「ROG THOR 1200W Platinum II」とした。
そして“最強”を体現するからには外観もマッシブに。ここではASUSのケースの中で最強クラスの「ROG Hyperion GR701」がふさわしい。巨大なビデオカードを使うので、このくらいの大きさでもちょうどいいバランスかも!?
実際にケースを触ってみると、デザイン性はもとよりその頑丈さにすぐ気が付く。“X”状のフレーム部分は特に頑丈で、内部もしっかりした作り込みで、この辺りはさすがのフラグシップモデル。ケースが大きいため内部にはかなりの余裕があり配線などで困ることもなく、組み込み作業自体は非常に楽。ケースが大型になると、マザーボード左上に接続するCPU補助電源ケーブル(8ピン)が届かないこともあるが、白色の延長ケーブルが付属されているのでその点も安心。
このほかにも、観音開きで取り外しも楽々なサイドパネル、拡張カードブラケットやネジを収納するスペース、これまた頑丈なアルミ製のビデオカードステイなど、実用性や遊び心も充実したギミックも満載。フロントポート類は今回チョイスしたマザーでは使いきれないほど搭載されており、フル活用には拡張カードが必要になるほど。
ただし、ケースだけでも重量約20kgとかなりのものなので、この作例で注意が必要なのは、もしかすると自身の“腰”かもしれない。移動の際には本体上部のハンドルをしっかりグリップするのがよいだろう。
性能はもはや語る必要がないハイレベルなもの。汎用的なPC性能を見るPCMark 10のスコアは伸び悩んでいるものの、ゲーム系のベンチマークテスト結果は非常に優秀。4K解像度でのゲームプレイだけでなく、高画質・高解像度の写真や動画の編集、映像コンテンツの配信といったクリエイティブな用途などにも使える。
大型PCなので設置場所が悩ましいが、性能面は前述の通り抜群で拡張性も高く、PC内部をあれこれといじるのも楽々な余裕も持ち、デザインカッコよさも秀逸。この先数年付き合っていける“最強の1台”がほしい、そんな方の要求と“所有欲”を満たす、理想の1台になってくれるだろう。