トピック
省電力版Core i7と32GBメモリ搭載で携帯性と性能のバランス良好なMSIのモバイルノート「Prestige-13-A13M-5009JP」
ビジネスの現場でパワーを発揮するMSIの高コスパモデル text by 石川 ひさよし
- 提供:
- MSI
2025年3月7日 00:30
MSIのビジネス向け13.3型モバイルノートPC「Prestige 13 A13M」は、モバイル性能に軸足を置きつつも、PCとしてのパフォーマンスの充実も図った高コスパモデル。姉妹モデルの「Prestige 13 Evo A13M」も含めると、バリエーションは7モデルにもおよび、CPUは13世代Core i5/i7から4種類をラインナップするほか、メモリ/SSDの容量が一般的なノートより多いモデル、Windows 11のHomeまたはPro、Microsoft Officeの有無が選べるなど、目的や予算にマッチした1台を選びやすい。
そんなバラエティ豊かなラインナップの中から今回は、「モバイル性能と業務効率のよさを特に実感できるモデル」を選んでみた。省電力性能重視のCore i7、モバイルPCとしては大容量の32GBメモリを搭載した「Prestige-13-A13M-5009JP」だ。
超軽量&薄型で高速パワフルな「Prestige 13 A13M」
「Prestige 13 A13M」は、「超軽量」、「薄型」、「高速」を追求してデザインと機能を最適化したビジネスユーザー向けのノートPC。重量は1kgを切る990g、近年製品数が多い14型よりも若干小さい13.3型モニター搭載とすることで本体サイズは299×210×16.9mmに収まっている。かばんとの相性で幅300mmに収まるノートPCを探しているという人も多いようなので、このサイズ感なら納得だろう。CPUは、各モデルともにIntel第13世代Coreを採用している。
ほか、MSIがビジネス向けモデルでけっこうこだわっている耐久性の面では、アメリカ国防総省の品質基準であるMIL規格のうち、温度/湿度/高度/振動/衝撃などの過酷な環境条件での試験規格「MIL-STD-810G」に適合。本体材質にマグネシウム合金を採用することで、軽さと堅牢性を両立している。
今回試用した「Prestige-13-A13M-5009JP」は、CPUのグレードとしては準ハイエンドクラスにあたるCore i7を搭載モデル。しかし、このスペックを実現しつつも値頃感のある10万円台半ばの価格帯で販売されている。
このほかにも、ビジネス向けPCとして一歩進んだスペックがいろいろと詰まっている本機。外観から順に各部紹介していこう。
まずディスプレイ解像度は、ビジネスノートでは16:10アスペクト比のパネルがスタンダードになりつつある1,920×1,200ドット。フルHDの縦1,080ドット対して120ドット増したことで、画面に表示できる情報量が増え、Webの閲覧、帳票や文書の作成・閲覧などが快適になり、業務効率の改善に大きく寄与するだろう。
機動力重視のビジネスPCということで、プライバシー/セキュリティ保護のためのギミックも充実。ディスプレイの上部ベゼルにある207万画素Webカメラは(物理)プライバシーシャッター付きなだけでなく、Windows 11に搭載されている安全なログイン機能「Windows Hello」の顔認証にも対応。キーボード側には指紋認証センサーもあり、2系統のセキュアな生体ログインが利用可能だ。
キーボードはテンキーレスの日本語配列。LEDバックライトも備えており、照明を落とした室内などでも操作しやすい。配列ではスペースキー左右の[無変換]および[変換]キー、右[Alt]および[Ctrl]キー、[¥]や[Back space]キーなど一部詰まっている部分もあるが、昨今のモバイルノートPCではごく一般的。特に慣れが必要になるほどのクセの少ない、標準的で使いやすいレイアウトと言える。
電源ボタンは[Prt Sc]キーと[Delete]キーの間にあり、指紋認証センサーを兼ねている。そして一段低く、押下感も異なるので誤操作は少なく感じた。どちらかと言うと特筆すべきは打鍵感。反発力はソフトに感じるが、横長のスペースキーの端を押してもグラつくことなく押下できる。なかなかよい感触だった。タッチパッドも十分な面積を確保しており操作しやすい。こうして見ると、使いやすさ重視にシンプルな設計のキーボードであると思う。
インターフェースは左側面にAC電源コネクター、HDMI、Thunderbolt 4×2、オーディオジャック、右側面にUSB 3.2 Gen1、microSDカードリーダーとセキュリティロックスロットを備えている。ワイヤレスはWi-Fi 6E/Bluetooth 5.2。
USBポートはType-C×2、Type-A×1で、昨今のモバイルノートPCとしてはスタンダード。Type-CポートはThunderbolt 4なので最大40Gbpsと高速で、USB PDおよび映像出力もサポートしている。
本製品は付属の65W ACアダプターでの充電が可能だが、65W以上の出力に対応したUSB PD充電器を利用すれば、Thunderbolt 4/Type-Cを使って充電することもできる。たとえば社内の仕事では常設しているACアダプターで、外出時はいろんなデバイスで汎用的に使えるUSB PDを使って荷物を削減、というように賢く使い分けるとよいだろう
バッテリーも75Whrと大容量。駆動時間は、アイドル時で最大20時間(JEITA 3.0による)、負荷時で最大10時間(JEITA 3.0、動画再生時)。実際にPCMark 10のバッテリーテストのModern Officeで計測したところ、ディスプレイ輝度50%時で17時間20分を記録した。ビジネスタイムの1日外出を丸々カバーできる時間で、ビジネスに求められるバッテリー駆動時間としては十分と言ってよいだろう。
モバイルノートPCながら、性能面の快適さ十分に確保
それでは、今回試用した「Prestige-13-A13M-5009JP」の仕様を詳しく見ていこう。CPUはCore i7-1355Uで、GPUはCPU内蔵のものを利用しておりIntel Iris Xe Graphics。省電力性能を重視したコア構成の末尾U型番のCPUだが、準ハイエンド級のCore i7なので、最大クロックは高い。
「Prestige-13-A13M-5009JP」の標準メモリ容量は32GB。Prestige 13 A13Mの他モデルには16GBもあるほか、世のモバイルノートPCには8~16GBの製品も少なくないなど、現状では、メモリ容量の標準は16GB、32GBだと大容量という認識でよいだろう。オンボード実装で容量アップができないモバイルノートPCでは、あとで後悔しないように大容量メモリの製品を選びたい。CPU、メモリのスペックを十分に盛った本機の基本仕様は、特に高く評価したいポイントだ。
ストレージはM.2 NVMe SSDで、Prestige-13-A13M-5009JPの容量は512GB。モバイルノートPCとしては必要十分な容量だが、クラウドストレージなどとも連携して上手に利用したい。
モバイルでビジネスをするための「U SKU」。そして十分な性能
最後に「Prestige-13-A13M-5009JP」のパフォーマンスをベンチマークで確認しておこう。
PCMark 10(Standard)では、Overallが5,461ポイント。テスト内容ごとのサブスコアは、基本性能や一般用途中心のEssentialsが9,778、ビジネス用途を中心としたProductivityが7,170、コンテンツ制作系の性能を測るDigital Content Creationが6,305。
Essentialsが特に高く出ているが、Productivityスコアも高い点にも注目したい。Core i7-1355Uのコア配分、トータル12スレッドというスペックからこのスコアになるのは、ビジネスアプリ中心のビジネスノートPCにも心強い結果と言える
Digital Content Creationの詳細スコアを見ると、GPU性能に左右されるRendering and Visualizationなどの項目は統合型GPUゆえの伸びにくさはあるが、スコア的には基本スペックの高い総合力でカバーしているようだ。
CINEBENCH R23はSingle Coreが1,787pts、Multi Coreが7,103。「U」型番のCPUという点ではおおよそ妥当なスコアだ。まずSingle Core側が高スコアなのはブースト最大クロックが5GHzと高いためだ。
Multi Core側の7,103ptsというスコアは、トータルコア数に加えてPコアEコアの配分によるところも大きい。Core i7-1355Uは低消費電力向けなのでPコアが2基と少ない。CINEBENCHのような「高度にスレッド化されたアプリで高スコアを出す」設計ではなく、「比較的少ないスレッドで動くアプリを動かす」用途向き。メインのアプリは2基のPコアが担い、バックグラウンド側のアプリはEコアが担当する。ビジネスモバイルの実情に合わせた設計なのである。
最後に3DMarkで3D性能を提示しておこう。統合GPUのスコアなので息抜きの軽いゲームがさらっとプレイできる程度と捉えておこう。
国内ビジネスユーザー向けのデザイン、機能、価格のバランスに納得のモデル
今回は「Prestige 13 A13M」シリーズの中から「Prestige-13-A13M-5009JP」にフォーカスして紹介してきた。14型が主流になっている現在のノートPCでは、13.3型というサイズはほんの少し小さめ。ただ、この「わずかに小さい」サイズを求めていた方は少なくないはず。カフェテーブル上で仕事をするにも、横にコーヒーを添えるにもちょうどよいサイズ感だ。そして何と言っても軽い。1kgを切るモデルはやはりそこが印象的で、持ち歩きの負担もだいぶ小さい。
機能面では各種のセキュリティ、勝手のよいインターフェースがポイント。性能ではシングルスレッド性能が高く、ここがメインウインドウのアプリで快適なレスポンスを実現してくれる。ビジネスアプリの利用が中心となる本機では、まさにちょうどよいバランス間で、だからこそ低消費電力でバッテリー駆動時間の長さにつながっている。この点がビジネスモバイルPCに最適な仕様だ。
「Prestige-13-A13M-5009JP」販売価格は、Microsoft 365 Basic+Office Home & Business 2024がプリインストールで161,800円(税込)。準ハイエンド級CPU搭載機だが、十分に手が出しやすい価格帯に抑えられている。この春からのビジネスモバイルをお探しの方にオススメできる1台だ。