取材中に見つけた○○なもの

すべての音楽を片手で持ち出せるデジタルプレイヤーの先駆け「Rio」

~ 199x年、アキバで話題になったPC周辺機器~

見た目にインパクトがあったクリアボディの「Rio PMP300 Special Edition」

 このコーナーでは、1990年代に話題になったPCパーツや周辺機器などを紹介していきます。

 今回は、携帯MP3プレイヤーをメジャーな製品に押し上げたDiamond Multimedia Systemsの「Rio」をご紹介。

 1998年に登場した初のモバイルデジタルオーディオプレイヤーである「mpman」の開発元をDiamond Multimedia Systems(当時)が買収し、発売されたのが「Rio PMP300」です。MDやDAT、CD等のプレイヤーと比べると、コンパクトで多くの曲を持ち運べることから海外では話題となっていました。日本でも同年12月に発売されると瞬く間に売り切れるほどの人気でした。

 1999年以降、Rio部門はDiamond Multimedia Systems(当時)から分社、「Rio Port」となって他社との合併、買収を繰り返しデジタル音楽配信事業なども手がけましたが、その後のデジタルオーディオ市場でApple iPodが大きなシェアを占めたことや、販売会社のソニックブルー(旧Diamond Multimedia Systems)の倒産などにより店頭で見かける機会は減少していきます。

 その後、ディーアンドエムホールディングスがRioブランドを買収し製品の開発・販売を続けていましたが、2005年にサポート業務を除いて撤退することになります。

 以下、当時の様子を写真で紹介しましょう(店名は当時のもの。すでに閉店しているショップもあり)。

話題のデジタルプレイヤーが日本上陸

アメリカで音楽業界から販売差し止め請求を起こされ、発売日が二転三転。最終的に請求が却下され、なんとか年内発売にこぎ着けました
当日のT-ZONEミナミのRioコーナー。デモ機も用意されていますが商品は品切れ
ツクモパソコン本店IIも品切れの告知

7月にはメモリを増量したスペシャルモデルが登場

内部メモリが64MBになり、外観が緑のクリアになりました(クレバリー)
Rio PMP300 Special Edition
不定連載の「レトロな○○ギャラリー」でも取り上げたことがあります(2014/11/20)

USB接続、Macにも対応した「Rio 500」が登場

予定より1ヶ月遅れで発売となったRio 500。この日発売されたのはシルバーのみでした(OAシステムプラザ本店)
Rio 500のパッケージ(ツクモパソコン本店II)
オプション各種。カーステレオアダプタが時代を感じさせます
デモ機はブルースケルトンモデル(ツクモパソコン本店II)
本日入荷(ツクモ10号店)
その日のうちに品切れ(ツクモパソコン本店II)
Diamond Rio500(1999/12/11)
2ヶ月遅れでRio500のスケルトンモデル2色が入荷

1.5GB HDDを内蔵したRIO Nitrusが登場

表面は光沢のあるピアノブラック。Rio Nitrus以降もいくつかのモデルが発売されましたが、販売はオンラインによる直販が主になり、秋葉原店頭で見かけることはなくなってしまいました