Athlon 800MHzのバルク品が9万円強で販売スタート
電圧の仕様は従来より0.1V上昇
【Athlon入ってる?!】 | 【価格は92,800円】 |
【Athlon 800MHz】 | 【マーキング】 |
【展示中】 | 【殻割後の姿】 |
【コア】 | 【L2キャッシュ】 |
極少量ながらアキバにバルク品が流通し始めたもので、TWO-TOP秋葉原1号店とTWO-TOP秋葉原2号店は28日(金)から92,800円で販売を始めている。なお、29日(土)時点ではTWO-TOP秋葉原1号店はすでに売り切れとなっており、近日入荷予定というWAVE EYE秋葉原店では店内で実物を展示している。
●電圧仕様に変化あり
Athlon 800MHzの実物を見てみると、いつものように特に形状の変化は認められないものの、カバー表面にレーザーマーキングされたコードに目新しい点を見つけることができる。
まずDynamic Marketing Product IDは「AMD-K7800MPR52B A」とマーキングされている。これを見ると、主だったところではSpeed欄(左7桁目から9桁目)の「800」から動作クロックが800MHzであること、Random Characters欄(最終桁)の「A」から0.18μm製造のものであることがわかる。
このIDの中で目新しいのは、Operating Voltage欄(左から11桁目)が「P」になっていることで、これまでのAthlonでは全て「T」になっていた。「T」は電圧値が1.55V~1.65Vであることを示し、最新のデータシートによると、新たな「P」は電圧値の仕様が1.65V~1.75Vと定義されている。つまり、Athlon 800MHzは電圧の仕様が従来のAthlonよりも0.1V上げられているということになる。
興味深いのは、実は年明け直後に一部ショップでデモされたAthlon 800MHzのサンプル品ではこの欄が「T」になっていたことで(「新年早々にPentium IIIとAthlonが800MHzで対決」を参照のこと)、マーキングの内容を信じる限りはサンプル品と製品とでは仕様が異なっていることになる。こうした仕様の変化について、マザーボード側が対応できているのかどうか買う側としては気になるところだが、AMDが公表している最新の「Athlon Recommended Motherboard」には、Athlon 800MHzに対応した公式マザーボードとしてBIOSTAR M7MKA(Rev1.1)、FIC SD11(Rev1.8)、Microstar MS-6167(Rev1.0b)があると明記されている。
なお、Serial No.の欄には「210003515942」とあり、このCPUが新年の2000年第3週に製造されたものであることがわかる。
●ライバル同士が800MHzで肩を並べる
Athlon 800MHzの販売が始まったことで、実際にアキバで購入できるCPUとしては、Pentium IIIとAthlonのライバル同士が800MHzの動作クロックで肩を並べたことになる。これでまた1GHz時代が一歩間近になったわけだ。
もっとも、AthlonもPentium IIIも800MHzモデルは流通量が極めて少なく、実際に入手するのはまだ困難。現時点では、実施されたばかりの価格改定による両CPUの既存モデルの値下がりの方が、より現実味のある動きと言えるのかも知れない。
□AMD Athlon Processor(AMD)
http://www.amd.com/products/cpg/athlon/
[撮影協力:TWO-TOP秋葉原1号店とWAVE EYE秋葉原店]
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