【 2000年10月7日号 】

Crusoe搭載ノートPCの第1弾としてVAIO C1の新型が登場

PCG-C1VJPCG-C1VJ
PCG-C1VJPCG-C1VJ
PCG-C1VJPCG-C1VJ

 自作PCの話ではないが、注目のCrusoeを搭載したノートPCが発売されたので、ここで紹介しておこう。

 ソニーから発売された「PCG-C1VJ」と「PCG-C1VJ/BP」は、VAIO C1の略称で知られるA5サイズノートPCの最新モデルで、CPUに新アーキテクチャのCrusoe(TM5600 600MHz)を採用しているのが特徴。本体サイズは以前とほとんど変わっていないものの、C1の泣き所だったバッテリー駆動時間の短さが大幅に改善され、カタログスペックでは標準のSバッテリーで最大5.5時間、LLLバッテリーを使えば最大20時間も動作するという驚異的なロングライフ設計になっている。

 Crusoeは、シンプルなVLIWコアとx86命令をVLIWのネイティブな命令に変換するソフトウェアとの組み合わせで動作し、さらにCPU負荷に合わせて電圧と動作クロックをこまかく変化させる低消費電力技術“LongRun”を備えたTransmeta製の新しいCPU。新アーキテクチャの利点は、発熱が非常に少なく、低消費電力で動作することで、まさに超小型ノートPCにはうってつけ。その注目度は抜群で、発表以来、Transmetaがモバイルの分野でIntelを食ってしまうのではないかと各メディアが騒ぐほど。

 新VAIO C1の公式な発売日は7日(土)だが、実際には6日(金)時点で大手パソコンショップなどでは販売がスタートしていた。さすがにショップでの注目度は高く、どのショップでもデモ機は超人気。店頭で観察していると、入れ替わり立ち代り人がやってきてはデモ機を触り、なおかつ1人1人の占有時間が比較的長いという傾向がある。

 Crusoeの登場で自作PCマーケットに変化が起きるというわけでもないが、テクノロジーマニアな自作PCユーザーにとって注目株であることに変わりはない。そのアーキテクチャゆえに速度や互換性の問題も指摘されているが、細かい使い勝手や操作時の印象は実際に触れてみなければわからないもの。小型ノートPCが欲しいという人はもちろん、単にCPUとしてのCrusoeに興味があるという人も、実際に店頭で実機を触れて自分なりにチェックしてみるといい。

 実売価格は「PCG-C1VJ」が199,799円~199,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)で、PCカード接続のCD-ROMドライブなどが同梱された「PCG-C1VJ/BP」が229,799円~229,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

□PCG-C1VJ・C1VJ/BP(ソニー)
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCG-C1VJ/

 (SONY PCG-C1VJ)

[撮影協力:ソフマップ1号店 Chicago Windows専門館]


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