【 2001年2月24日号 】

Cyrix III 700MHzが発売に、マーキングと電圧に変化あり

Cyrix III 700MHzCyrix III 700MHz
Cyrix III 700MHzCyrix III 700MHz

 Cyrix III最速モデルが発売になった。アキバに出回り始めたのは1月に発表された700MHzモデルで、FSB 100MHzの7倍速で動作する。コアのアーキテクチャ自体は変わっていないものの、電圧仕様とマーキングに変化が認められる。

 コア自体は従来どおりSamuel1コアで、残念ながら、先日からアキバでサンプル展示が行われている新コアのSamuel2ではない。ただし、コア自体に変化がないにもかかわらず、電圧仕様は従来の1.9Vから2.0Vへと0.1V上昇している。Cyrix IIIのデータシートには、もともと電圧仕様として1.9Vと2.0Vがあると明記されていたので不思議なことではないが、発熱量や消費電力量の低さがウリであるはずのCPUにしては、いささか気になる変化ではある。なお、この電圧仕様はCPU裏側のマーキングで識別できる。

 また、一見してわかる変化としてCPU表面のマーキングが挙げられる。従来モデルでは「Cyrix III」という文字のサイズがもっとも大きく、「VIA」の文字は小さく記されるデザインだったが、今回の700MHzではすっかりそのバランスが逆転し、「VIA」の文字が半分近くのスペースをとり、「Cyrix III」はその直下に小さく記されるデザインに変わっている。この新デザインはSamuel2コアを搭載したサンプル品で使われているものと同じだが、今回の例からすると、マーキングのデザイン変更はコアの移行とは直接関係ないようだ。

 単純に動作クロックと価格の関係からすると、すでにCyrix IIIのほうがCeleronよりコストパフォーマンスは高く、Socket 370ベースの低価格PCを作る場合にはCyrix IIIはいい選択肢。少なくとも、1万円以下のSocket 370用CPUで動作クロックを700MHzクラスにしたいというニーズに対しては、Cyrix III 700MHzが唯一の選択肢であることは間違いない。

 実売価格は6,400円~7,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

Cyrix III(VIA Technologies)
http://www.via.com.tw/products/cyr3.htm
【2001/2/3】Samuel2コア搭載Cyrix III 650/667MHzのサンプル展示が始まる
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010203/etc_samuel2.html

 (VIA Cyrix III 700MHz)

[撮影協力:OVERTOPPCiN秋葉原USER'S SIDE本店PC-Success]


[前の記事]: DDR SDRAMとSDRAM両対応のSocket 370対応マザーは来週発売
[次の記事]: microATXのPentium 4用マザー「P4T-M」が登場、ケース発売も間近

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp