【 2001年12月28日号 】

■編集後記:2001年を振り返って
2002年は1月第2週から更新を開始します


石橋

【記者名】 石橋 文健
【担 当】 記事
【使用機器】 オリンパス E-10(デジカメ)
キヤノン IXY DIGITAL 200(デジカメ)
Palm PalmVx(PDA)

 なんだか今年はアキバであんまり買い物をしなかったような気がするなぁ。というより、PC関係には今年は比較的お金を使わなかったかもしれない。

 年初にSXGA液晶のノートPCを購入し、そのあと小型の自作PCキットをいくつか買い、Pentium III 1GHz DualのPCを作り、デジカメをいくつか買い、TVチューナー付きビデオキャプチャカードを何枚か買い、DVD-RAM/Rドライブを買い、自宅のデスクトップPCをPentium 4 1.9GHzにし…、あれ?実は結構使ってたかも。そう言えばOSもWindows 2000 ProfessionalやWindows XP Professionalやら何本も買った気がする…。でもまぁ、いつものように冒険的な目的で何かを買うというより、どれも何か実用的な目的が先にあって買ったような気がするので、やっぱりどうもいつもと感覚が違う。ま、これはこれでよいのかも知れないな。

 アキバについていえば、個人的には再開発計画がらみの話が今年はもっともエキサイティングだった気がする。駅前駐車場の廃止が突如としてアナウンスされてからというもの、やれ第2東京タワーができるだの、シリコンアレー化計画だの、つくばエクスプレスの秋葉原駅の構造が明らかになったり、ヨドバシカメラの進出が発表されたりと、目まぐるしく情報が飛びかって、そのたびに周りの人間と「あぁでもこうでもない」と未来のアキバについて話あったことが実に印象深い。

 正直なところ、街全体が大きなプロジェクトで整理されていく印象から、どうもアキバの混沌とした魅力がなくなるような気がして、当初かなり悲観的にこのあたりの話は見ていたのだが、今はわりとワクワクしている。中央通りを境目にして、現在の電気街とは反対側の地域は確かに計画的な街づくりがされ、おそらくかなり整理された近代的で便利な街になるはず。きっと街としての中心エリアも移ってしまうに違いない。

 そうなったとき、今の電気街エリアは死滅してしまうと考える人もいるようだが、おそらくそうはならない。生き残るのが電器店やPCパーツショップであるかどうかはわからないが、これまでアキバがゆっくりと電器の街からパソコンの街、そしてアニメ同人誌の街へと自然変貌していったように、より一層ダイナミックに今のエリアは自然発生と淘汰を繰り返して次の新しいサブカルチャー的な臭いを求めて発展していくような気がする。再開発された新しいエリアが“表”になったとき、今の電気街エリアは“裏”として、より自由に活発にいろんなものが出てきそうだ。そう考えると、なんだかワクワクする(自分の興味のわく対象のものが出てくるかどうかはともかくとして)。

 もしかすると、それはちょっと怪しいモラルハザードの世界になっているのかも知れないが、まぁそれはそれでアンダーグラウンドとして認知された上でなら、いいんじゃないかな。そして新しい「AKIBA ○○ Hotline!」が生まれているかもしれないしね。


鈴木

【記者名】 鈴木 光太郎
【担 当】 新製品、お買い得情報
【使用機器】 ソニー DSC-S50(デジカメ)
シャープ コミュニケーションパル(PDA)

 というわけで、「今週見つけた新製品」と「その他のお買い得情報」担当の鈴木です。

 今年もすっかり年の瀬ですが、今年はこれまでに比べて「変化の割に結果が少なかった年」な気がします。

 「Tualatin対応」だの「Athlon XP対応」だのでチップセットはたくさん出たし、DDR SDRAMもすっかり定着、CPUだって2GHzを超えたし、HDDも160GB超え・・・・・と、威勢だけはいいのですが、全般に「カラ元気」というか「製品が出ても市場が盛り上がらない」例が多かったようです。

 「せめて小さな話題でも」ということなのか、逆に製品種類は増加傾向で、「新製品の置き場所が足りない」と嘆くショップが多かったのも今年の印象。もっとも、その「新製品」も2週間たつと忘れられ、2ヶ月経つと「不良在庫」。こうしたサイクルは年を追う毎にどんどん早くなっている気がします。

 どんどん増える新製品と、どんどん早くなる製品サイクル、そして減少していくショップと来店者・・・・・・・。
 これが今年の印象でした。

 来年こそは暖かい1年になりますように・・・・

 それではよいお年を。


青山

【記者名】 青山 祐輔
【担 当】 メモリ/CPU/HDD相場チェック
【使用機器】 オリンパス C-3030 ZOOM(デジカメ)
NTTドコモ sigmarion(PDA)

 毎年同じ書き出しで芸がないが、5度目ともなれば半ばヤケだ。まずはお約束のこの1年で買ったパーツから。Pentium III 800MHz(SECC2)、PC133 SDRAM 256MB CL3(Hyundaiチップ)、SK-net Monster TV、M-Audio Audiophile 2496、カノープス SPECTRA 7400DDRとSSH-HDTVのセット。これらのパーツで丸判りだが、今年は再びデスクトップPCでDVDを見るようになり、逆にプレステ2がお払い箱になった。このほかには、自宅のデスクトップのSCSIカードが壊れたためにしかたなしに買ったAdaptec ASC-19160や、ADSL化に伴って導入したマイクロ総合研究所 NetGenesis OPTくらいもの。パーツ以外では、ノートPCをIBM ThinkPad X22 2662-9DJに買い換えたのが一番の出費で、ついでに換装用に購入した2.5インチHDDのIBM IC25N040ATCS04が今年最後の買い物となった。

 以上が昨年にも増して少なくなった物欲の結果だけど、かといって別にお金を使わなかった訳じゃない。昨年同様にハードウェアに使わなくなった分は、ソックリそのままソフトウェアに投資しており、部屋には本にDVDにCDが溢れかえっている。ただし、購入量にも増して仕事の方が忙しくなってしまったので、その多くが手つかずのままだったりするのが目下の悩みの種。関係ないけど、性格的に本でもパーツでも売ったり捨てたりすることが出来ないのも原因の一つ。人にタダであげることは出来るんだけど、なぜか売るのに抵抗がある。売った方が、部屋にも財布にも優しいのは百も承知なんだけど。

 最初に5度目と書いたが、これでAKIBA PC Hotline!の担当になってから丸4年以上が経過したことになる。この間に秋葉原の斜陽が叫ばれるようになって久しいが、たぶんこれは私が買うパーツの増減とはおそらく無関係。しかし、これまでは小規模なショップの変動に止まっていたのが、LAOX THE COMPUTER館の大改装が行なわれたり、T-ZONE.(CSKエレクトロニクス)の売却が決まるなど、街並みに大きな変化を及ぼす程になり、ヒシヒシと感じるようになった。そして、ついに決まったヨドバシカメラの進出後は一体どんな景色になるのかは、もはや想像すらつかない。ただ一つ、かろうじて確信できるのは、おそらく今の秋葉原の街並みが大きく変わっても、人の賑わいだけは今と変わらないだろうという点だ。

 このほとんど無根拠な確信に至ったのはのには訳がある。それは、秋葉原という街そのものが持っているものなのか、はたまたそこに集まる人々が生み出しているものかどちらかは判らないのだが、秋葉原を歩くたびに街の力のようなものを感じるからだ。だから、いつか秋葉原が完全にパソコンや自作とは無関係な街になっても、きっと秋葉原自体は今と変わらぬ賑わいを見せてくれる気がする。願わくは、その賑わいが私にとっても、読者の皆さんにとっても興味のある物によるものであれば、嬉しいのだけど。

 今年も一年間ありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。



澤村

【記者名】 石橋 一衛
【担 当】 お買い得情報
【使用機器】 ニコン COOLPIX 950(デジカメ)
NTTドコモ sigmarionII(PDA)

「その他のお買い得情報」を担当している二人目の石橋です。

 さて、2001年を振り返っての編集後記…困っちゃいました。何故って、今年11月に某アキバのショップから、転職してこの部署に配属されたばかりの私にとって今年を振り返るというのは、自分の人生を振り返るようなもので…というのはかなり大袈裟ですが。まあ、考えたからといって別に何が思い浮かぶ訳でもないので、この2ヶ月間にアキバのショップを周ってみて感じたことを書いてみることにしましょう。

 6年近くアキバに勤めていた私ですけど、他のショップってそれほど頻繁には行かなかったんです…だって仕事終わるとお店は閉まっているし、だいたいそんなにショップに行っていたら物欲メーター高くなっちゃいますから。

 そんな私が今回、お買い得情報の担当になったものだから、さあ大変。たしかにショップにいた頃も毎日目にする商品への物欲はありましたが、なんとか耐えていました。毎日眺めている(いじっている)と、そのうち飽きてくるのです。「新製品を待てばいいや」とちょっとだけ遠くを見つめながら悟るわけです。それでいて、人には「今、買わないと無くなっちゃうよ」と言うなかなかのツワモノだったりするわけですが…。

 それはさておき、「自分が安い・欲しいと感じたもの=お買い得品」と思いながら毎日、50件近いショップを周っています。当然、面白いものや「これは安い」と思えるものを見つけるわけです。ただ時間の関係で1件のショップにはどんなに長くても5分~10分くらいしかいられません。そうなってくると、目にする時間が少なくなるから欲しくなってくるのです、自分が見つけたお買い得品を…。「今、買わないと無くなる」という言葉が頭の中を駆け巡るのは言うまでもありません。

 「ThinkPad S30」を衝動買いしました。使わないことがわかっているのに「Eggy」も買いました。何となく安かったから24倍速のCD-Rドライブも買いました。最近は中古パーツショップも増えてきましたのでHDDやRAIDカード、VGAカードも買いました。こんな状況ですから当然パソコンだけには留まらず…これ以上は考えたくないので止めておきます。

 とにかく今更、言うまでもないのですがアキバには物欲がいっぱいなわけで…そんな物欲の巣窟から抜け出したと思った私が転職後も同じ場所で仕事をしているのはアキバに捕らわれてしまったのでしょうか?!

 最後に最近おぼえた物欲抑制術をひとつ。ショップで自分が欲しいと感じたお買い得品を見つけたら、とりあえずその日は我慢して会社に戻ります。それから「その他のお買い得情報」をホームページ上に公開。次の日にショップに行くと…あら不思議。沢山あったお目当ての商品が売り切れているんですねー。読者の皆さんありがとうございます!!売切れてしまうと一時的に物欲メーターは下がりますから、無愛想な顔をした財布の中の諭吉さんや漱石さんは「今のところは」出て行かずにすみました。

 来年のアキバはどうなっているでしょう?「アキデパ」のリニューアルに見られるようにパーツ系以外のショップ進出もさらに多くなるとは思いますが「ラーメン屋さんの行列」や「ショップのテーマソング」のような変わらない街並みはこれからも残っていてほしいものです。

 入ったばかりの新人(そんなに若くないけど)ですが、来年もよろしくお願いいたします。

 追伸:ちょっとした願いとしては無線LANインターネットを手軽に利用できる環境がもっとアキバに整ってほしいところではあります。購入したCF無線LANカードを無駄にしないためにも…。


庭野

【記者名】 庭野 康陽
【担 当】 記事
【使用機器】 ソニー DSC-P1(デジカメ)
三洋電機 DSC-X100(デジカメ)

 普段PCでFPS系やカーレース物を中心としたゲームを楽しんでいる自分として、2001年はGeForce 3/RADEON 8500の登場と、CPUの高クロック化という2点が一番印象に残る年となった。

 いい加減、ベンチマークの結果に一喜一憂するような生活はよくないとは思いつつも、結局「速いパーツをいかにして安く買って、いかにして高クロックで回すか」てなことを延々とやっていただけのような気がする。もし、今年の頭にAthlon XP 2000+とK7S5AとRADEON 8500が売っていて、さらにそれらを買う金が自分にあったら、私の2001年のPCライフはそこで完結していた、とか想像するとゾッとする。

 とはいえPC以外では、映画とDVD-Videoを合わせて200本以上(たぶん)見たり、引越しをしたり、念願だったOvationのギターを買ったり売ったりするなど、それなりに充実していた1年だったという気もする。でも“自分史”なんて書いたら、2001年の欄は1行にも満たない。たぶん。

 最後にこれも個人的なことですが、インプレス退職後、私を外部スタッフとしてAKIBA PC Hotline!の制作に加えてくださった編集人の小川亨氏と編集長の石橋文健氏のお二方に感謝申し上げます。


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