【 2002年5月25日号 】

曲面を取り入れた斬新デザインのミドルタワーケース「F.J」がデビュー

F.JF.J
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 フロントに曲面デザインを採用した星野金属の新型アルミ製ミドルタワーケース「F.J」が今週デビューを飾った。カラーバリエーションにはホワイトパールマイカ、ブラック、シルバーの3色があり、実売価格は44,799円~46,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 「F.J」の基本仕様は、本体サイズが高さ441mm×幅195mm×奥行き525mmのミドルタワーサイズで、ドライブベイが5インチ×3、FDD用3.5インチ×1、3.5インチシャドウ×6、搭載電源ユニットが容量350Wの「Varius350」(容量400Wの「Varius400」搭載モデルもあり)などとなっている。ミドルタワーケースとしては標準的な仕様といったところだが、3.5インチシャドウベイを6基も搭載している点は突出しており、大容量のRAIDシステムを構築したい場合などには有用だろう。

 そして、なによりの特徴は、前面から天板にかけて、なだらかな曲面になっているという前衛的なデザインにあると言える。同社製PCケースでは、M.JやJAZZシリーズが斜面のフロントパネルを採用して話題を呼んだが、今回の製品のように斜面と曲面を組み合わせたデザインは非常に珍しく目新しい。これは常に先を行こうとする同社らしいデザイン感覚の表れといってよさそうだ。ただし、ホワイトパールマイカについては同社製らしい光沢のある重厚感ある塗装処理が施されているものの、シルバーとブラックについてはそれがなく、ロゴなども小さく極めて目立たないデザインのため、ほかの製品と比較するとブランド感は薄い印象がある。

 また、もっとも目立つ部分のフロント湾曲部分とドライブ類の斜面パネルはABS樹脂を用いているため、これまでの同社製品のようなアルミの金属質感が薄くなっているという面もある。この点については大きく好みが分かれそうだ。

 外観デザインに関しては賛否両論ありそうだが、フロントパネル裏側に装備された92mm角の吸気ファンが直下の2台の3.5インチシャドウベイに送風を行なうという冷却構造は、曲面フロントパネルならではの実用的な新たな特徴だろう。発熱量の多い高回転型のHDDを複数台搭載しても安心というわけで、高速HDDをRAID構成にしてビデオ編集マシンなどとして使うのに最適といえそうだ。

 曲面フロントパネルや塗装の質感には賛否両論ありそうだが、発売元であるソルダム自身が、製品コピーの中で「WiNDyの存在そのものを世に問うフューチャーデザイン、ブレイクスルー」とうたっているとおり、「F.J」は同社のこれまでのイメージを破ろうとするPCケースであることは確か。

 アルミ製高級ケースの一大ブランドといえる同社の“挑戦作”だけに、今後の評判や売れ行きなどが注目されるところだ。

□F.J(ソルダム)
http://www3.soldam.co.jp/case/fj/
□関連記事
【2002年5月18日】JAZZの未来形?曲面採用の斬新デザイン「F.J」が星野金属から来週発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020518/etc_fj.html

 (星野金属 F.J)

[撮影協力:ツクモParts王国TSUKUMO eX.T-ZONE. PC DIY SHOP]


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