ヒートパイプ採用のキューブ系Socket A対応自作PCキットが発売に
CPUクーラーにヒートパイプを用いた初のキューブ系自作PCキットということでサンプル展示の当初から話題を呼んでいたこの製品。今回登場した製品版は、サンプル機からの大きな仕様変更はなく、幅200mm×高さ185mm×奥行き300mmという本体のサイズや、フロントパネルの光沢のあるカラーリングといった“星野金属製「POLO A」似”のデザインなども当初のままだ。ただし、どういうわけかVIA製USB 2.0コントローラーVT6202を搭載した2ポートのUSB 2.0カードが追加で標準添付されている。なお、電源には容量200Wの薄型電源ユニットを採用している。
採用マザーボードはSiS740チップセットを搭載した同社製Socket AマザーボードのFS40で、PC2100 DDR SDRAMに対応し(DIMMスロットは2本)、VGA、サウンド、S-Video出力、IEEE-1394、10Base-T/100Base-TX対応LANなどの機能を標準で持っている。また、PCケース背面にはPCIカード用スロット口が2本設けられており、マザーボードが搭載する2本のPCIスロットをムダなく利用できるようになっている。
そしてこの製品のミソであるヒートパイプによるCPUの冷却構造だが、CPUと接触するヒートシンクに対し、ヒートパイプを経由する形で直角の位置に放熱用フィンを配し、PCケース背面のファンで熱を逃がすという仕組みになっている。対応CPUは同社のWebサイト上にある製品情報では「AMD Athlon / Duron with 200 / 266 MHz FSB」「AMD Athlon XP CPU with 266MHz FSB」となっており、これを額面どおり受け取れば、現在Athlon XPの最上位となる2100+モデルまで対応するということになる。しかし、対応するCPUの具体的なクロックが明記されていないというのはちょっと気になるところだ。
また、「SilentCube」という名のとおり、CPUの温度に連動してファン回転数を自動的にコントロールするという静粛性を考慮した仕様になっているのも特徴のひとつだ。ただし、残念なのはNorthBridgeのSiS740チップ上にチップファンが取り付けられていること。このファンの回転数や風量などは不明だが、静粛性においてマイナス要素となることは確実なだけにこの点に関してはもう一工夫欲しかったところだ。
とはいうものの、コストパフォーマンスで優れるAthlon XPが利用でき、さらにキューブ系の小柄な筐体ながらPCIスロットを2本装備しているというのは非常に魅力的であることは確か。「キューブ系初のヒートパイプ採用」という話題性が先行していた感のあるこの「SilentCube 40G」だが、実用度の点でも人気を獲得できる製品と言えそうだ。
□SS40G/FS40(Shuttle)
http://www.shuttle.com/english/mcs_detail_info.asp?number=192
http://www.shuttle.com/english/mcs_detail_info.asp?number=174
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【2002年5月25日】ヒートパイプ採用のキューブ系Socket A対応自作PCキットが展示中
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020525/etc_ss40g.html
(Shuttle SS40G) |
[撮影協力:コムサテライト3号店とクレバリー1号店とOVERTOP]
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