【 2002年7月6日号 】

月着陸船のようなデザインのヒートパイプ採用CPUクーラーが登場

SNE7HP-F1PSNE7HP-F1P
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 月着陸船のようなルックスの非常にユニークなTaiSol製Socket 478用CPUクーラー「SNE7HP-F1P」が登場し、注目を集めている。実売価格は7,680円~8,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。型番からも分かるとおりSNEブランドの製品だ。

 透明のブリスターパッケージに入った本体を見れば一目瞭然、「SNE7HP-F1P」の見た目は、人類初の月面着陸に成功したアポロ宇宙船の月着陸船を髣髴とさせる非常にユニークなもの。上部から大型の放熱フィン、冷却ファン、ヒートシンク、マザーボード固定部という部品で構成されている。

 その冷却の仕組みを一言で表わせば、下から上へ向かって熱を逃がす“吸い上げ方式”。まず、CPUの熱をヒートシンクから3本のヒートパイプ経由で最上部の大型放熱フィンに伝え、その放熱フィンを下からのファンの送風により冷却するという、従来にない珍しい構造だ。一般的なCPUクーラーは、CPUの上にあるファンから風を吹き付け、上から下へ“押し出し方式”で熱を逃がすが、これとはまったく逆だ。

 CPUに向かって押し出し方式で風を吹き付けるタイプの一般的なCPUクーラーとは異なり、「SNE7HP-F1P」ではCPUに対して直接送風が行なわれないため冷却面では不利のように思えるが、発売元のSNEはこの製品を「高冷却仕様」「オーバーIntel Pentium 4 2.53GHz正式認定予定」としており、冷却性能は確かなものがあるようだ。4,600rpmという比較的高回転型のファンを搭載しているのが冷却性能の向上に影響しているのかもしれない。ただし、ファンの動作音は41.3dBと大きめだ。

 そして、見た目からも予想できるが本体サイズは高さ91.8mm×幅128.8mm×奥行き88.6mmとかなり大型のうえ重量も334gあり、決して軽量小型とは言い難い。また取り付け方法も、マザーボードのCPUクーラー固定用ホールを利用して直接基板に取り付けるという形になっており、自作初心者にはやや難度が高めの製品といえるかもしれない。

 見た目がユニークなだけにやや奇をてらった印象を受けるが、従来にはない“吸い上げ方式”という構造がいったいどの程度の冷却性能が持っているのかは非常に気になるところ。ユニークなCPUクーラーには目がないという人は、実際に手に入れてその実力を試してみてはどうだろうか。

 なお、動作音が26.5dBのファンを搭載したSocket 478/370/A対応のハイブリッドモデル「SNE7HP-F1L」もラインナップされており、こちらは7月末に発売を開始するとしている。

□SNE7HP-F1P/SNE7HP-F1L(SNE)
http://www.sne-web.co.jp/newpage52.htm
□TaiSol
http://www.taisol.com/

 (SNE SNE7HP-F1P/F1L)

[撮影協力:OVERTOP高速電脳]


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