【 2002年8月3日号 】

60GBと80GBプラッタを搭載した未発表のHDD「Fireball 3」が登場
プラッタ片面利用の30GBモデルと40GBモデルが出回る

60GB/80GBプラッタFireball 3(表)
【60GB/80GBプラッタ】【Fireball 3(表)】
流体軸受けFireball 3(表)
【流体軸受け】【ボールベアリング】
Fireball 3の文字価格リスト
【Fireball 3の文字】【価格リスト】
Fireball 3(裏)Fireball復活
【Fireball 3(裏)】【Fireball復活】

 史上最大容量となる80GBプラッタを初めて採用したというMaxtor製Ultra ATA/133対応HDD「Fireball 3」シリーズが、突如アキバに姿を現した。

 出回り始めたのは、容量40GBの「2F040J0」「2F040L0」(後者は流体軸受けモデル)で、実売価格は「2F040J0」が8,480円~9,799円、「2F040L0」が8,770円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。同じく同シリーズから、初の60GBプラッタ採用HDDとなる容量30GBの「2F030J0」「2F030L0」(後者は流体軸受けモデル)も登場している。こちらの実売価格は「2F030J0」が7,480円~8,799円、「2F030L0」が7,770円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●公式な仕様はいまだ不明

 何の前触れもなく突然登場したこれら4モデルの「Fireball 3」シリーズは、同社からの正式発表がまだなされていない製品。現時点では、簡素な製品仕様やジャンパの設定方法などか書かれた「QUICKSPECS」と呼ばれるPDF文書の存在が確認されているだけで詳細な仕様は不明だ。ただ、複数のショップによると、正規代理店から「80GB/60GBプラッタを採用していると通知されている」という。

 公開されている「QUICKSPECS」では、「Fireball 3」シリーズはスピンドル速度が5,400rpm、IDEインターフェイスがUltra ATA/133、キャッシュ容量が2MB、シークタイムが12msなどといった仕様であることが確認できる。内部転送速度は不明だが、スピンドル速度が5,400rpmであることや「QUICKSPECS」に「value for entry level desktop PC and consumer electronics applications」といった記述があることなどから、ハイエンド向けではなくローエンドからミドルクラスまでをカバーするバリュー市場向けの製品とみてまず間違いないだろう。

●320GBモデルの登場に期待

 それだけにハイパフォーマンスは期待できないが、現時点では最大容量となる80GBと60GBという大容量プラッタを採用した「Fireball 3」シリーズの存在意義は決して小さくない。そもそも、60GBプラッタに関する製品発表はSeagateとSamsungが先に済ませてはいるものの、実際に市場に製品として登場したのはこの「Fireball 3」シリーズが初めてということになり、Maxtorは他社に対してリードを取ったことになる。また、80GBプラッタの登場により、今後単純に考えて4枚のプラッタを使った320GBの3.5インチHDDが登場する可能性が濃厚になったといえる。

 もっとも、今回の4モデルに関しては、いくら史上最大のプラッタを採用しているとはいえ、プラッタの片面のみを使った30GBと40GBの低容量モデルということで、魅力が薄いのは確か。プラッタ容量の公式スペックが公開され、より大容量のHDDが出荷されるスケジュールが早く出てくることを期待したいところだ。

□Fireball 3(Maxtor)
http://www.maxtor.com/en/support/products/desktop/entry_drives/fireball_ultra_dma_133/

 (Maxtor Fireball 3)

[撮影協力:クレバリー1号店ツクモParts王国パソコン工房秋葉原店高速電脳OVERTOP]


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