【 2002年8月10日号 】

54Mbpsと11Mbpsに両対応の無線LANアクセスポイント登場も法人向け

LD-WL5411/APLD-WL5411/AP
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 法人向けという限定条件ながら、54Mbps(IEEE 802.11a)と11Mbps(IEEE 802.11b)の両規格に対応した低価格の無線LANアクセスポイントがようやく出回りはじめた。両規格の互換性のなさから、先にIEEE 802.11bの環境を構築してしまった人にはIEEE 802.11aへの移行はハードウェアの全差し替えが必要という高いハードルがあったが、これで簡単に既存の無線LAN環境を活かしつつ移行できることになる。発売されたのはエレコムのIEEE 802.11a/IEEE 802.11b準拠のデュアルバンド無線LANアクセスポイント「LD-WL5411/AP」で実売価格は44,800円(ぷらっとホーム)。

 これまでに登場した54Mbps対応の無線LANアクセスポイントは、周波数帯として5.2GHzのみをサポートしていたため、2.4GHz帯を使用して通信を行なう従来の11Mbps対応の無線LANカードを使用することができないというデメリットを持っていた(両規格に対応した製品も過去にいくつか発表されているが、個人向けではなく非常に高価で一般の店頭には並んでいない)。新規で無線LAN製品を導入するという人にはそれほど問題ではないかもしれないが、既に11Mbps対応の無線LAN環境を利用しているというユーザーにとっては大きな悩みどころだった。最近では標準で11Mbps対応の無線LANカードを内蔵したノートPCも多く、1つのアクセスポイントを、11Mbps対応と54Mbps対応の両方のLANカードで共用したいと考えていたユーザーは多かったはずだ。

 そうしたニーズに応えるのがまさに今回登場した5.2GHz/2.4GHzの両方の周波数帯をサポートする「LD-WL5411/AP」だ。本体そのものは動作状態を示すLEDや、可動式アンテナなどを備えるというシンプルなものだが、背面には10/100Mbps対応の有線LAN用ポートも装備しており、既存のハブやADSLモデムなどの機器と繋げて利用することも可能だ。ただし「LD-WL5411/AP」自身はルーター機能を搭載していないので要注意。また、アンテナはダイバシティアンテナ方式で、外部アンテナのほか本体内部にも11Mbps用、54Mbps用のそれぞれのアンテナを各1本内蔵しているという。

 セキュリティ機能に関しては、MACアドレスフィルタリングや128bit WEPによる暗号化機能などを搭載しており、54Mbps環境と11Mbps環境で別々の設定を行なえるようになっている。そのほか、複数のアクセスポイントが存在する環境において通信が途切れることなくアクセスポイント間を移動できる「マルチチャンネル・ローミング機能」を備えるなど、無線LANアクセスポイントとしての機能自体も必要十分なものを備えている。

 「LD-WL5411/AP」は54Mbps/11Mbpsの両方に対応するのはもちろんだが、54Mbps対応の無線LANアクセスポイントとしては価格が比較的安価ということもあり、今後人気製品となることは必至。一般向けの販売時期がまだはっきりしていないものの、店頭発売もそう遠くないものと見られる。パワーユーザーにとっては、待ち遠しいばかりだ。

□LD-WL5411/AP(エレコム)
http://www.elecom.co.jp/news/20020722/54mbps_access_point/
http://www.elecom.co.jp/new_products/monthly/200208/pdf/60_01.pdf
□関連記事
【2002年2月23日】アイ・オー・データから汎用の54Mbps対応無線LANルータが発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020223/wna54.html

 (ELECOM LD-WL5411/AP)

[撮影協力:ぷらっとホーム]


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