【 2002年11月30日号 】
Granite BayことE7205チップセット搭載マザーボードがデビュー
第1弾はMSIの「E7205 Master-F」、価格は約3万円
E7205 Master-F約3万円
【E7205 Master-F】【約3万円】
E7205 MCH日本語版
【E7205 MCH】【日本語版】
Mini PCI用カードMini PCIスロット
【Mini PCI用カード】【Mini PCIスロット】
I/Oパネルパッケージ
【I/Oパネル】【パッケージ】
P4GB(1)P4GB(2)
【P4GB(1)】【P4GB(2)】
P4SAA(1)P4SAA(1)
【P4SAA(1)】【P4SAA(2)】

 先週登場したE7505チップセット搭載マザーボードに続き、今週は「Granite Bay」の開発コードで知られるエントリーワークステーション向けPentium 4対応新型チップセット「E7205」を搭載したマザーボードがデビューを果たした。

 第1弾となったのはMSIのSocket 478マザーボード「E7205 Master-F(MS-9126)」で、実売価格は28,780円~31,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●Pentium 4用最新チップセット

 E7205は、E7501やE7505とともに現地時間の18日(月)にIntelから発表されたFSB 533MHz対応のワークステーション向け新型チップセット。E7205はこれらの中では最下位となるモデルで、システムバスの帯域幅はE7501やE7505と同じ4.3GB/sを実現しているが、Xeonのデュアル構成やPCI-Xスロットには対応せず、対応最大メモリ容量もE7501やE7505の16GBに比べるとかなりかなり少なめの4GBどまりとなっている。

 とはいえ、自作PCユーザーにとっては入手しやすいPentium 4が利用できるだけでなく、IntelのPentium 4対応チップセットとしては初めてAGP 8Xをサポートするなど魅力的な部分が多い。対応メモリはi845GEやi845PEが対応するDDR333よりもグレードの低いDDR266だが、E7501やE7505と同様にデュアルチャネルインターフェイスをサポートすることで帯域幅はi845GEやo845PEの2.7GB/sよりも大きい4.3GB/sを確保しており、パフォーマンス重視派にも要注目といえる製品だ。また、ICHにはi845GEやi845PEなどと同じICH4を採用しており、USB 2.0やUltra ATA/100といった従来からの機能も利用可能となっている。

●第1弾製品はMSIから

 初のE7205搭載マザーボードとなった「E7205 Master-F」も、やはりチップセットの性格を反映してエントリーサーバー向けの製品とされてはいるが、基板上には478ピンのCPUソケットやPCIスロット、20ピンATX電源コネクタなどが並んでおり、一見するとデスクトップ向けの標準的なSocket 478マザーボードといった印象だ。とはいえ、SCSIカードの増設も可能なMini PCIスロットを装備するといった、ワークステーション向け製品らしい部分も見て取れる。このMini PCIスロットに対応するオプションについては、T-ZONE. AKIBA PLACEがUltra 160SCSIカード、IEEE-1394カード、RageXL搭載ビデオカードをサンプル展示中だ。

 ただし、CPUソケット形状はSocket 478だが、利用できるのはNorthwoodコアのPentium 4のみで、Socket 478タイプのCeleronはサポートしていない。CPU選びの際は要注意といえるだろう。スロットはAGP Pro×1、PCI×5、DDR SDRAM対応DIMM×4を装備。メモリインターフェイスは前述のとおりデュアルチャネル対応のため、モジュールを2枚単位で搭載することになる。

 主な搭載機能は10Base-T/100Base-TX/1000Base-T対応LANインターフェイスとサウンド機能で、多機能をウリとするマザーボードが多い最近としてはかなりシンプルだ。強力なオーバークロック機能もとくに搭載しておらず、こうした辺りはやはり安定志向のワークステーション向け製品らしい。ちなみに、付属のマニュアルには「E7205 Master-L」という違う製品名が記されているが、これは誤植とのことだ。

●当分は品薄か?

 今回が初登場ということもあり既存のi845GE/i845PE搭載マザーボードに比べるとかなり高価だが、i845GEやi845PEなどにはないAGP 8Xサポートや4.3GB/sのシステムバス/メモリ帯域幅を実現するといった魅力的なフィーチャーを持っているだけに、パワーユーザーを中心に人気製品となることは間違いない。

 ただ、各ショップとも入荷数が少ないのが残念なところ。「E7205 Master-F」もほとんどのショップで即日完売となっており、次回の入荷時期についても未定とするショップが多く、しばらくは品薄状態が続くことになりそうだ。

 なお、他社のE7205チップセット搭載Socket 478マザーボードについては、ASUSやIwill、SUPERMICROの製品が近々アキバに出回る見込みだ。TSUKUMO eX.ではIwill P4GBを週末限定で展示、BLESS秋葉原本店ではSUPERMICRO P4SAAをデモ中だ。

□E7205(Intel)
http://www.intel.com/design/chipsets/e7205/
□E7205 Master-F(Micro-Star International)
http://www.msi.com.tw/program/products/mainboard/mbd/pro_mbd_detail.php?UID=391&MODEL=MS-9126
□関連記事
【2002年11月22日】PlacerことXeon用最新チップセット「E7505」搭載マザーがデビュー
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021122/etc_e7505.html
【2002年11月22日】GIGABYTE製品のイベントで最新E7205搭載マザーボードがデモ
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021122/etc_gigaevent.html

 (MSI E7205 Master-F)

[撮影協力DOS/Vパラダイス秋葉原本店TSUKUMO eX.StormSuperCOMコムサテライト3号店BLESS秋葉原本店T-ZONE. AKIBA PLACE]


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