10月下旬頃からサンプル展示や動作デモがいくつかのショップで行われてきたVIAの最新Mini-ITXマザーボード「EPIA-M」シリーズがついに販売スタートとなった。ただし、今回登場したのはファンレスモデルではなくファン付きの933MHz版C3を搭載した「EPIA-M9000」だ。実売価格は19,500円~20,899円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
なお、ESPシリーズのCPUを搭載した「EPIA-M」のファンレスモデルについては、パソコン ショップ アークが先週の段階で「今月末頃に入荷する予定」としていたが、27日(水)時点では「今週末に入荷するかどうかは微妙」という状況に変化している。
「EPIA-M」の従来モデルとの大きな違いは、チップセットにApollo CLE266+VT8235を搭載することでPC2100 DDR SDRAM(DDR266)やUltra ATA/133、USB 2.0などを新たにサポートした点だ(従来のApollo PLE133+VT8231搭載製品はPC133 SDR SDRAM、Ultra ATA/100、USB 1.1サポート)。さらに、6チャネル出力対応サウンド機能やIEEE-1394インターフェイスを装備するなどの強化が図られているのも特徴のひとつ。もちろん従来どおりVGA出力、TV出力、10Base-T/100Base-TX対応LANといった機能やインターフェイスも搭載している。
ただし、IEEE-1394ポートはI/Oパネル部に用意されていないため、機能を利用するにはIEEE-1394ポート付きPCケースやブラケットなどが必要となる。「EPIA-M9000」付属のブラケットはLowProfile非対応の通常サイズのものなので、IEEE-1394ポートを持たないスリムタイプMini-ITXケースのユーザーで、IEEE-1394インターフェイスの利用を考えている人は要注意だ。
そのほか基板上には、PCIスロット×1、DDR SDRAM対応DIMMスロット×1、IDEポート×2、20ピンATX電源コネクタなどを装備している。ユニークなのは、従来モデルで省略されていたFDDポートが「EPIA-M」では“復活”している点だ。レガシーデバイスの代表格ともいえるFDDだが、自作PCユーザーの間では意外とまだニーズが多かったということなのかもしれない。
DDR266やUltra ATA/133などのサポートに加え、「EPIA-M9000」はCPUに高速なC3 933MHzを搭載していることもあり、従来モデル以上の高いパフォーマンスが期待できる。ファンレスではないが、パフォーマンス重視の小型PCマニアにとっては注目の製品といえそうだ。
なお今週は、前面にIEEE-1394ポートやUSBポート、サウンドコネクタを装備するG-ALANTIC製Mini-ITX対応ケース「GA610iPL-M」も登場している。Mini-ITXケースとしてはやや大型だが、スリムタイプではない標準サイズの5インチベイを1つ装備しているのが特徴で、電源ユニットも容量に余裕のある150Wタイプを搭載しており、拡張性を重視するユーザーには狙い目といえるだろう。こちらの実売価格は9,780円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□EPIA-M(VIA Technologies)
http://www.viamainboard.com/product/epia_m_spec.jsp?motherboardId=81
□GA610iPL(G-Alantic Enterprise)
http://www.g-alantic.com.tw/p-starex.htm
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【2002年11月2日】Mini-ITXマザー最新モデルのデモ開始、ファンレスでDVD再生
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021102/etc_epia2demo.html
【2002年8月3日】Mini-ITX対応PCケースの新作が続々、150W電源搭載タワー型など
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020803/etc.html#miniitx
| (VIA EPIA-Mシリーズ) |
| (G-ALANTIC GA610iPL-M) |
[撮影協力パソコン ショップ アークとコムサテライト2号店とコムサテライト3号店]