ノートPCユーザーには待望といえる5.2GHz帯(54Mbps、IEEE 802.11a)と2.4GHz帯(11Mbps、IEEE 802.11b)の両方をサポートしたデュアルバンドのPCカード型無線LANアダプタがアイコムとソニーから登場した。アイコムの製品は「SL-5000」で実売価格は17,799円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)、ソニーの製品は「PCWA-C700」で実売価格は19,799円~19,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。デュアルバンド対応の無線LANアクセスポイントやPCI接続タイプの無線LANアダプタはこれまでにも販売されているが、PCカードタイプの製品が登場するのは今回が初めてだ。
いずれの製品も接続先の無線LANアクセスポイントの伝送速度に合わせて通信速度の自動切り替えが可能で、5.2GHz帯と2.4GHz帯の違いをユーザーがとくに意識することなく利用できるようになっている。両バンドの無線LAN環境が混在するオフィス、あるいは無線LANアクセスポイントの規格が異なる自宅とオフィスの両方でノートPCを使いたいといった人にはまさに最適といえるだろう。
また、通信速度は自動切り替えだけでなく、付属の設定ソフトによる手動切り替えが可能という柔軟性を持っているのもうれしいところ。両バンドが混在する環境で、54Mbpsの無線LANアクセスポイントのみを利用するといったことも可能だ。
ただし、どちらも両バンドを使った同時通信はサポートしていない点に要注意。「SL-5000」の場合は、同社製のブロードバンドルータ「SR-21BB」に装着して無線LANアクセスポイントとして利用した際、アクセスする側(ノートPCなど)に5.2GHz帯と2.4GHz帯を混在させることはできない(例えば、5.2GHz帯で通信している最中は、11Mbps対応無線LANカードから通信することはできない)。
「SL-5000」と「PCWA-C700」は今回が初登場ながら、既存の54Mbpsのみに対応した製品と比べてそれほど価格差がないのも大きな魅力だ。5.2GHz帯と2.4GHz帯の両方の環境で無線LANを利用したいと考えているユーザーなら積極的に導入したい製品だろう。
また、ソニーからは、LANポートに挿すだけで既存製品をIEEE 82.11aの無線LANに対応させる無線LANコンバーター「PCWA-DE50」も発売になっている。拡張性のない小型PCや家電製品を無線LAN対応にさせるにはこれが便利だろう。実売価格は25,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□SL-5000(アイコム)
http://www.icom.co.jp/pc/seihin/SL-5000/
□PCWA-C700(ソニー)
http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=10556
□PCWA-DE50(ソニー)
http://www.ecat.sony.co.jp/computer/vaio/acc/index.cfm?PD=9760&KM=PCWA-DE50
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http://bb.watch.impress.co.jp/column/shimizu/2002/12/03/index.htm
| (アイコム SL-5000) |
| (ソニー PCWA-C700) |
| (ソニー PCWA-DE50) |
[撮影協力:TSUKUMO eX.とDOS/Vパラダイス ネットワークセンター]