旧型マザーボードでHT対応Pentium 4を動かすゲタが登場

	【 2003年4月19日号】
	旧型マザーボードでHT対応Pentium 4を動かすゲタが登場

　Hyper-Threadingテクノロジ（HT）に対応していない旧型Socket 478マザーボード上でも、HT対応Pentium 4 3.06GHzを搭載してHTを有効化できるというアップグレード用のアダプタ「PL-iP4 REV1.0」が、この手の製品ではおなじみのPowerLeapから登場した。実売価格は2,780円～3,980円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。
　アダプタといっても薄い基板に簡単な配線や小さな部品がついているのみというシンプルなもの。これをCPUとSocket 478の間に挟むだけで設置は完了する。あまりのシンプルさに、やや心もとない気もするが、このアダプタ自体は要するにCPUのピン配線に一部手を加えているだけのようだ。
　もっとも、これだけでどんなSocket 478マザーボードもHT搭載版のPentium 4 3.06GHzが使えるという単純な話でもない。なぜなら、このアダプタのほかに、マザーボードのBIOSもHT対応になっている必要があるからだ。旧型マザーボードにHT対応のBIOSがあるわけがないと思うのが普通だろうが、実はメーカーがHT対応をうたわずにリリースした旧型マザーボードの中でも、ハードウェア的には対応していないものの、もともとBIOS自体はHT対応している場合や、またBIOSがほかのマザーボードとの共通部分が多いこともあって、あとからリリースされたBIOSがHT対応になっているという場合もあり、公式には非対応ということにはなっていても、実は部分的にHT対応という“隠れHT対応マザーボード”がいくつも眠っているようなのだ。BIOS自体がHT対応ならば、あとはハードウェア的な足枷さえ解決できればHT対応環境になるというわけで、そこで「PL-iP4 REV 1.0」が出番になるわけだ。
　では具体的にどんなマザーボードで使えるのかというと、PowerLeapの正規代理店である興隆商事がWeb上で「Power LeapによるPL-iP4動作確認リスト」を公開しており、そこでASUS P4B533-VやMSI 850E Max2-BLRなど約30モデルを対象マザーボードとして掲載している。このページでは「HTに対応していないPentium4 3.06とPL-iP4でHTが利用可能」という、HTに対応していないPentium 4をHT対応にしてしまうかのような気になる記述もあるが、PowerLeapの資料と合わせて推察すると、「特定の条件にマッチした旧型Socket 478マザーボード＋ HT対応Pentium 4 3.06GHz ＋ PL-iP4 REV 1.0でHTを有効化する」という製品だと解釈するのが正しそうだ。
　リストアップされているマザーボードの該当ユーザーならば、マザーボードやメモリの買い替えをしなくとも、「PL-iP4 REV 1.0」とPentium 4 3.06GHzだけ手に入れればとりあえずHTを利用できるというわけだ。条件の多さを考えるとかなりニッチな製品だが、既存の資産を活かしつつ低コストでHTを利用したい人には願ってもない貴重なアイテムに違いない。価格も安いので、条件に該当するユーザーなら検討してみる価値はあるだろう。
□PL-iP4（PowerLeap/ロンテック）
http://www.powerleap.com/powerleap_news_february%202003.htm
http://www.upgrade123.com/html/PL-iP4.php
http://www.lontec.co.jp/PL-pro/new_products.html
□Power LeapによるPL-iP4動作確認リスト（興隆商事）
http://www.kohryu.com/product/pl-ip4.htm#mb-list
□関連記事
【2002年11月2日】新型「黄金戦士」がPowerLeapから発売、今度はSocket 370用
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021102/etc.html#plnbplmp
【2002年10月5日】また黄金戦士？PowerLeap製改造CPUが近日入荷、新型アダプタも
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20021005/etc_plnbmp.html

　（PowerLeap PL-iP4）

[撮影協力:OVERTOPとコムサテライト3号店]

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