半年前の衝撃が再び。5月の店頭展示で大きな話題を集めた“等身大フィギュアPC”の「エレン(ERN001-PC)」に続く第2弾として、今度は「マーヤ(ERN002-PC)」が27日(土)に一般公開された。例によって雑誌「PC-DIY」主催のイベントで出品されたもので、制作したのは同誌で連載を持つ松村克也氏。会場はDOS/Vパラダイス秋葉原本店前で、イベント開催中はほとんど営業妨害といってもいいほどの人だかりができた。
銃を片手にひざまづいた格好の現代的な女性戦闘員のイメージだった「エレン」に対し、「マーヤ」はRPGに出てくる女性戦士のようなイメージで、堂々と2足直立のスタイルをとっている。といっても、実際には前に突き出した右手に握られている戦闘用の剣が地に付いており、これが事実上の補助スタンドになっている。松村氏によると、2足直立のスタイルにこだわって制作したため、ボディ全体の重量バランスや足の角度や形状の調整が非常に大変だったという。
基本的な構造や制作手順は「エレン」と同様。骨格部分はビニールパイプ、人型のボディ部分は削り出した発泡スチロールでできている。マザーボードはC3 1GHz搭載のMini-ITXマザーボード「EPIA M10000」を採用、胸部の骨格部分に光学ドライブも含めてすっきり収められている。なお、光学ドライブのトレイは脇腹から出てくる仕組みで、電源とHDDは腰部に組み込まれている。
CPUのスピードが533MHzから1GHzにアップしたこともあり、冷却システムには苦労したそうで、今回は液体フロンを使った液冷システムを採用、胸部と首の間をチューブでフロンが還流し、首に設けられたファン付き3連ヒートシンクがそれを冷却する仕組みになっている。また、ケースの廃熱用ファンが足の付け根の断面部分に設けられ、小さな排気口もついている。
雑誌の連載で制作したものを一般公開したもので製品化の予定はないとはいうものの、売るなら「この仕上げ程度でいいなら40万から50万」とは松村氏。
同氏によると、Mini-ITXよりさらに小さいNano-ITX規格のマザーボードが出てくれば、それを使って等身大ではなく1/2などのスケールで人型PCを作るかもしれないとのこと。次の作品の展示にも期待したいところだ。
□KAT'S LAND(松村克也氏)
http://www011.upp.so-net.ne.jp/kat/
□PC-DIY(キルタイムコミュニケーション)
http://www.microgroup.co.jp/ktc/pc-diy/
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【2003年5月3日】等身大フィギュアPC「エレン」が展示中、姿は女性戦闘員
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030503/eren.html
| (PCケース) |
[撮影協力:DOS/Vパラダイス秋葉原本店とPC-DIY]