TurboCache技術採用のバリュー向けNVIDIA製GPU「GeForce 6200 with TurboCache(GeForce 6200TC)」を搭載するPCI Express x16カード対応ビデオカードが発売となった。オンボードメモリ32MBのAlbatron製「TC6200」と、同16MBの玄人志向「GF62TC-E128C」の2製品で、実売価格は「TC6200」が7,780円、「GF62TC-E128C」は7,780円~7,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
GeForce 6200TCは、従来のGeForce 6200に、PCのシステムメモリの一部をフレームバッファとして利用するTurboCache技術を追加したGPU。TurboCache技術によりビデオカードのオンボードメモリの容量が縮小でき、結果的にビデオカードのコスト削減が可能になる。機能的にはVGA機能統合チップセットが用いているUMA(Unified Memory Architecture)に近いイメージだが、システムの動作中に動的にフレームバッファを確保/開放することでシステムメモリの圧迫を軽減できる点や、データ転送のインターフェイスに広帯域のPCI Expressを用いる点で従来のUMAより有利と言える。ただし、システムメモリが最小で512MB必要になる点には要注意だ。
ラインナップはオンボードメモリ容量16MB、32MB、64MBに対応した3タイプで、確保されるビデオメモリ(オンボードメモリとシステムメモリの合計容量)は、16MB/32MBタイプが128MB、64MBタイプが256MBとなる。
実際、コスト面へのGeForce 6200TCの貢献度は大きいようで、1万円台前半で販売されているビデオメモリ128MBのGeForce 6200搭載カードに比べて、「TC6200」は8千円弱と非常に安価。パフォーマンスはGeForce 6200搭載カードよりも劣りそうだが、価格重視派にとっては注目の製品だろう。
なお、こうした構造上の違いから、パッケージ上の仕様表記も従来のビデオカードとは少し違った表現になっているので要注意。「TC6200」では「Supporting 128MB」と、PCのシステムメモリを使った際の最大フレームバッファ容量を「Supporting」という単語で大きく記している。実際にビデオカード上に搭載されているのは、32MBのメモリチップが1個のみ。128MBのメモリチップが載っているわけではないので、間違えないように注意が必要だ。
□TC6200(Albatron Technology)
http://www.albatron.com.tw/english/it/vga/specification.asp?pro_id=133
□GF62TC-E128C(玄人志向)
http://kuroutoshikou.com/products/gboard/gf62tc-e128cfset.html
□GeForce 6200 with TurboCache/TurboCache技術(NVIDIA)
http://www.nvidia.com/page/geforce_6200.html
http://www.nvidia.com/object/IO_17431.html
http://jp.nvidia.com/page/turbocache.html
□関連記事
【2004年12月28日】GeForce 6200 with TurboCache搭載カードのデモがスタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041228/etc_gf62tcdemo.html
【2004年12月20日】NVIDIA、GeForce 6200 with TurboCache説明会(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1220/nvidia.htm
【2004年11月6日】GeForce 6シリーズ最下位のGeForce 6200搭載カードが登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041106/etc_gf6200.html
【2004年4月3日】Athlon 64用初のVGA統合チップセット搭載マザーが発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040403/etc_760m.html
| (Albatron TC6200) |
| (玄人志向 GF62TC-E128C) |
[撮影協力: TWOTOP秋葉原本店とテクノハウス東映]