Cellの技術を応用した映像向けエンジン「SpursEngine」(スパーズエンジン)のイベント「SpursEngine start-up!」が6日(土)、カフェ ソラーレ リナックスカフェ秋葉原店(ブロックD2-[e2])で実施された。
主催は東芝で、トムソン・カノープスやLeadtek、ペガシス、Loiloなど、関連メーカー8社が出展、セッションや展示デモなどを行った。
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| | | | | 東芝が性能と省電力をアピール TDPは10W台 | |   |
●東芝が高性能と省電力をアピール
TDPは10W台
SpursEngineそのもの解説は東芝が実施。登場した背景やCellとの違いも含む技術概要なども行われた。
登場の背景としては、カメラやテレビといった入出力部分がHD対応で揃いつつあるのに、中間であるPCの処理能力が未だDVDクラスのパフォーマンスにとどまっている現状を指摘。SpursEngineの適用範囲として、HD映像の持ち出し(トランスコード)、アップスケーリングによる視聴、顔認識などによる映像ライブラリのインデックス生成やジェスチャーによるPC操作などがあるとアピールした。
技術面では、「高い性能と低消費電力」の両立をアピール。「HDトランスコードなどがCPUよりも高速に処理できる」というおなじみの内容に加え、最大負荷時でもTDP 10W台、未使用時ならば1Wほどという消費電力の低さも強調。さらにこれらの相乗効果で、「処理の完了までの総消費電力」という点でCPU処理(Core 2 Duo E6750/メモリ2GB)の1/18という低さになるとした。
また、HDデコード/エンコード部という固定機能とSPEというプログラマブル部を組み合わせることで機能性と柔軟性を両立、結果として「長く使っていただけるシステムになった」ともアピールしている。
このほか、ソフトの対応があれば、複数枚差しによる性能向上もできるとの説明もあった。
【カノープスの例】 |
【サイバーリンクの例】 |
なお、純粋なパフォーマンスに関するアナウンスは、比較するCPU環境が違うためか、アナウンスするメーカーによってばらつきがあり、「トランスコードはCPUの約10倍」(東芝)とする例から、サイバーリンクのように「エンコード速度は4倍ほど」と告知する例まで様々だった。
●会場ではショップブランドPCも展示
CPU/GPUとの省電力比較も
このほか、会場ではフェイス本店が8日から発売するSpursEngine搭載のショップブランドPCがデモされたほか、CPU処理、GPU処理との省電力比較も行われている。
ちなみにセッション中の会場は常時満員状態。一時は入場制限があったほどで、展示に関しては、セッション終了後、はじめて落ち着いてみられる状況だった。
□SpursEngine Start-up!(東芝)
http://www.semicon.toshiba.co.jp/event/news/spursengine1206.html
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【2008年11月20日】CPU以外のハードウェアを活用した動画トランスコードを試す(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1120/tawada157.htm
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【2008年11月29日】Cellベースのビデオ編集カードがカノープスからも発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081129/etc_canopus.html
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