【 2009年12月26日号 】
アキバの2009年10大ニュース投票結果発表
首位は「Windows 7発売、一部ではVistaが処分特価に」

 読者に投票していただいた2009年10大ニュースの結果をここで発表しよう。

 投票受付期間:12月8日〜12月19日
 総有効投票数:10,939票(2,528人)

1位は「Windows 7発売、一部ではVistaが処分特価に」 (1,594票)

発売カウントダウン深夜販売時の大混雑
【発売カウントダウン】【深夜販売時の大混雑】
Windows 7発売Windows 7 DSP版
【Windows 7発売】【Windows 7 DSP版】

 Windows系OSは新製品が発売される度に深夜販売が行なわれるのが今や恒例。テレビでもその様子は伝えられており、PCユーザー以外への認知度も高まりつつあるが、意外にも本誌の10大ニュースで1位になったのは今回が初めてだ。

 今回のWindows 7の深夜販売でも声優や各メーカーの名物スタッフなどを招いてのイベント、発売カウントダウン、発売記念セールなどが各ショップで同時多発的に行なわれ、秋葉原はお祭り状態に。しかし、人出の凄さは前回のWindows Vistaの時を凌ぎ、平日の深夜にも関わらずあちこちで販売を待つ人々で行列ができたほか、PCパーツ通りは真っ直ぐ歩けなくなるほど混雑した。

 単なるお祭り騒ぎで終わらず、OS自体の売れ行きが好調だったのも今回の特徴。深夜販売時にUltimateの限定パッケージがほとんどのショップで完売したほか、以降もUltimate、Professionalの64bit版がパワーユーザーを中心に売れて品薄になるなど、OSとしては珍しい人気の高さを見せた。こうした“勢いの強さ”が今回のランキングにそのまま反映された格好だ。

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2位は「SSDの普及が進む、キャッシュ搭載品やIntel製品が大ヒット」 (1,052票)

Intel製SSD 2万円割れIntel X25-M(G2)
【Intel製SSD 2万円割れ】【Intel X25-M(G2)】

 2009年はSSDがデビューして3年目。デビューイヤーの2007年当時は価格が高く「高嶺の花」の印象が強かったが、2008年には大容量化と低価格化が進み、気軽に買えるパーツへと変化、そして2009年はキャッシュ搭載モデルや高性能コントローラの搭載をうたったモデル、34nmプロセス製造モデルが登場するなどバリエーションが広がり、スペックを追求する楽しみも増えた。

 そうした新製品が発売される一方で、人気の高い旧製品が大幅に値下がりしたのも大きなトピックの一つ。特にIntelの「X25-M」(80GBモデル)の値動きが顕著で、年明けまで5万円台中盤の比較的高値を維持していたが、2月に4万円割れ、7月には2万円台中盤まで下がり、この頃から売り切れ店が続出するようになった。さらに、OEM品を採用した他社パッケージ品が2万円割れで販売されるなど動きは活発で、今でもその値動きは注目の的だ。

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3位は「ツクモがヤマダ電機グループとして営業再開」 (874票)

TSUKUMO eX.LABI秋葉原パソコン館
【TSUKUMO eX.】【LABI秋葉原パソコン館】

 九十九電機に関しては、2008年10月末に流れた民事再生手続き開始のニュースがまだ記憶に新しいという人も多いだろう(同年の本誌10大ニュースでは1位)。その後、同社の店舗から在庫商品が担保として回収されたり、特設の狭い店舗で営業を再開したりといった様々な動きが晩秋にかけて見られ、年末になっても同社の動静は大きな関心事の一つであった。

 そして年明け早々、2009年1月に伝えられたのが、同社が家電販売最大手であるヤマダ電機の傘下に入るという、これも大きなニュースだ。長年のツクモファンの中には、大手企業の傘下に入ることに不安を覚える向きもあったようだが、3月にはヤマダ電機グループとしてTSUKUMO eX.や「ツクモ」の名を冠した各ショップが正式にオープン、ほぼ従来どおりの店舗内容、品揃えで営業を再開した。その後、一部店舗のリニューアルや閉店などはあったものの、現在も変わらず営業を続けている。

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 4位以降のランキングは以下のとおり。

 4位にはIntelのメインストリーム向け新プラットフォーム「LGA1156」登場、5位は新規格のUSB 3.0対応製品発売、6位にSeagate製HDDのファームウェア不具合問題がランク入りしている。


順位ニュース/解説
4位
(755票)
Intelのメインストリーム向けプラットフォーム「LGA1156」がデビュー
(深夜販売時は200人以上の人が集まり、多くのショップで様々なセールが行われる「特価祭り」状態に)
5位
(623票)
USB 3.0対応製品発売、USB 3.0オンボード搭載のマザーボードも登場
(インターフェイスカードは実売3千〜5千円前後、USB 2.0から速度が大幅に向上)
6位
(538票)
Seagate製HDDの一部が一時販売停止
(ファームウェアの不具合がメーカーから告知され、店頭販売が一時停止に)
7位
(536票)
ビデオカード競争続く、ATIはDX11対応のHD 5000シリーズがヒット、NVIDIAからはDX10.1対応モデルや低消費電力モデルが登場
(両社ともに低消費電力をウリとするモデルを投入、ハイエンド製品の話題はATIに集まる)
8位
(528票)
容量2TBのHDDが発売
(売れ筋のモデルは1TB超に移行、1.5TB HDDも人気に)
9位
(507票)
AMDが「Socket AM3」プラットフォームを発表、Phenom IIもヒット
(Phenom II X4 940 Black Editionは好調な売れ行きを見せ、発売直後は完売店が続出)
10位
(484票)
PT2発売、フリーオも店頭販売開始
(PT1の後継モデルPT2登場、人気を集めて入手難が続く)

11位
(437票)
PCパーツ店は今年も変化、再開発で街並み変わる
(BLESS秋葉原本店が廃業、フェイス系列店は移転、中央通りにはベルサールやAOKIがオープン)
12位
(417票)
DDR3メモリの普及が進む
(Intel、AMDともにDDR3プラットフォームに移行、値下がりも進む)
13位
(374票)
IONプラットフォーム登場
(安価なPC自作キットや、ACアダプタ駆動モデルなどが人気に)
14位
(354票)
液晶ディスプレイの価格下落続く、23インチ/2万円前後が主流に
(フルHD対応モデルの普及が進む)
15位
(350票)
DDR2メモリが大幅に値上がり、最安から2倍以上の高値に
(夏頃から値上がりが続き、DDR3と価格が逆転するほどの高値に)
16位
(253票)
メーカー/ショップの萌えキャラが多数登場、「窓辺ななみ」や「つくもたん」などの人気キャラも誕生
(萌えキャラ関連グッズが一部で人気に、ショップのポップなどに多数の萌えキャラが登場)
17位
(211票)
新規格の6Gbps Serial ATA対応製品が登場
(対応HDDやインターフェイスカードが発売)
18位
(203票)
ドラクエすれ違いコーナーがヨドバシカメラに出現
(一時は200人以上が集まる人気スポットに)
19位
(166票)
各ショップがTwitterを使った情報発信を開始
(PT2販売や特価品などの情報が流れると直後に人が集まってくる光景も)
20位
(153票)
SSDは今年も続々と新モデルが登場、速度重視のPCI Expressモデルも発売
(キャッシュ搭載がトレンド、Intel/Indilinx/東芝/SAMSUNG/JMicronなど、各社最新コントローラが市場に投入される)
21位
(148票)
WiMAXデバイスが発売
(WiMAXを使ったサービスも開始)
22位
(125票)
WEP解析ソフト付き無線LANアダプタ発売
(WEPのセキュリティは事実上無効に、危険度が高まる)
23位
(112票)
80 PLUS GOLD電源が発売
(80 PLUSが定着化、電源選択の指標の一つに)
24位
(43票)
NVIDIAの立体視システム「3D Vision」が発売、デモも開始
(一部で注目される立体視システムの個人向けモデル、対応ディスプレイとのセット品も発売)

 その他 102票



□「アキバの10大ニュース」バックナンバー
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/backnum_tokubetu.html#10dai