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2010年08月26日

FF XIVベンチマークの"LOAD TIME"最速を狙ってみた
投稿者: 久保@i 18:42 カテゴリー:レビュー


 FANTASY XIV オフィシャルベンチマーク(以下FF14ベンチ)には描画性能を示す「SCORE」のほかに、データのロードにかかった時間を計測していると思われる「LOAD TIME」の値も見られるようになっています。

 ストレージマニアとしては最速タイムをたたき出したい!(無駄にハイスペックPCを使っていることもあり…)ということで、ソフトウェアRAMディスクを使い、「LOAD TIME」の最速値を狙ってみました。


 テストに使用したPCの環境は以下の通り。
CPU Core i7-980X Extreme Edition(3.33GHz,6コア)
マザーボード GIGABYTE GA-X58A-UD5(X58+ICH10R)
メモリ Crucial Ballistix DDR3 PC3-12800(DDR3-1600/XMP)(2GB×3枚セット)
ビデオカード MSI R5850 Twin Frozr II (Radeon HD 5850)
ストレージ WesternDigital WD3200AAKS(320GB/7,200rpm)
OS Windows 7 Ultimate(64bit)
 (機材協力:旭エレクトロニクス(CPU)/マイクロン ジャパン(メモリ/SSD)

RAMディスクは超爆速!CPU負荷は高いけど…


Dataram RAMDisk v3.5

 今回使用したRAMディスクソフトはDATARAMが公開しているDataram RAMDisk v3.5(64bit対応)。無料版では4GBまでのRAMディスクを作成可能。

 ソフトウェアRAMディスクの特徴をあげると、とにかく爆速。PCの再起動やシャットダウンを行うとディスク上のデータが消えるため、運用に慣れていないと面倒な部分もありますが、用途によっては凄まじいパフォーマンスを発揮します。


RAMディスクの速度

データ転送時のCPU負荷

 左のベンチマーク結果はDataram RAMDisk v3.5で作成したRAMディスクの速度。なお、RAMディスクはCPU負荷が高く、データ転送時はCPU 1コアが丸々占有されます。場合によってはアプリケーションとRAMディスクでCPUパフォーマンスの取り合いになる場合があるかもしれないので、多少注意が必要かも。

 ちなみに、今回はRAMディスクとFF14ベンチでCPUパフォーマンスの取り合いにならないように、6コアのCPUでテストしています(FF14ベンチは4コア占有タイプのソフトようなので)。

・Dataram RAMDisk v3.5(DATARAM)
http://memory.dataram.com/products-and-services/software/ramdisk

RAMディスクの結果やいかに……

 テストはRAMディスク上にベンチマークの実行ファイルを置き、そこから実行してストレージの速度を見るという方法で行っています。

 なお、OS起動ディスク上に実行ファイルを置いた場合の「LOAD TIME」は18,614ms。店頭デモ機などを見る限り、そこそこの性能を持ったPCの「LOAD TIME」は11,000~20,000ms前後のものが多いようです。

 ちなみに、FF14ベンチはループ動作させることが可能ですが、ループさせるとメモリ上にキャッシュが作成されているのか、2周目以降「LOAD TIME」が短縮される傾向があるようです。こうした特性があるため、テストの数値はOS起動直後にFF!4ベンチを走らせた1回目のものを掲載しています。


RAMディスクのロードタイム

 準備も整ったところでFF14ベンチのHIGH(1,920×1,080)設定で早速チェック。左がその結果ですが、数値はなんと15,308ms!凄く速っ………くない。というかスペックを考えるとかなり遅いような……。

 実行ファイルが置いてあるディスクだけでなく、もしかしてOS起動ディスクも速くなければ駄目?「LOAD TIME」は実はストレージ速度ではなく、その他の要因が足を引っ張っている??

 結果としては残念な数値というか、惨敗というか、うまくいきませんでした。

RAMディスク以外の環境でも試してみた

 何らかの理由でRAMディスクでは速度が出ないという可能性もあるので、他のディスクでも同条件で速度を調べてみました。

 以下がテストしたディスクとその結果。テスト方法はRAMディスクと同じく、OS起動ディスク上にはFF14ベンチの実行ファイルを置かず、テストしているストレージ上に実行ファイルを置いて計測しています。

WesternDigital WD3200AAKS(起動ディスクとは別ディスク)

ACARD ANS-9010(DDR2メモリ2GB×8枚実装)

Crucial RealSSD C300 256GB(CTFDDAC256MAG-1G1 3Gbps接続)

USBメモリ(メーカー不明)

 今回のテストに使ったPC環境では、ストレージ側の速度が一定以上になると「LOAD TIME」が1万5千台で引っかかってしまうようなかたちになりました。見えない"壁"でもあるような感じです……。

 なお、最も遅い結果となったUSBメモリでですが、ベンチマーク中に特に動作が遅いと感じることありませんでした。

ストレージ以外の速さも影響している?

 個人的な予想ですが、「LOAD TIME」は実ストレージ速度も影響しているものの、おそらくそのほかの部分の速度も影響しているのではないかと思われます。FF14ベンチは、CPUとビデオカードのどちらかがネックになった状態でスコアが頭打ちになる傾向がありましたが、「LOAD TIME」にもそういった傾向がありそうだなと。

 ちなみに、前回行ったFF14ベンチのレビューの結果をよく見てみると……、オーバークロックした際に「LOAD TIME」が縮まっていました。ここから影響していると推測される要因は、CPUクロック、CPUのベースクロック、メモリの速度(帯域)、QPIの速度あたりでしょうか。また、店頭デモ機で「LOAD TIME」が速いPCはGeForceを使っている例を見かけるので、ビデオカードの影響もあるのかもしれません。

 OS起動ディスクの速度による影響も含めて、「LOAD TIME」に関してはもう少し調べてみようと思います。

□ファイナルファンタジーXIV オフィシャルベンチマーク(スクウェア・エニックス)
http://www.finalfantasyxiv.com/media/benchmark/jp/

□関連記事
【2010年7月3日】FF XIVベンチマークをテストしてみた -CPU/GPU依存度編-
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/blog/archives/2010/07/ff_xiv_cpugpu.html
【2010年6月25日】FF XIVベンチマークをテストしてみた -CPUコア数編-
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/blog/archives/2010/06/ff_14_cpu.html

 
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