ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち

“こんにちはマイコン”を読んで憧れの機種になった「NEC PC-6001」

可愛らしい外見で、当時としてはコンピュータらしくなかったところに惹かれた人もいたそうです。

 想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、NECが1981年に発売した“パピコン”こと「PC-6001」です。

PC-6001の広告。“パピコン”のロゴが他と比べて、ひときわ可愛く描かれているのが印象的です。

 NECより、PC-8801が1981年12月に発売されましたが、その1ヶ月前の11月にデビューしたのが、“パピコン”の愛称で親しまれたPC-6001です。ターゲットをホビーユースに絞り、当時としては低価格の89,800円という価格設定をしたことで人気を博しました。

本体背面には、リセットボタン・プリンタポート・カセット・オーディオ出力・ボリューム・RF&ビデオ出力が並んでいます。RGB出力がありませんが、その分お手軽にテレビへ表示できました。

 何よりも、小学館から発売されていた単行本「こんにちはマイコン」にて取り上げられたため、ある種憧れの機種でした。画面の解像度はそれほど高くなく、デフォルトではRAMが16KBと若干少ないものの、81年当時のNECのラインアップ中では唯一標準で音を奏でられるハードということもあり、眩しく見えたものです。

キーボード表面は、アプリケーションごとにオーバレイシートを載せ替えて使用することを想定した、アイソレーションデザインを採用しています。

 また、タイニー版ではあったものの他機種に先駆けて「ゼビウス」がプレイできることも、人気が出た一因では無いでしょうか? 比較的、経年劣化による故障も少ないようなので、当時買えなかった人は今入手して遊んでみると、当時の記憶が蘇って楽しいかもしれません。

本体正面右側には拡張カートリッジを挿せる場所があります。一緒に映っているのは、ここに挿入可能なROM/RAMカートリッジ(PC-6006)です。
本体正面左側にあるのはジョイスティックポートです。形状は、D-Sub 9ピンを採用しています。

【お知らせ:レトロゲームイベントを5月4日に開催します】

 レトロゲームのトークショー『レトロゲーム・リアルトーク#01』を5月4日(木・祝)に新橋のツクモデジタル.ライフ館にて開催します。入場は無料。

 エメラルドドラゴンの木村明広氏のトークショーやログイン編集部OB会、そして“ゴチャキャラシリーズ”の呉ソフトウェア工房社長の呉英二氏と、テグザーの続編“ファイアーホーク”(ゲームアーツ、1989年)のプログラマである大畑和幸氏の対談、そして実機展示などを行います。イベントの詳細はこちらを参照のこと。