パワレポ連動企画

【小型PC徹底紹介(6)】BitFenix Phenom Micro-ATX編

~コンパクトでも優れた冷却性能と拡張性~

DOS/V POWER REPORT 6月号

 自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新6月号の特集記事、「小型PCの正解はどっち? Mini-ITX vs microATX」をまるごと掲載する当企画の6回目は、BitFenixのmicroATXケース「Phenom Micro-ATX」の紹介編。

 コンパクトながらも、優れた冷却性能と拡張性を持つ本製品を徹底検証。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 6月号は現在発売中。40ページにもわたる今特集に加え、「Windows XPからの正しい引っ越し手順」の特集などが組まれているほか、Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典が特別付録小冊子として用意されている。


- DOS/V POWER REPORT 2014年6月号 Special Edition -


BitFenix Phenom Micro-ATX

【Specification】

規格:microATX●カラー:ホワイト、ブラック●付属電源:なし●ベイ:3.5インチシャドー×2(底面の12cm角ファンと排他)、3.5インチシャドー×2 / 2.5インチシャドー×3、3.5/2.5インチシャドー×1、2.5インチシャドー×2●標準搭載ファン:12cm角×1(背面)、12cm角×1(底面)●追加搭載可能ファン:14cm角×1(背面、12cm角×1と排他)、12cm角×2(天板)、12cm角×1(底面)、23/20cm径×1(底面、12cm角×2と排他)●本体サイズ:(W×D×H):250×374×330mm●重量:7kg(実測値)

コンパクトでも冷却拡張性に優れる

BitFenix Phenom Micro-ATX
実売価格:12,000円前後

 電源ユニット用のスペースを前面に配置し、高さを抑えたコンパクトなmicroATX対応PCケースだ。サイズは、同社のMini-ITX対応PCケース「Prodigy」シリーズに近いが、内部はそれとは異なりマザーボード倒立配置レイアウトを採用する。前面や天板はサラサラとした心地よい質感の素材を使用しており、高級感がある。

 前面や側板に吸気口はないが、天板はメッシュで、ここに12cm角ファンを2基組み込める。ビデオカードに近い位置なので、排気ではなく吸気方向に組み込んで活用したい。底面にも大口径23cm径ファンを装着できるようになっており、小型ながら冷却面での拡張性は非常に高い。

側面画像
奥行き37.4cm(ケース内32cm)、高さ33cm
背面画像
幅25cm

 Mini-ITXケースほどではないが内部は狭い。長いビデオカードを組み込んだり、ドライブ類を装着するトレイを組み込んだりすると、多くの場所がふさがってしまう。Mini-ITX対応PCケースのように、組み込み順序をよく考えながら作業したい。

[Text by 竹内亮介]

【優れた冷却の拡張性】
天板はメッシュ構造
背面近くにあるスライドスイッチを使うと、防塵フィルタとメッシュパネルが外れてファンマウンタにアクセスできる。ここには12cm角ファンを2基装備できる
23cm径の超大型ファンに対応
底面の12cm角ファンを、23/20cm径という超大型のファンに交換できる。ファンを付けない場合は3.5インチシャドー×2のベイとしても利用可能

組み立てやすさをチェック(組立難易度:初級)

【ここは注意点】

●パーツで隠れてしまう部分が多い
●ケーブル整理は積極的に行なうべし

 内部が狭い上に、裏面配線などで必要のないケーブルを追い出せない。しっかりとケーブルを整理しないとトラブルが起きやすい

Phenom Micro-ATXはこんなパーツと使いたい!

【SLIやCrossFireXで強力なゲームPCに】

ASUSTeK Computer R9280X-DC2T-3GD5
実売価格:37,000円前後

 一般的にはベイ用に使うスペースを、冷却用のファンや拡張カード用に振り分ける思い切った構成のPCケースだ。ならば高性能なビデオカードをSLIやCrossFireX構成で組み込み、強力なゲームPCに仕立て上げるべきだろう。底面ファンや背面ファンの換装、天板ファンの追加なども必要だ。コンパクトで内部が狭いだけに大型のパーツをいくつも詰め込むのは一苦労だが、その労力に見合ったPCとなるのは間違いない。

動作検証

 下記の環境で動作チェックをしたところ、各部の温度・動作音は右の結果のようになった。

【検証環境】

CPU:Intel Core i5-4670K(3.4GHz)、マザーボード:ASUSTeK H87M-PRO(Intel H87)、メモリ:センチュリーマイクロ CAK8GX2-D3U1600(PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB×2)、ビデオカード:エルザ ジャパン GeForce GTX 750 Ti 2GB S.A.C(NVIDIA GeForce GTX 750Ti)、SSD:Intel Solid-State Drive 330 SSDSC2CT120A3(Serial ATA 3.0、MLC、120GB)、電源:サイズ 剛力短2プラグイン(500W、80PLUS Bronze)、CPUクーラー:Intel Core i5-4670K付属クーラー、OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、室温:22℃、暗騒音:30dB以下、アイドル時:起動10分後の値、高負荷時:トゥームレイダーのベンチマークモードを実行して15分後の値、各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.24で、CPUはCPU TemperaturesのPackage、GPUはGPUのTemperaturesの値、動作音測定距離:PCケースの正面から10cm



DOS/V POWER REPORT 6月号発売中】

★特集「小型PCの正解はどちらだ!? Mini-ITX vs microATX」はもちろん、サポートが終了したWindows XPからの正しい引っ越し手順など、多数の記事を掲載

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(AKIBA PC Hotline!編集部)