パワレポ連動企画

【小型PC徹底紹介(5)】JONSBO U2とIN WIN H-Frame mini編

~玄人向け小型ケースと8枚の板からなるヒートシンク風ケース~

DOS/V POWER REPORT 6月号

 自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新6月号の特集記事、「小型PCの正解はどっち? Mini-ITX vs microATX」をまるごと掲載する当企画の5回目は、玄人向けのJONSBO製小型ケース「U2」とヒートシンク風デザインのIN WIN製ケース「H-Frame mini」の紹介編。

 組み立ての難易度は上級だがコンパクトかつ拡張性に優れるモデルと、8枚の板を重ね合わせた独創的なデザインが特徴のモデルを徹底検証。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 6月号は現在発売中。40ページにもわたる今特集に加え、「Windows XPからの正しい引っ越し手順」の特集などが組まれているほか、Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典が特別付録小冊子として用意されている。


- DOS/V POWER REPORT 2014年6月号 Special Edition -


JONSBO U2

【Specification】

規格:Mini-ITX●カラー:ブラック、シルバー、レッド●付属電源:なし●ベイ:3.5インチシャドー×1、3.5/2.5インチシャドー×1、2.5インチシャドー×1●標準搭載ファン:12cm角×1(背面)●追加搭載可能ファン:12cm角×1(前面、3.5インチシャドー×1と排他)●本体サイズ:(W×D×H):208×233×319mm●重量:約2kg

パーツ選定と組み立てに経験が求められる玄人向けミニケース
組立難易度:上級

JONSBO U2
実売価格:11,000円前後

 縦長のキューブタイプで、フレームや側板はすべてアルミ製で軽く扱いやすい。ATX電源ユニットや長さ22cmまでのビデオカードに対応するなど、コンパクトだが比較的拡張性に優れる。前面にファンを取り付け、冷却性能を強化することも可能だ。

 外せる外装は右側板のみで、電源ユニットや前面とマザーボードの隙間がかなり狭い。ケーブル類の接続は、天板や両側板が外せるPCケースと比べると難易度が高い。

側面画像
奥行き23.3cm(ケース内22cm)、高さ31.9cm
背面画像
幅20.8cm

 高さ17cmまでのCPUクーラーに対応するが、ヒートシンクが大きい空冷CPUクーラーを取り付けると、内部にはほぼ手が届かなくなる。組み込み順序で解決する問題でもないので、パーツ選定から吟味する必要があるだろう。

[Text by 竹内亮介]

【製品のポイント】
3段階で回転数を調整可能
背面の12cm角ファンは、拡張スロット横のファンコントローラのスライドスイッチで、回転数を3段階で指定できる
ファンとHDDの排他仕様
前面のマウンタは、12cm角ファンと3.5インチHDDの排他仕様だ。組み込む構成や作りたいPCに合わせて、どちらを使うかを選択できる
CPUクーラーは高さ17cmまで
高さ17cmまでのCPUクーラーを装着できる。ただし、ヒートシンクがマザーボードをはみ出すタイプは電源ユニットに干渉する
シャドーベイは底面に
底面のスペースにはドライブ用の固定穴が設けられており、シャドーベイとして利用できる。2台までのドライブが装備可能だ

動作検証

 下記の環境で動作チェックをしたところ、各部の温度・動作音は右の結果のようになった。

【検証環境】

CPU:Intel Core i5-4670K(3.4GHz)、マザーボード:ASUSTeK H87I-PLUS(Intel H87)、メモリ:センチュリーマイクロ CAK8GX2-D3U1600(PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB×2)、ビデオカード:エルザ ジャパン GeForce GTX 750 Ti 2GB S.A.C(NVIDIA GeForce GTX 750 Ti)、SSD:Intel Solid-State Drive 520 SSDSC2CW240A3(Serial ATA 3.0、MLC、240GB)、電源:サイズ 剛力短2プラグイン(500W、80PLUS Bronze)、CPUクーラー:Intel Core i5-4670K付属クーラー、OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、室温:22℃、暗騒音:30dB以下、アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:トゥームレイダーのベンチマークモードを実行して15分後の値、各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.24でCPUはCPU TemperaturesのPackage、GPUはGPUのTemperaturesの値、動作音測定距離:PCケースの正面から10cm、ファンの設定:ケースファンの制御にケースのハードウェアファンコントロール機能を利用

IN WIN H-Frame mini

【Specification】

規格:Mini-ITX●カラー:ブルー、レッド、グリーン●付属電源:180W●ベイ:5インチスリム×1、2.5インチシャドー×2●標準搭載ファン:なし●追加搭載可能ファン:なし●本体サイズ(W×D×H):108×287×262mm●重量:約2.35kg

8枚の板を重ね合わせた独創的なデザイン
組立難易度:中級

IN WIN H-Frame mini
実売価格:20,000円前後

 ユニーク過ぎるMini-ITXケース。側面から見ると8枚の板を重ね合わせ、支柱で固定する構造だ。板の間は隙間になっており、風の通りがよい。実際、外気を取り入れづらい箱のようなデザインの小型ケースに比べ、CPU温度はかなり低かった。

 内部も板をくり抜いたような独特の形状だ。マザーボードベースはMini-ITXマザーより一回り大きい程度で狭く、作業難易度はやや高い。ただ、右側面にある2.5インチシャドーベイは初期状態で配線済みで、マザーボードにSerial ATAケーブルを挿すだけでよいのは便利だった。

側面画像
奥行き28.7cm、高さ26.2cm
背面画像
幅10.8cm

 また、Low Profileながら拡張スロットを利用することもできる。拡張性の乏しい小型PCにはうれしい仕様だ。

[Text by 竹内亮介]

【製品のポイント】
ガラス製の側板を同梱
標準の左側板はアルミ板だが、強化ガラス製の側板も同梱している。カラフルなマザーや電飾を組み込んでハデなPCに仕上げることも可能だ
180Wの電源ユニットを内蔵
前面奥に出力180Wの電源ユニットを内蔵しており、Core i7クラスも安心して運用できる。電源のファンは小径だが動作音は非常に小さかった
8枚の金属板を柱で支える
金属板を並べ、支柱で固定するような独特のデザインを採用する。金属板の隙間にフレームはなく、風通しはバツグンだ
右側面にシャドーベイ
右の側板を外すと、マザーベースの裏側に2.5インチシャドーベイと5インチスリムベイが見える。2.5インチベイは最初から配線済みの状態だ

動作検証

 下記の環境で動作チェックをしたところ、各部の温度・動作音は右の結果のようになった。

【検証環境】

CPU:Intel Core i5-4670K(3.4GHz)、マザーボード:ASUSTeK H87I-PLUS(Intel H87)、メモリ:センチュリーマイクロ CAK8GX2-D3U1600(PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB×2)、グラフィックス機能:Intel Core i5-4670K内蔵(Intel HD Graphics HD 4600)、SSD:Intel Solid-State Drive 520 SSDSC2CW240A3(Serial ATA 3.0、MLC、240GB)、電源:付属の電源、CPUクーラー:Intel Core i5-4670K付属クーラー、OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、室温:22℃、暗騒音:30dB以下、アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:トゥームレイダーのベンチマークモードを実行して15分後の値、各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.24でCPUはCPU TemperaturesのPackage、GPUはGPUのTemperaturesの値、動作音測定距離:PCケースの正面から10cm、ファンの設定:Fan Xpertでファンをキャリブレーション後、Turboモードに設定して計測



DOS/V POWER REPORT 6月号発売中】

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(AKIBA PC Hotline!編集部)