パワレポ連動企画

マザーボード100選 2015(3)
~ハイエンド部門~

DOS/V POWER REPORT 2015年1月号

 このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌2015年1月号の特集記事「マザーボード100選 2015」をほぼまるごと掲載する。

 特集記事では、市場に流通しているマザーボード製品から5カテゴリー、100製品を選び、それぞれの推奨製品をDOS/V POWER REPORT編集部と執筆陣の投票で決定する。

 第三回目の今回は、20,000円以上~30,000円未満で販売されるハイエンドクラスのマザーボードを紹介、ノミネートされた15製品を解説する。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年1月号は、絶賛発売中。1月号では今回の特集のほか、“即戦力”になるフリーソフト特集、次期OS「Windows 10」Technical Preview使用レポート、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事が載っている。また、特別付録として「マザーボード&ベアボーン超図鑑 2015」と題した小冊子が付いてくるなど、盛りだくさんの内容だ。


- DOS/V POWER REPORT 2015年1月号 Special Edition -


20,000円以上~30,000円未満のハイエンド部門

 このクラスはどれも一定以上の品質と機能を備えているので用途や使い方に対してシビアになる必要はない。どういうプラスアルファがあるかを把握するのがポイントだ。

高品質・多機能をベースに+α、価格に見合う優良製品が揃う

 ハイエンドクラスのマザーは、品質にも機能にもコストをかけることができるため、OCモデルやゲーミングモデルというように明確にテーマが設定されていても、テーマ外の基本機能や品質が割り切られているということはまずない。基本的にどれを選んでも、どんな用途にもある程度は対応できる。

 逆に言えば、どれも似たような装備になりがちな面もある。その点は、メーカーも工夫をして、よりよい品質であったり、より多くのインターフェースであったり、あるいは特殊な装備を付けたりなど、それぞれ独自に差別化点をプラスアルファしている。パッと見には地味に映るかもしれないが、価格に見合う価値があり納得できる優良製品が揃っているので、ぜひ注目してもらいたい。

【この部門はココに注目!】

ポイント1 ワンランク上の全部入り

 ミドルレンジにも品質や機能に優れたバランスの良い製品があるが、細かく比べて見るとかなり違う。この例ではS/P DIFやDisplayPortの有無が大きい。「あると思っていた装備がなかった」という心配は不要だ

ミドルレンジとハイエンドモデルを比較する(MSI マザーの場合)
写真上がミドルレンジ、上がハイエンドモデル

ポイント2 用途を選ばない高品質

高品質な電源設計
ASRock Fatal1ty Z97 Professionalの電源部は12フェーズと回路が多いだけでなく、特性の異なる3種類のコンデンサ(MFC)を併用しており、より安定した電流を供給できる
ROGシリーズの強化LANポート「LAN Guard」
高性能コンデンサと強力な静電対策ICを装備。雷サージ/静電気への高い耐性に加え、信号品質改善によりスループットも向上する

ポイント3 多機能かつ高機能をプラス

追加のSerial ATAポートをプラス
ASUSTeK MAXIMUS VII HEROは、ASMediaのSerial ATA コントローラ「ASM1061」でSerial ATA 3.0ポートを2基増やしている
追加のUSB 3.0ポートをプラス
ASRock Z97 Extreme6では、ASMediaのUSB 3.0コントローラ「ASM1042AE」で、USB 3.0ポートを最大10基利用できる
高速なM.2スロットをプラス
ASRock Z97 Extreme6は、CPU直結の「Ultra M.2」を装備。Z97経由で接続される通常M.2に比べて最大約4倍の高速データ転送が可能だ
高品質なサウンドDSPをプラス
ASRock Fatal1ty Z97 Professionalが搭載するCreative TechnologyのSound Core3Dは、クアッドコアDSPで音響効果を作り出す

ゴールドレコメンドは誰もが納得!
高品質と突き抜けた先進性が光る

 ゴールドレコメンドは、編集部を含める全投票者の票を集めてASRockのZ97 Extreme6に決定した。12フェーズVRMを搭載するなど基本的な装備がしっかりしていることに加え、いち早くCPU直結のM.2スロットを搭載するなど他製品と明確な差別化ができている。この授賞は文句なしだろう。

 次いで4票を集めたシルバーレコメンドは、MSIのX99S SLI PLUS。唯一のLGA2011-v3モデルで、コストパフォーマンスの高さが評価されたようだ。残るもう一つのシルバーレコメンドは、ASUSTeKのMAXIMUS VII GENEだ。価格に為替相場の影響を感じるものの、仕様に妥協は見られない。歴代GENEのクオリティをキープしている。昨年のゴールドレコメンドZ87M OC Formulaから価格・品質・装備ともに落ちたZ97M OC Formulaとは対照的だ。microATX派の筆者としては、先代とはまた違ったニーズがあるとして1票を投じたのだが、ブランドのイメージの低下はぬぐえない。

 なお、近年はゲーミングモデルなどコンセプトが明確なモデルが上位にくることが多かったが、今年はとくにそういう傾向はなかった。より低価格のセグメントでゲーミングモデルが多く登場したため、純粋に製品そのものの実力が試された結果と言えそうだ。

得票のあった製品

オレはこんな基準で評価した!

・ITライター 鈴木雅暢
品質、機能、拡張性、使い勝手などに大きな欠点がないことは最低条件。これからの必須装備と考えているM.2スロットを持たない製品は除外した。その上で、ミドルレンジの製品にどのような製品があるかを強く意識し、より安価な同ジャンルの製品に対して、しっかりと意味のある差別化ができているかどうかを重要視して選んだ。

・ITライター 加藤勝明
プラットフォーム更新ごとにマザーを買い換える私にとって、パーツ構成の自由度を最大限に確保でき、かつ装備の豊富なマザーこそがよいマザー。このクラスになればどれでもOCはそこそこ楽しめるため、過度なOC装備は不要だ。どういった用途・構成でもソツなく攻められるものを高く評価した。

・ITライター 清水貴裕
スタンダードモデルとOCモデルの中で、自分が欲しいと思った製品に投票した。審査の際にもっとも入念にチェックしたのはVRMの作りで、実装部品の品質や回路設計がウルトラハイエンドクラスと同等の製品には高い得点を付けている。ただし例外もあり、X99S SLI PLUSのみコストパフォーマンスの高さに驚いて、衝動買いに似た気持ちで投票してしまった。

[Text by 鈴木雅暢]


マザーボード100選 2015
ハイエンド部門 ノミネート製品解説

ASRock Z97 Extreme6(実売価格:22,000円前後)

時代をリードする高速M.2マザー、Web投票2位も納得!
LGA1150/Intel Z97/ATX

 数あるZ97チップセット搭載マザーボードの中でもひときわ光る仕様を持っている。最大の特徴は「Ultra M.2」の装備。CPU側のPCI Express 3.0に直結し、最大約4GB/sのデータ帯域(転送レート32Gbps)を実現した高速M.2スロットだ。後発のX99マザーボードでは多くの製品が同等の機能を備えているが、Z97マザーでは本製品が初であり、現段階でもほとんど搭載例がない。しかも、Ultra M.2に加えて通常のM.2(データ帯域1GB/s)も搭載するデュアルM.2構成と突き抜けている。

 ストレージインターフェースとしては、SATA Expressポートが1基装備、Serial ATA 3.0ポートが8基、eSATAポートも1基装備する。一部は排他利用ながら、幅広いニーズにも対応できる柔軟さはハイエンドクラスの中でも突出している。有線LANコントローラもIntel製を含むデュアル構成だ。ASRock独自のHDD Saverというユニークな機能も装備する。

 寿命1万2,000時間をうたうプラチナコンデンサ、高効率低発熱を特徴とするデュアルスタックMOSFETなどで構成した高耐久設計の12フェーズVRMも魅力だ。とにかくハイエンドらしい豪華装備で、とくに先進性においては同世代同クラスで並ぶものがない突出した存在だ。([Text by 鈴木雅暢])

Ultra M.2を含むデュアルM.2を装備
通常のM.2に加えて、最大約4GB/s転送(転送レート32Gbps)に対応するUltra M.2スロットを装備
独自のHDD Saver機能を搭載
Windows上から内蔵SSD/HDD、光学ドライブの電源のON/OFFを制御することができる「HDD Saver」を搭載。パスワード設定も可能だ
I/Oパネル部

その他ITライターによる評価

・加藤勝明
【オーバークロッカーの要求を網羅した究極のOCマザー】
SATA Expressに2系統のM.2スロットと、Z97マザーの新要素、さらにPCI Express Mini CardやデュアルLAN(片方はIntel製)といった装備で実売2万円強はむしろ安い。UEFIもシンプルで高機能と、この価格帯のマザーでは抜群の完成度を高く評価。水色のアクセントカラーがダサいのが残念。

・清水貴裕
【何でもこなす、スタンダードモデルの優等生】
Serial ATA 3.0ポートが8基にUSB 3.0ポートが10基搭載されているほか、M.2スロットも2基搭載され、他社の競合製品よりも実装が豪華。Z97OC Formulaと同スペックの12フェーズ構成のVRMを採用し、コンデンサやチョークコイルなどの主要部品も同じなのでOC耐性も期待できる。

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-I×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x2(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×2、PCI-E Mini Card(ハーフ)×1、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 3.0 x4接続)×1、M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA Express×1、SATA 3.0×8、eSATA(SATA 3.0)×1、USB 3.0×10、USB 2.0×5、LAN:1000BASE-T×2

Micro-Star International X99S SLI PLUS(実売価格:27,000円前後)

コスパ抜群のX99マザー
LGA2011-v3/Intel X99/ATX

 パッケージ、基板ともブラック基調のシンプルなデザインで、謎めいた独特の存在感を放つが、バックパネルは普通の色使いで雰囲気に合わない。こだわりの不徹底に不満を覚えるものの、X99マザーボードとしては安価。明らかなコストダウンはサウンドくらいなので、高性能なLGA2011-v3対応CPUを少しでも安く使いたい方にはよいだろう。([Text by 鈴木雅暢])

I/Oパネル部

その他ITライターによる評価

・加藤勝明
X99マザーの存在意義はOCよりビデオカード複数枚挿しにあると考える。その点これは値段が安いわりに設計も手堅い。LGA2011-v3導入の敷居を下げた点を評価。CPUが高いのでこういう選択肢は大歓迎。

・清水貴裕
Haswell-Eの最安Core i7-5820Kと組み合わせれば、格安6コアマシンの完成。ミリタリークラス 4準拠のモデルなので、実装部品の品質はお墨付き。黒で統一されたカラーリングもCoolな1枚。

【Specification】

対応CPU:Core i7、Xeon、メモリスロット:PC4-26600 DDR4 SDRAM×8(最大128GB)、ディスプレイ:-、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×4(x16/x16/- /x8などで動作 ※40レーンCPU使用時)、PCI-E 2.0 x1×2、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 3.0 x4接続)×1、SATA Express×1、SATA 3.0×8、USB 3.0×12、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer MAXIMUS VII GENE(実売価格:28,000円前後)

安心と信頼のGENEシリーズ最新作
LGA1150/Intel Z97/microATX

 高級microATXマザーとして確固たる地位を築いたGENEシリーズの最新モデル。定評の高耐久設計は健在で、M.2スロット、SLIに対応した2本のPCI Express 3.0 x16スロットを装備し抜かりはない。耐久性と信号品質を向上させたLANポート「LAN Guard」などROG共通の新機能も導入。ハイエンドmicroATX派の期待に100%応える文句なしの仕上がりだ。([Text by 鈴木雅暢])

I/Oパネル部

その他ITライターによる評価

・加藤勝明
microATXケースで気合いの入ったマシンを組むなら、今のところ最適な1枚。ビデオカード2枚挿しに特化した設計は◎だが、CPU周辺のヒートシンクがゴツ過ぎるのが個人的には残念なところ。

・清水貴裕
microATXながら驚愕のOC耐性を誇る1枚で、筆者もOC競技で愛用。ROGマザーではおなじみの8フェーズ構成のVRMは上位モデルと共通で、高負荷状態でも電圧の振れが少なく安心して攻められる。

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-26400 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/ -、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4×1、PCI-E Mini Card(ハーフ)×1、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0x2接続)×1、SATA 3.0×8、USB 3.0×6、USB 2.0×7、 LAN:1000BASE-T×1

ASRock Z97M OC Formula(実売価格:20,000円前後)

OCにも耐える高品質microATXマザー
LGA1150/Intel Z97/microATX

 先代から大幅グレードダウンでテンションは上がらないが、この価格にまとめたことは評価。「普通レベルで品質のよいmicroATX」が欲しい人にはよい。([Text by 鈴木雅暢])

 PCI-Eスロットやオーディオ機能が充実し、M.2スロットも完備。4ポートで足りないSATA 3.0は、SATA Expressで補える。価格を抑えた多機能な小型PCによい選択。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-26400 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1 、SATA Express×1、SATA 3.0×4、eSATA(SATA 3.0)×1、USB 3.0×6、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASRock Fatal1ty Z97 Professional(実売価格:28,000円前後)

Creativeチップ搭載の豪華ゲーミング
LGA1150/Intel Z97/ATX

 OCモデル比ではタンタルコンデンサを少しケチっているが、ゲーミングモデルとしては十分豪華。音響効果をハードウェア処理するCreative Sound Core3D搭載も魅力だ。([Text by 鈴木雅暢])

 同社のこの価格帯では最上位だけに機能も充実。注目度も高くWeb投票は5位だ。M.2やSATA Express、HDD Saverや2ポートLANなど、ゲーミング以外でも隙がない。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、Xeon、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×3(x16/- /-、x8/x8/-、x8/x4/x4で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×2、PCI-E Mini Card(ハーフ)×1、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA Express×2、SATA 3.0×4、eSATA(SATA 3.0)×1、USB 3.0×8、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×2

ASRock Fatal1ty Z97X Killer(実売価格:21,000円前後)

堅実設計のゲーミングモデル
LGA1150/Intel Z97/ATX

 Z97世代の新機能にゲーミングモデルとしての機能を一通り備えた堅実設計。このクラスに入ると見劣りする点もあるが、ミドルレンジであれば高い評価を与えているだろう。([Text by 鈴木雅暢])

 非ゲーマーでも使いやすい適度な多機能さ。バックパネルにUSB 3.0を6基も備えるのは便利。専用ユーティリティやHDD Saverなどはゲーム以外でも活用できそうだ。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×3(x16/-/-、x8/x8/-、x8/x4/x4で動作)、PCI-E 2.0 x1×3、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA Express×1、SATA 3.0×4、USB 3.0×8、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer MAXIMUS VII HERO(実売価格:28,000円前後)

違いが分かる高品質高耐久設計
LGA1150/Intel Z97/ATX

 価格が安いRANGERに対して実用上(とくにゲーミング)の強調材料に乏しいが、実装部品は異なる。過剰なほどの高品質高耐久設計こそROGの魅力と考えるならこちら。([Text by 鈴木雅暢])

 SATA Expressを搭載しない点は現状問題にならず、そうした割り切りは悪くない。ただ、同価格の競合と比べると機能が少ない点は、この価格になると考えてしまう。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×3、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA 3.0×8、USB 3.0×6、USB 2.0×7、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer MAXIMUS VII RANGER(実売価格:23,000円前後)

リアルゲーマー向けの高コスパROG
LGA1150/Intel Z97/ATX

 上位のHEROと比べるとVRMの部品が異なるほか、マニアックなUEFI設定などを省いて低価格を実現。ギリギリROGブランドの品位は保っているが、あくまでギリギリ。([Text by 鈴木雅暢])

 機能と価格のバランスが取れていてWeb投票が4位なのもうなずける。PCゲーム「も」するゲーマーが、ゲーミングマザーに望むスペックはだいたいこのくらいだと思う。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×3、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA 3.0×6、USB 3.0×6、USB 2.0×7、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer SABERTOOTH Z97 MARK 1(実売価格:28,000円前後)

強力に進化した長期耐久タフネスマザー
LGA1150/Intel Z97/ATX

 独自ユーティリティによるインテリジェントな温度管理は独自チップの搭載でさらに強化された。アーマーデザインとの兼ね合いか、M.2スロットが省かれているのは残念。([Text by 鈴木雅暢])

 機能的にも充実しており、ネットに常時接続で長期運用するPCなどを作るなら、機能的にもこの価格は高く感じない。マザーの湾曲も抑えられるというアーマーも心強い。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-14900 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×3、主なインターフェース:SATA Express×1、SATA 3.0×6、USB 3.0×8、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×2

ASUSTeK Computer GRYPHON Z97(実売価格:22,000円前後)

長期耐久設計のmicroATXマザー
LGA1150/Intel Z97/microATX

 自慢の長期耐久設計もアーマーなしでは説得力が半減する。M.2なし、オンボード電源ボタンなし、オンボードサウンドも1段落ちと長期耐久のため機能も犠牲になっている。([Text by 鈴木雅暢])

 低価格で丈夫なマザーという点では評価できる。ただ、microATXにこだわらなければ、SABERTOOTHを選びたいところ。小型で耐久性の高さを重視するならありか。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-14900 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-D×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、主なインターフェース:SATA 3.0×6、USB 3.0×6、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer Z97-PRO(実売価格:24,000円前後)

すべてが洗練されたハイクラススタンダード
LGA1150/Intel Z97/ATX

 Z97マザーのド定番。性能、品質、機能、使い勝手、いずれにも優れ、欠点は見当たらない。ボード上の複数のセンサーを基準にファン制御ができるFan Xpert 3も魅力。([Text by 鈴木雅暢])

 華美な装飾や目玉機能はないが、どんな用途を想定してもしっくりくる。用途は定まらないが、高機能なマザーが欲しいならこれがよい。その得票結果にも納得だ。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCIE 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×4、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA Express×1、SATA 3.0×6、USB 3.0×8、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

GIGA-BYTE TECHNOLOGY GA-Z97X-SOC Force(rev. 1.0)(実売価格:28,000円前後)

OC競技向けの本格装備が光る
LGA1150/Intel Z97/ATX

 OC競技向けの本格装備は見た目がハデでハッタリが利く。M.2スロットやAMP-UPオーディオなどは省かれているが、これらが不要なら常用派でも検討の余地はある。([Text by 鈴木雅暢])

 4-way CrossFire対応やマザー上に装備されたOC用のボタン・スイッチ類など、使う側にも本気が求められる仕様。きちんと使いこなせるなら割安な製品となるだろう。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-26400 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×3(x16/- / -、x8/x8/-、x8/x4/x4で動作)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、PCI ×2、主なインターフェース:SATA Express×1、SATA 3.0×4、USB 3.0×6、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

GIGA-BYTE TECHNOLOGY GA-Z97X-Gaming 7(rev. 1.0)(実売価格:22,000円前後)

無難な装備のゲーミングマザー
LGA1150/Intel Z97/ATX

 一つ下のGaming 5との差は、オンボード電源ボタンとSerial ATA 3.0の追加程度で、割高に感じる。Gaming 5の価格レベルで電源ボタンのある製品が欲しい。([Text by 鈴木雅暢])

 同社のゲーミングマザーではミドルクラス。M.2スロットやAMP-UPオーディオも搭載され、機能的にも過不足はなく、同価格帯の競合製品と比べても遜色はない。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-25600 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×3(x16/- /-、x8/x8/-、x8/x4/x4などで動作)、PCI-E 2.0 x1×3、PCI ×1、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA Express×1、SATA 3.0×6、USB 3.0×6、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

Micro-Star International Z97 GAMING 7(実売価格:21,000円前後)

装備充実のハイエンドゲーミング
LGA1150/Intel Z97/ATX

 S/P DIF出力、2系統のHDMI、Serial ATA 3.0、USB 3.0、オンボードの電源ボタンなど、一つ下のGAMING 5との差は意外と多い。電源部の部品もよくなった。([Text by 鈴木雅暢])

 この安さでDisplayPort 1系統に加えHDMIが2系統使える、実は非ゲーマーにこそウレシイ1枚。SATA 3.0やUSB 3.0のポートも充実し、かつ素直で好感が持てる。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-26400 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×2、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×3(x16/-/-、x8/x8/-、x8/x4/x4で動作)、PCI-E 2.0 x1×4、主なインターフェース:M.2(Socket 3、PCI-E 2.0 x2接続)×1、SATA 3.0×8、USB 3.0×10、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer CROSSBLADE RANGER(実売価格:22,000円前後)

Socket FM2+ 最高級マザーボード
Socket FM2+/AMD A88X/ATX

 Intel系に比べサウンドが少し省略されているし高耐久設計もRANGERクラス。CPUを考えれば十分な気はするが、コスパを無視できるほどにはテンションが上がらない。([Text by 鈴木雅暢])

 AMDユーザーであれば、ぜひとも使いこなしたい高性能マザーで、その期待度はWeb投票の結果を見ても明らか。むしろ、これをもっと活かせるCPUが出てほしい。([Text by 出町 学(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:A10/8/6/4、メモリスロット:PC3-21300 DDR3 SDRAM×4(最大64GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×2(x16/-、x8/x8で動作 ※Socket FM2+CPU 使用時)、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×2、PCI×2、主なインターフェース:SATA 3.0×8、USB 3.0×6、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1



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(AKIBA PC Hotline!編集部)