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eスポーツ ヒーローインタビュー
「パーフェクトゲーム」の立役者、Doad選手ほか

~LJL SEASON 2 ROUND 3~

 6日(土)に行われたLJL SEASON 2のROUND 3・4は、別記事のような結果となった。

 Ozone RampageImmortals 7th heavenDetonatioN FocusMeといった「国際化組」が強さを見せつけた結果となったが、本記事では、それぞれの試合の詳細結果と注目選手へのインタビューをお届けする。

第1試合:ApeX R Gaming(×) vs Ozone Rampage(○)

試合の注目点
Doad選手

 今試合、ボットレーンの優位を活かし「スノーボール」……つまり雪だるま式にチャンピオンを育てたのがOzone Rampage(以下RPG)のDoad選手だ。

 集団戦であれだけフォーカスされていたにも関わらず「0デッド」を守りきり、チームの支えとなった。

 そこで今回は、韓国人ジャングラーDoad選手に話を聞いてみた。

【バンピック情報】
ApeX R Gaming
ロールプレイヤー名チャンピオンサモナースペル
TOPAyasKShyvana(シバナ)SmiteTeleport
JUNGLEAiGragas(グラガス)FlashSmite
MIDArsCassiopea(カシオペア)GhostFlash
ADCH1RoNSivir(シビル)FlashHeal
SUPPORTLillyJanna(ジャンナ)FlashExhaust
BANした
チャンピオン
Hecarim(ヘカリム)、LeBlank(ルブラン)、Ryze(ライズ)

――オブジェクトもデッドも奪われない「パーフェクトゲーム」を果たして勝利しましたが、感想はいかがですか。

[Doad選手]チームが全般的にレーン戦で勝っていて、僕がチームに大きく貢献しなくても勝ててしまったので、勝ったからといって単に嬉しいという感じは正直しなかったんですよね(苦笑)。「パーフェクトゲーム」というのは僕個人は意識していませんでしたが、普段からタワーなどのオブジェクトを意識してゲームを進めていくプレイを心がけているので、こういった結果に結びついたのだと思います。

――集団戦でかなり敵にフォーカスされていたのに0デッドだったのは、本当に素晴らしかったですね。

[Doad選手]ただ勝ちたいと思って一生懸命プレイしていだけだったのが、終わってみたらみんな0デッドだったという感じでした。もしかしたら他の選手たちは、ちょっとずつ意識していたのかもしれませんね(笑)。僕だけがフォーカスされていたという感じは、正直しなかったです。


Ozone Rampage
ロールプレイヤー名チャンピオンサモナースペル
TOPAmuseMaokai(マオカイ)TeleportFlash
JUNGLEDoadRek'sai(レクサイ)SmiteFlash
MIDteiOrianna(オリアンナ)FlashHeal
ADCMMeronKalista(カリスタ)FlashHeal
SUPPORTDaraThresh(スレッシュ)IgniteFlash
BANした
チャンピオン
Evelynn(イブリン)、Azir(アジール)、Alistar(アリスター)

――RPGの強さの秘訣は何だと思いますか。

[Doad選手]僕たちはスクリムが終わったあとにフィードバックをたくさん行うので、それを選手たちがよく聞いてプレイに役立てていることが、チームの強さの秘訣かなと思っています。ただ言葉の問題で簡単な意思の疎通しかできていないので、僕たちが日本語のLoL用語をもっと勉強しなければならないと思っています。

――チームの雰囲気はどうですか。また、日本の生活には慣れましたか。

[Doad選手]チームはみんな明るくてふざけ合っているような雰囲気ですね。いたずらっ子たちを集めたような感じです(笑)。マネージャやコーチもみんな面白い方たちなので、毎日楽しく過ごしています。

日本に来て1ヶ月が経ちましたが、今ではすっかり日本の生活にも慣れて、もうここが韓国なんじゃないかと錯覚するほどです(笑)。言葉は分からないけど、それ以外は困っていることもないし、街を歩いていても韓国にいるかのような気分ですね。日本人は、礼儀正しくて規則などをきちんと守るところがすごく良いなと感じています。

――ところで、最初のジャングルの回り方が初めて見る回り方だったのですが、どんな意図があったんでしょうか。

[Doad選手]レクサイは青バフが必要ないチャンピオンですし、序盤は青バフが強いので、レイスやゴーレムだけを倒してから赤バフを取ればベースに戻らなくてもガンクするタイミングをつくることができるんです。それに青バフはミッドに5~6分ごろにあげても良いだろうということで、あのようなジャングルの回り方をしました。

――最後にシーズン2の意気込みと、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

[Doad選手]残りの試合で全勝を目指したいです。そして、優勝できるように頑張りますので応援よろしくお願いします。

第2試合 Immortals 7th heaven(○)vs RabbitFive(×)

試合の注目点
Mueki選手

 互角の戦いの中、Immortals 7th heaven(以下7h)が後半の集団戦で試合の流れを大きく変え、勝利した。その集団戦の核となっていたのが、シビルを使っていたADキャリーのMueki選手。

 今回は、見事な活躍を見せたMueki選手にヒーローインタビューした。

【バンピック情報】
Immortals 7th heaven
ロールプレイヤー名チャンピオンサモナースペル
TOPEviMaokai(マオカイ)TeleportFlash
JUNGLESSunRek'sai(レクサイ)FlashSmite
MIDAlvingoLulu(ルル)FlashIgnite
ADCMuekiSivir(シビル)FlashHeal
SUPPORTClockdayNautilus(ノーチラス)FlashIgnite
BANした
チャンピオン
Gnar(ナー)、Gragas(グラガス)、Hecarim(ヘカリム)

――RabbitFive(以下RF)を相手に勝利した感想を聞かせてください。

[Mueki選手]ずっとシビルを練習してきたので、成果が出せて良かったです。RFは個人的にも付き合いのある選手が多くライバルとして見ているので、今日勝ててとても嬉しいですね。

――確かに3試合連続でシビルをピックしていますが、何か理由はありますか。

[Mueki選手]チームの指示ですね。最近は集団戦に重きを置いた構成が流行っているので、味方全員を助けて集団戦が円滑に行えるようにできるシビルをピックしました。

――では、集団戦で安定してダメージを出し続けた秘訣は何ですか。

[Mueki選手]集団戦でダメージを出し続けることができたのは、「キャッチ」の強い構成でClockday選手が敵を捕まえてくれたおかげですね。相手に何もさせずに倒すことのできる構成だったので、うまく集団戦で機能させることができたと思います。

RabbitFive
ロールプレイヤー名チャンピオンサモナースペル
TOPYutoriMoyashiRyze(ライズ)FlashTeleport
JUNGLERainbrainLeesin(リーシン)FlashSmite
MIDShinmoriCho'gath(チョガス)FlashIgnite
ADCEstelimKalista(カリスタ)HealFlash
SUPPORTAwakerThresh(スレッシュ)FlashIgnite
BANした
チャンピオン
Azir(アジール)LeBlanc(ルブラン)Alistar(アリスター)

――集団戦のエンゲージの際のコミュニケーションはどうしていますか。

[Mueki選手]基本的に簡単な英語でコミュニケーションをとっていますが、あとは自分の勘ですね。個人個人がいけると思ったタイミングで突っ込んでいって、周りがそれに合わせるようなときもあります。

――ダブルヘッダーでこのあとRPGとの対戦が控えていますね。

[Mueki選手]RPGは正直、一番強いチームだと思っています。新しく入った韓国人選手ももちろんですが、個人的には元々いるMMeron選手やAmuse選手を警戒していますね。緊張しますが、今日はチームの調子も良いので勝てると思います。

――今のチームの雰囲気はどんな感じですか。

[Mueki選手]今日はスクリムで強豪チーム相手に勝てたので調子も良く、チームの雰囲気もいつもより良かったかなと思います。実は今みんなすごく盛り上がってて、正直次の試合とかあまり考えている感じじゃないんですよね(笑)。テンションが上がっちゃってる感じなので、だからこそ次、油断しないように頑張ります。

――最後に今シーズンの意気込みと、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

[Mueki選手]今季は1位を取りに行きます。パーフェクトなMuekiを見せます。そして今季も「ペンタキル」します!

第3試合:DetonatioN FocusMe(○) vs CROOZ Rascal Jester(×)

試合の注目点
KazuXD選手

 逆転に逆転が重なったこの試合、全体を通し、DetonatioN FocusMe(以下FM) のKazuXD選手が良いプレイを見せていた。特に集団戦でチームの「ポーク能力」、つまり長距離射程スキルを下支えするプレイをし、チームを勝利に導いた。

 今回のインタビューは、チームのアナリストでもあるKazuXD選手に話を聞いてみた。

【バンピック情報】
DetonatioN FocusMe
ロールプレイヤー名チャンピオンサモナースペル
TOPBonziNRumble(ランブル)teleportFlash
JUNGLERokeniaSejuani(セジュアニ)FlashSmite
MIDCerosCorki(コーキ)FlashExhaust
ADCYutaponVarus(バルス)HealFlash
SUPPORTKazuXDJanna(ジャンナ)ExhaustFlash
BANした
チャンピオン
Ashe(アシェ)、Kalista(カリスタ)、Hecarim(ヘカリム)

――今日のCROOZ Rascal Jester(以下RJ)戦は、逆転に次ぐ逆転で制しましたね。

[KazuXD選手]そうですね。試合の流れとしては、相手にドラゴンを渡してこちらはタワーを取るという形は予定していたのですが、ドラゴンを渡している間にもこちらが集団戦で負けてしまったということが多々ありましたね。あとはピック&バンの段階でカウンターピックされて、イレリアミッドというのは全く想定していなかったので驚きました。

――では、今日この構成にした理由を聞かせてもらえますか。

[KazuXD選手]僕たちは、RJがキープレイヤーであるRkp選手を守る構成をしてくるだろうと読んでいたんです。それでバルスやコーキの射程の長い「ポーク能力」を活かしてRkp選手を倒し、相手の構成を機能させないようにするのが目的だったんですけど、RJがapaMEN選手とcogcog選手を軸とした構成にガラッと変えてきて焦りましたね。

――先週のRF戦の敗北を受けて、この1週間で改善に取り組んだ部分はありますか。

[KazuXD選手]特にローテーションの部分ですね。先週のRF戦は中盤、司令塔がいなかったのでバタバタしてしまってMoyashi選手にうまくかき回されてしまった感じだったんですが、それを補うために今週はずっとコミュニケーションを軸に練習してきました。


CROOZ Rascal Jester
ロールプレイヤー名チャンピオンサモナースペル
TOPcogcogGnar(ナー)TeleportFlash
JUNGLEHirokiRek'sai(レクサイ)SmiteFlash
MIDapaMENIleria(イレリア)IgniteFlash
ADCRkpSivir(シビル)FlashHeal
SUPPORTLillebeltBraum(ブラウム)FlashExhaust
BANした
チャンピオン
Azir(アジール)Gragas(グラガス)Alistar(アリスター)

――今日はなぜKazuXD選手が出たのですか。

[KazuXD選手]海外から招聘しているコーチとマネージャーの判断です。どうしてもLJLはBo1で試合数が少なく1試合が重要なので、Hwang選手より僕のほうがチームとして選手を動かすことができるということで起用されました。

――ジャンナをプレイする上で心がけたことは何ですか。

[KazuXD選手]僕があまり大きなことは言えないんですけど、常に味方がどこにいるかを把握して、相手のエンゲージの瞬間をQやウルトでカウンタープレイすることを心がけていました。それを今回の試合でうまく出来たのかと言うと、結構疑問ではあります(苦笑)。

――最後にシーズン2の意気込みと、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。
[KazuXD選手]とりあえず、FMをLJLグランドチャンピオンシップに連れていくことが目標です。もし僕が選手としてサポートで出る機会がまたあれば、そのときは応援よろしくお願いします。

編集部より

AKIBA PC Hotline!では、「eスポーツを観戦する」ことにフォーカスした新コーナー「eスポーツWatch」を開始しました。現在の盛り上がりの中心となっている、League of Legendsをメインに、選手たちの戦いとドラマをお届けします。チームのインタビューや観戦ガイドなど、eスポーツを楽しく見る情報満載でお届けしていきますので、みなさまよろしくお願いします。

(AKIBA PC Hotline!編集部)