2018年1月9日 08:05
忍者増田氏が名作レトロゲームを紐解き、その作品にまつわるエピソードや、今改めてプレイしてみての感想を語る連載「忍者増田のレトロゲーム忍法帖」。
第8弾は、一見あのゲームに似ているけど実はオリジナリティーあふれるアクションゲーム、『Mr.Do!(ミスタードゥ)』をお届けします!
ピエロ姿の主人公が地中を掘り進む『Mr.Do!』
今回のお題は、穴掘り型アクションゲーム『Mr.Do!』でござる。ユニバーサル社(現ユニバーサルエンターテインメント)が1982年にアーケードゲームとして稼働させたものがオリジナルで、その後、『Mr.Do! v.s UNICORNS』、『Mr.Do!'s WILD RIDE』、『Do! Run Run』というシリーズ作品が登場しています。
シリーズ初代の『Mr.Do!』は今まで、アーケード版のほかに、ぴゅう太版、MSX版、FM-7版、X68000版、スーパーファミコン版、PC-9801版など、結構いろんなバージョンが発売されています。電子ゲームもあったようでござるな。拙者が当時プレイしたのは、アーケード版とX68000版。ちなみに、今回の記事で画面写真を使用したのはスーパーファミコン版(発売元:イマジニア)となっております。
『Mr.Do!』は、プレイしてたくさんの人だかりができるようなアーケードゲームではなかったでござるが、ゲームセンターに行けば誰かが必ずプレイしているというような、根強い人気を持つゲームだったと記憶しています。時が経ち、ゲームセンターの隅っこに追いやられても、必ず誰かがやっていたりね。事実、拙者がそうでした。
(C)1995 IMAGINEER /(C)1982 UNIVERSAL Co.,Ltd.】
遊び方を簡単に説明しましょう。プレイヤーはピエロ姿の主人公「Mr.Do!」を操作し、地面を掘り進みながら、チェリーを食べたりモンスターを倒したりしてステージをクリアしていきます。モンスターの倒し方は、パワーボールを投げて当てる方法と、リンゴを落として潰す方法の2種類。リンゴでまとめてモンスターを潰せば高得点。しかし、主人公自身もリンゴで潰されてしまうことがあるので気をつけねばなりません。主人公はモンスターに触れるかリンゴに潰されるとやられてしまいます。
『ディグダグ』に似ているようで全然違う『Mr.Do!』
当時のゲーム少年の誰もがそうだったように、拙者が最初に『Mr.Do!』を見たときの感想は、「わ、『ディグダグ』そっくり!」でした。以前にもこの連載で記したでござるが、拙者は『ディグダグ』が大好きだったので、自然な流れで『Mr.Do!』にも興味を持ち、プレイするようになったのです。「チッ。こんなの『ディグダグ』のマネじゃん!」なんて憤るような正義感は、当時の中学生にはありませんでした。
ところが実際にプレイしてみると、『ディグダグ』を参考に作られていながらも、全く別のゲームであることに気付かされるのです。これも、当時のゲーマーみんながそう感じたはず。てか、「『ディクダグ』より好きだった!」という人も多いんじゃないかな。
『Mr.Do!』は、『ディグダグ』と同じ穴掘り型のアクションゲームではありますが、特筆すべきは、ステージクリアの方法が、なんと4通りもあったことです。次回は、その4つのクリア方法を、ゲームの説明も含めながら1つずつ紹介していきましょう。
(C)1995 IMAGINEER /(C)1982 UNIVERSAL Co.,Ltd.】
次回は、『Mr.Do!』の斬新なオリジナル要素、4種類のクリア方法について語ります。お楽しみに!
※次回掲載は1月16日(火)を予定しています。
注釈
- ピエロ姿の主人公
ピエロは、ユニバーサルのトレードマーク。実は『Mr.Do!』の主人公は、元々は雪だるまのようなキャラクターだったが、直前でピエロに変更になったと言われている。 - ディグダグ
1982年に登場した、ナムコのアーケードゲーム。キャッチコピーは「戦略的穴掘りゲーム」。主人公の「ディグダグ」を操り地中を好きに掘り進める自由度の高さや、敵にモリを撃ち込み膨らませパンクさせたり、岩を落として潰したりという退治法のユニークさで人気作品となる。足止めや誘導を駆使し、複数の敵を一気に岩落としで退治すると高得点を狙えるが、ついつい怖くなってプクプクポンで(モリでパンクさせて)倒してしまう……。
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『Mr.Do!』は今このプラットフォームで遊べる
『Mr.Do!』を今遊ぶには?(参考価格/価格は税込表記) | |
スーパーファミコン版(中古品) | 4,000円前後 |
X68000版(新品) | 2,000円前後 |
Wii/バーチャルコンソールアーケード版 | 800 Wiiポイント |
※2018年1月調べ |
(C)1995 IMAGINEER /(C)1982 UNIVERSAL Co.,Ltd.
増田厚(ペンネーム:忍者増田)
茨城県生まれ。漫画『ゲームセンターあらし』や『マイコン電児ラン』の影響を受け、中学2年生のときにパソコンをいじり始める。東京の大学入学と同時に、パソコンゲーム誌『ログイン』にバイトとして採用され、6年間在籍。忍者装束を着て誌面に出る編集者として認知度が高まる。その後、家庭用ゲーム雑誌『週刊ファミ通』に3年在籍したあと、フリーライターとなる。現在はおもに、雑誌やWeb、攻略本などでゲームのレビュー記事や攻略記事を執筆しつつ、ゲーム以外のライティングも。得意なゲームは、『ポケモン』、『ウィザードリィ』、『サカつく』など。