ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち

コンピュータRPGの原点とも言える「ウィザードリィ シナリオ#1」

箱形のパッケージを採用していて、表面に描かれた龍のイラストがワクワク感を盛り上げてくれました。

 想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回はコンピュータRPGの原点とも言える「ウィザードリィ」の1作目を紹介します。

広告からでは、その面白さが今ひとつ伝わってきていないように感じてしまう内容でした(笑)。

 日本でコンピュータRPGをプレイしたことがある人であれば、間違いなく聞いたことがあるだろうタイトル、それが「ウィザードリィ」でしょう。1981年にアンドリュー・グリーンバーグとロバート・ウッドヘッドによりApple II用として発売されていた同タイトルが、国産機向けとして発売されたのが1985年でした。

 モノクロで描かれるダンジョン内に侵入し、敵を倒して経験値を稼ぎ、パーティを鍛えてさらなる深部へと入っていく……一度でもプレイしたことがある人なら、あの時の興奮を思い出すに違いありません。敵と遭遇すると表示されるコマンド選択式の戦闘画面や、キャラクターのクラスチェンジの概念などは、後のさまざなタイトルに模倣されていきます。

ゲーム画面は誰もが見たことがあるであろう、モノクロの3Dダンジョンがメインです。魔法を使うことで、視界が奥まで広がり見やすくなります。
戦闘シーンでは中央に敵が描かれ、その上に選択できるコマンドが表示されます。魔法を使用するときには、スペルを入力しなければなりません。序盤で頻繁に使う「KATINO」や「MONTINO」「MAHALITO」などは、今でも打ち込める人も多いのではないでしょうか。

 実際にキャラクターを作成しゲームを始めると、最初はHPが8しかないため、地下1階の敵にも簡単に亡き者にされてしまう危険と隣り合わせですが、レベルアップしてなぎ倒す快感を味わうとヤミツキになってしまいます。1戦闘ごとに自動保存されてしまう怖さと、宝箱を開けてレアアイテムが出現したときの気持ち良さは、今プレイしても間違いなくプレイヤーを虜にするでしょう。

 宝箱に仕掛けられた罠を解除するためにキーボードから罠名を入力するあの緊張感は、後に発売されたコンシューマー機版「ウィザードリィ」では味わうことができない、パソコン版だけの素晴らしい機能だと思っています。モンスターイラストがシンプルだったり、BGMが全く入っていないのも、当時としては想像力をかき立ててくれる要素だったと言えるでしょう。

FDのラベルが金色というところに、何かすごさを感じてしまった当時でした。マニュアルは内容が無いので、攻略本が流行ったのも頷けます。

 プレイヤーごとに、レアアイテムコンプリートだったり際限のないレベルアップを目的にできたなど、自由度の高い遊び方が可能だったことも人気が出た一因でしょう。攻略本や関連書籍も数多く発売されたので、皆さんもどれかは所持しているハズです。この機会に見返してみるのも、楽しいかもしれません。