ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち
中村光一氏の大ヒット作にして、数多くの機種へと移植された名作「ドア・ドア」
2018年5月2日 06:05
当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回は中村光一氏が世に送り出した名作「ドア・ドア」を取り上げます。
1980年前半のパソコンゲームは、画面をスクロールさせず固定し、そこでプレイするアクションパズルゲームが数多くリリースされていました。その中でも、可愛らしいキャラクターとわかりやすいルール、そしてバランス良く作られたステージ構成が好評を博し、大ヒットを飛ばしたタイトルが「ドア・ドア」です。当時のジャンルは“ファンタジー思考型反射ゲーム”でした。
ルールは簡単で、プレイヤーは主人公のチュン君を操作し、それぞれの思考を持ったナメゴン・アメちゃん・インベ君といったキャラクターたちをかわしながら、ステージ内にあるドアの中にすべて閉じ込めればクリアです。ドアは、取っ手のある方向からしか開かないので、誘導する道筋をしっかりと考えながら移動しなければなりません。
ドアには一度に6匹まで閉じ込めることができるほか、わざと閉めずに半ドアにしておくことで敵をまとめ、一度に多数を閉じ込めるテクニックなどがあります。ドアの数はステージごとに異なり、中にはドアより敵の数が多い面も存在するので、まとめて閉じ込めるワザは必須と言えるかもしれません。一度に数多くの敵を閉じ込めれば飴玉やケーキなどが出現し、それを取ることでボーナス点が得られます。
コンティニューは存在しないため、いかに高いボーナス得点をゲットしてエクステンドさせるかが、全面クリアのカギを握っているとも言えるでしょう。ジャンプは、地面の釘や敵を避けるだけでなく、階段で敵を誘導する手段としても使えますので、素早い判断力も求められます。
ステージ数は全部で20あり、パッケージの裏には「面数が20面変わり、パックマンを越えた面白さ」と書かれていることからも、パックマンを強く意識していたことが分かります。BGMはチュン君が歩いているときだけ流れる仕様となっていますが、ここはアーケード版「ディグダグ」と似ている、と言えばわかりやすいかもしれません。