ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

大作からマイナーソフトまであった「T&E SOFT」と、NECとの繋がりが強かった「システムソフト」

~永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本~

永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本

 連載「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち」の番外編として、この記事では総合科学出版から発売されている「永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本」(著:佐々木 潤)の一部記事を抜粋し、紹介しよう。

 今回取り上げるページは、メジャーソフトハウス編から「T&E SOFT」と「システムソフト」となる。

 なお、書籍版では画像はモノクロだが、本記事では一部カラーの写真を掲載している。


メジャーソフトハウス編 -T&E SOFT-


大作だけじゃない! マイナーソフトもあった

 大作『ハイドライド』シリーズや『スターアーサー』シリーズを有する、知らない人はいないだろう有名ソフトハウスT&E SOFT。

 『惑星メフィウス』以降は誰もが知るタイトルばかりと思われるが、実は『3-D ゴルフシミュレーション』には、カシオのFP-1100対応版(9ホールのみ)があったことは意外に知られていない。これは、『T&Eスペシャル』というパッケージ内に収録されていた。

 また、初期タイトルの中でも『ラブ・アドベンチャー プレイ ボーイ』は、T&E SOFT最初で最後の大人なソフト(高校生以上向き)だが、バイオリズムを参照しつつポイントを稼いでいくという、ゲームらしいゲームに仕上がっている。

 ちなみに、プログラマは当時40代だったとのこと。

 シリーズタイトルではないPC-8801用『コスモミューター』は、『ハイドライド』シリーズでお馴染みのプログラマ・内藤時浩氏の作品だが、今の氏のネームバリューからは考えられない本数しか出ていない。その数は、3,500~4,000本だったという。

 アクションシーンでは、ステージ内に散らばっている宇宙船パーツを敵に捕まらないように集めるのが目的。クリアすると、宇宙空間で『ギャラガ』のボーナスステージのような面を楽しめる。しかし、当時のログイン誌では「シューティングゲームに移行すると、どうも気分がシラケちゃう。これは、いかにも“オマケ”という感じのゲームだ」と書かれていた。作った本人はさぞ怒っているだろうと思ったが、「蛇足です(笑)」とのことなので、記事は間違えていなかったようだ?

 なお、同作品はPC-8001mkIIへも移植されているが、これは「アドレスを変更しただけで動いたので、出すしかないということになって発売した」とのこと。

この時期のT&E SOFTのパッケージには“MADE IN JAPAN”と表記されている。当時の広告によるとこれは、自社製品がいつの日か海外で発売されることを信じて、またそれに恥じないソフト作りを目指すという意気込みを示すものだった。

メジャーソフトハウス編 -システムソフト-


古くからNECとのつながりが強かった福岡のソフトハウス

 1979年に、システムソフト福岡として設立。NECとのつながりが強く、“NEC マイコンショップ システムソフト”として広告を出していた時期もあった。

 あまり知られていないソフトといえば、83年に発売した『選挙』などのほか、やたらとタイトルが長い、84年発売の『野豚の異常な食欲または私はいかに心配するのを止めて蛸を愛するようになったか』は、PC-6001向けのアクションゲームで、中身はアーケード版『ラリーX』と似たシステムだ。

 PC-8801mkIIに付属した『ジャングルアドベンチャー』は、見た目は『ミコとアケミのジャングルアドベンチャー』っぽいが、マップを移動して進んでいくだけの迷路ゲーム。女の子たちにも名前はなかった。

PC-8801mkIIに付属していた『ジャングルアドベンチャー』は、テンキーで移動したい方向を入力して進むだけ。アドベンチャーゲーム形式にはなっていない。
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